エサオマントツタベツ岳(1,902m)からカムイエクウチカウシ山(1,979m)への縦走は、昨年取りかかったもののエサオマンジョンクションピークから南行した1,760mピークで悪天候のため敗退という結果でした。
そこで、捲土重来を期し、再挑戦を試みました。
メンバーはニペソツ以来のおなじみSu氏、On氏に私の3人に新たにKm氏が加わり4人での挑戦となりました。
7月25日(月)
夕方3時半に私とSu氏、On氏とKm氏がそれぞれの車に乗り合わせて札幌を出発します。
そして、中札内にある道の駅で待ち合わせをします。
まだ陽がある内に中札内の道の駅に到着。
早速近くのスーパーで買ったお弁当を食べて夕食とします。
ほどなく、On氏達の車も到着。
夕食後は、まず、カクエクの登山口へ車を1台デポします。
そして、スタートとなる戸蔦別川6号堰提にある駐車場を目指します。
戸蔦別の林道は両側の草が道路に覆い被さり道が狭く感じます。
夜ですので、林道に鹿が出ているかもしれないので慎重に走ります。
9時過ぎに6号堰提の駐車場に到着。
早速、別に用意したテントを張って寝ます。
上を見ると満天の星空、明日はいい天気のようです。
7月26日(火)
空が明るくなり、鳥のさえずりで目を覚まします。
時計を見ると3時を少し回ったくらいです。
我慢して寝袋の中でウトウトします。
私はこの時間が大好きです。
4時、すっかり外が明るくなったので起きます。
お湯を沸かし用意した弁当を食べると出発の準備をします。
皆さん手慣れているので瞬く間に終わってしまいます。
それでは、と4:50分、いよいよカムエクに向かって私達の縦走が始まります。
最初は林道歩きです。
エサオマン林道(今は廃道になっています。)の分岐からフキなどが生い茂る
これが林道?という道を歩きます。
所々に道路標識やガードレールが残っていますので、かろうじて林道だったのが分かります。
でも、左側からの落石などがあり車が通れる状況ではありません。
小1時間ほど歩くと最初の渡渉点に来ます。
5:45分、最初の渡渉点で沢の様子を見ましたが水は少なく問題はないようです。

さあ、ここから沢登りです。
巻き道や沢の中を歩いていくと最初の滝に出会います。

この滝もすっかりお馴染みになりました。
沢の水が少ないので巻き道を使うより沢の中を歩いた方が涼しくて気持ちがいいです。
1時間以上歩いていると沢の向こうに北東カールの雪渓が見えてきます。

9:35分、上二股に到着です。
ここにはちょっと大きな滝があり、その上は3百メートルほど滑滝になっています。

登山コースは右股を登りますが、左股には残雪が残っています。

右岸の急な草付きの斜面を慎重に登ります。
登り終えると目の前に水しぶきを上げた滑滝が続きます。

滝の岩はあまり滑らないので助かります。
とはいえ慎重に登り、時々、右岸に生えている木の枝なども利用しながら安全第一で登ります。
滑滝の途中でKm氏が足の不調を訴えます。
どうやら沢水の冷たさでふくらはぎの筋肉に負担が掛かったようです。
Km氏はキオシネテープで患部を治療して沢登りを再開します。
Km氏の歩く様子を見ていましたが、どうやら痛みは軽減しているようです。
滝の水が少なくなってくると北東カールはもうすぐです。
10:45分、北東カールに到着です。

このカールで十分に休憩を取ります。
ここからは水を汲み上げなければいけません。
1人当たり6リットルを担ぎ上げます。
そして、稜線歩きに備え夏靴に履き替えます。
ジャンクションピークへの登り口を探します。
大きな雪渓の一番左側にピンクテープが見えます。
どうやら、それが夏道の入り口のようです。
タップリと休憩を取って11:25分、いよいよ稜線へ向かって登山開始です。
しかし、水と沢靴を背負ったザックは重く足が前へ進みません。
歯を食いしばって雪渓の上を歩きます。
ドンドン傾斜が増してくるので4本歯のアイゼンを付けます。

