ヴェルソワ便り

スイスはジュネーヴのはずれヴェルソワ発、みんみん一家のつづる手紙。

なにしろワインに夢中なもので。

2007-12-14 08:15:59 | ワイン(M氏より)
今日はしろみの夫、みんみん(M)氏の筆によります。
コンゴ、じゃなかった
今後、彼もちょくちょく書いていくと思いますので
みなさまよろしく~。

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さっきまで一緒に中華を食べに行っていたお隣のGさんが
ちょっぴり仕事のストレスを抱えているようだったので
うちでワインを開けて一緒に飲むことにした。

パリから苦労して持ち帰ったワインもそろそろ底を突きそうだが
ここはおいしいのを開けよう、ということで選んだのが
Domaine GuiberteauのSaumur Brézé “Les Clos” 2003。



実は初めて飲む造り手で、パリのCaves de Tailleventの
Oさんに勧められるがままに買ったワインなんだけれど。

つい先日飲んだナディ・フコー氏の
Clos Rougeard Saumur Brézé 2002に比べると
全体的に落ち着いている。上品な樽香の向こうから、
新鮮なシュナンの果実の香りが広がってくる感じ。
もう暫く熟成させた方がはっきりとした香りがしたかな。

口に含んだ印象は香りからの想像を裏切らないもの。
充実した酸味と甘み、そして凝縮した果実味が心地よい。
新樽をいくらか使用したらしい硬いバニラの風味も
でしゃばらず控えめだ。

時間とともに変化はするものの、頑なに閉じている。
抜栓から飲み終わるまでの2時間余り
遂に最後までこなれた感じは出てこなかった。

ロワールの辛口白ワインの中には
この地方の他のワインとは別格と感じられるものが
いくつかあるような気がするが
このワインもそのひとつに加えていいだろう。

あれ?
Gさんを励ますつもりが、いつの間にやら
ワインにばかり気をとられていたようだ。

まあ、私の話なんかより、このワインの方が
彼にとっての何よりの気分転換になったのではないか。
気持ち良さげに帰るGさんの背中を見送りながら
そう思った。(M)