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『スルターン Sulthan』

2022年10月15日 | 映画(さ行)
『スルターン』(原題:Sulthan)
監督:バーギヤラージ・カンナン
出演:カールティ,ラシュミカー・マンダンナ,ヨーギ・バーブ,ラール,ナポレオン,
   ジャイアント・ザンジール,ナワーブ・シャー,サティーシュ他
 
どうやらサルマーン・カーン主演の同名作品が2016年にあったようですね。
そっちはレスリングのスポーツドラマですが、
こちらは今もどこかしらで開催中のインド大映画祭のラインナップの1本。
2021年のインド作品で、タミル語です。
 
仕事帰りでもわりとラクラク寄れることに気づいて毎週ペースになっています。
 
マフィアのボス・セードゥパティのひとり息子として生まれついたスルターン。
彼がちょうど生まれようかというとき、セードゥパティを狙う何者かが屋敷を襲撃する。
そんななかでもスルターンは無事に生まれたが、思いのほか難産で、
母親はスルターンを産むと同時に死んでしまう。
暴力を好まなかった妻を思い、セードゥパティはスルターンには跡を継がせないことにする。
 
セードゥパティの子分たち100人から愛情を注がれ、スルターンは育つ。
じゅうぶんな教育を受けてムンバイロボット工学に携わる彼は、休暇を取って帰郷。
セードゥパティも子分たちも大喜び。
 
しかし、再び屋敷が襲われ、命に別状はないと思われたセードゥパティが死亡。
実は襲撃をかけてきたのは警察で、マフィアを撲滅しようとしているらしい。
スルターンは警察に出向き、子分たちを更生させるから時間をくれと頼む。
与えられた時間は半年。半年の間に誰も何も事件を起こさないでいれば、警察の襲撃はもうない。
スルターンは警察の条件を明かすことなく、子分たちに暴力を禁止する。
 
ところが、生前のセードゥパティがある村と約束していたことがわかる。
その約束とは、村に来ては暴れるジャヤシーランを成敗するというもの。
村人を追い出したいジャヤシーランは、村の生業である農業を禁じる。
もし農業を続ければ殺すと脅された村人たちがセードゥパティに泣きついたのだ。
 
子分たちを引き連れてその村を訪れたスルターンは、村の長の娘に一目惚れ。
彼女が結婚を受け入れてくれるまで村に残ることに決め、
子分たちにも農業を学ぶことを強いて、自ら農家の一員となるのだが……。
 
めっちゃ面白かったです。
主演のカールティは言うほどイケメンじゃないし、ボディカードの上背がありすぎるせいか、
結構チビに見えてイマイチなんです。でもその尋常ではない強さのおかげで格好良く見えてくる。
 
本作でもジャヤラーシンがこの村をしつこく狙うのはなぜかと思ったら、
村のすぐ近くの山に鉄だか何だかお宝が眠っていて、それをお役人がほしがっている。
動こうとしない村人たちを追い出すために、この地が不毛の地だと証明したい。
それを緑で埋め尽くそうとするスルターンは何度も襲撃に遭います。
 
ヤクザが農業!?
考えてみれば、彼らはみんな肉体をそこそこ以上に鍛えていて強い。
畑を耕すのにヒーヒー言っていても、結構な働きでうってつけ。
暴対法が厳しくなってからヤクザの稼ぎが減り、
足を洗おうとしても世間に受け入れてもらえない様子がわかる映画はよく見かけますから、
更生したいヤクザがみんなで農業を始めたらどうだろうと思うのは農業に失礼ですか。
本当に更生したい人がいるのなら、色眼鏡で見ないようにしたいけど、なかなかねぇ。
 
とにかく、ボリウッド最高!

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