雪渓歩きに気を取られている内にコースを少し右に取ってしまったようです。
でも、このメンバーなら心配はいりません。
どこでも歩けるメンバーなのです。
雪渓の最上部は岩だらけの沢となっています。
大きな一枚岩を越えるのがいやらしく念のためにザイルを出します。
ここには、沢山のスリングがありましたので、皆さんザイルを使っているようです。
その岩を越えると浮き石だらけの沢が続きます。

落石の危険がある沢筋から左手の灌木地帯へ方向を変えます。
しかし、この灌木地帯を抜けるのが大変でした。
大きなザックが枝にひっつかかり、急な斜面でもあり全員汗だくになって登ります。
先頭を歩いているSu氏の「はい松が見えてきたぞー」という声を聞いてホッとしました。
何故かというと、この稜線はハイ松が尾根筋だけに生えているからです。

本来のコースは青色ですが、私達は赤色の線を登りました。
13:13分、やっと稜線に出ました。
稜線には、エサオマンと札内岳を繋ぐ登山道があります。
この登山道で一息つきます。
そして、10分ほど歩くとジャンクションピークに到着です。
13:30分、ジジャンクションピークです。
約2時間の奮闘ですっかり疲れてしまいました。

JPからは、目の前にエサオマンの山頂がドッシリと聳え、山頂の左手には日高幌尻岳が間近に見えます。
そして、山頂の右手には2週間ほど前に歩いた伏美岳から北戸蔦別岳の稜線が薄く見えています。
しかし、私達にはこの景観を楽しんでいる時間はあまりありません。
今夜のテン場となる1760mピークまでハイ松漕ぎが待っているのです。
そこで、エサオマンの山頂ピストンはあきらめ、今夜のテン場となる1760mピークへ向かうことにします。
最初は背の低いハイ松で歩きやすいのですが高度が落ちるにしたがって背の高い灌木が出てきます。
そして一番の敵が笹なのです。
笹原に付けられた登山道は廃道寸前といっていい状態です。
靴幅くらいしか登山道がありません。
笹に足を取られるのでたえずハイ松や灌木の枝に掴まりながら歩きます。
そのため、とても時間が掛かってしまいます。
しかし、時々目にする高山植物の花々が癒してくれます。

この花を見て癒されるのはほんの一瞬です。
昨年このコースを歩いているのですが、笹の状態が濃くなっているような気がします。
この道は消えてしまう運命にあるのでしょうか?
約2時間半ほど掛かって16:25分、やっと、1760mピークに到着です。
ピークに掛かる最後の登りは全員バテバテでした。
でも、何とか歩き通すことが出来ました。

歩いてきた道を振り返ります。
左端がエサオマンの山頂です。
右端がPJ、ここから続く尾根を歩いてきました。
テントを張り終えると、早速、On氏は日本酒を飲み出しました。
ナノゲンのボトルに約1リットル担ぎ上げています。
この元気には脱帽です。
私もほんの少しですがウィスキーを持ってきています。
それぞれお酒を少し飲んで身体の疲れを癒します。
このピークには、テントが3張りほど張れます。
2張りのテントを向かい合わせに張ります。
昨年は、風が強くてこのテントサイトが使えませんでした。
しかし、今夜は強い風が吹かない予報なので大丈夫でしょう。
そこで、捲土重来を期し、再挑戦を試みました。
メンバーはニペソツ以来のおなじみSu氏、On氏に私の3人に新たにKm氏が加わり4人での挑戦となりました。
7月25日(月)
夕方3時半に私とSu氏、On氏とKm氏がそれぞれの車に乗り合わせて札幌を出発します。
そして、中札内にある道の駅で待ち合わせをします。
まだ陽がある内に中札内の道の駅に到着。
早速近くのスーパーで買ったお弁当を食べて夕食とします。
ほどなく、On氏達の車も到着。
夕食後は、まず、カクエクの登山口へ車を1台デポします。
そして、スタートとなる戸蔦別川6号堰提にある駐車場を目指します。
戸蔦別の林道は両側の草が道路に覆い被さり道が狭く感じます。
夜ですので、林道に鹿が出ているかもしれないので慎重に走ります。
9時過ぎに6号堰提の駐車場に到着。
早速、別に用意したテントを張って寝ます。
上を見ると満天の星空、明日はいい天気のようです。
7月26日(火)
空が明るくなり、鳥のさえずりで目を覚まします。
時計を見ると3時を少し回ったくらいです。
我慢して寝袋の中でウトウトします。
私はこの時間が大好きです。
4時、すっかり外が明るくなったので起きます。
お湯を沸かし用意した弁当を食べると出発の準備をします。
皆さん手慣れているので瞬く間に終わってしまいます。
それでは、と4:50分、いよいよカムエクに向かって私達の縦走が始まります。
最初は林道歩きです。
エサオマン林道(今は廃道になっています。)の分岐からフキなどが生い茂る
これが林道?という道を歩きます。
所々に道路標識やガードレールが残っていますので、かろうじて林道だったのが分かります。
でも、左側からの落石などがあり車が通れる状況ではありません。
小1時間ほど歩くと最初の渡渉点に来ます。
5:45分、最初の渡渉点で沢の様子を見ましたが水は少なく問題はないようです。

さあ、ここから沢登りです。
巻き道や沢の中を歩いていくと最初の滝に出会います。

この滝もすっかりお馴染みになりました。
沢の水が少ないので巻き道を使うより沢の中を歩いた方が涼しくて気持ちがいいです。
1時間以上歩いていると沢の向こうに北東カールの雪渓が見えてきます。

9:35分、上二股に到着です。
ここにはちょっと大きな滝があり、その上は3百メートルほど滑滝になっています。

登山コースは右股を登りますが、左股には残雪が残っています。

右岸の急な草付きの斜面を慎重に登ります。
登り終えると目の前に水しぶきを上げた滑滝が続きます。

滝の岩はあまり滑らないので助かります。
とはいえ慎重に登り、時々、右岸に生えている木の枝なども利用しながら安全第一で登ります。
滑滝の途中でKm氏が足の不調を訴えます。
どうやら沢水の冷たさでふくらはぎの筋肉に負担が掛かったようです。
Km氏はキオシネテープで患部を治療して沢登りを再開します。
Km氏の歩く様子を見ていましたが、どうやら痛みは軽減しているようです。
滝の水が少なくなってくると北東カールはもうすぐです。
10:45分、北東カールに到着です。

このカールで十分に休憩を取ります。
ここからは水を汲み上げなければいけません。
1人当たり6リットルを担ぎ上げます。
そして、稜線歩きに備え夏靴に履き替えます。
ジャンクションピークへの登り口を探します。
大きな雪渓の一番左側にピンクテープが見えます。
どうやら、それが夏道の入り口のようです。
タップリと休憩を取って11:25分、いよいよ稜線へ向かって登山開始です。
しかし、水と沢靴を背負ったザックは重く足が前へ進みません。
歯を食いしばって雪渓の上を歩きます。
ドンドン傾斜が増してくるので4本歯のアイゼンを付けます。

雪渓歩きに気を取られている内にコースを少し右に取ってしまったようです。
でも、このメンバーなら心配はいりません。
どこでも歩けるメンバーなのです。
雪渓の最上部は岩だらけの沢となっています。
大きな一枚岩を越えるのがいやらしく念のためにザイルを出します。
ここには、沢山のスリングがありましたので、皆さんザイルを使っているようです。
その岩を越えると浮き石だらけの沢が続きます。

落石の危険がある沢筋から左手の灌木地帯へ方向を変えます。
しかし、この灌木地帯を抜けるのが大変でした。
大きなザックが枝にひっつかかり、急な斜面でもあり全員汗だくになって登ります。
先頭を歩いているSu氏の「はい松が見えてきたぞー」という声を聞いてホッとしました。
何故かというと、この稜線はハイ松が尾根筋だけに生えているからです。

本来のコースは青色ですが、私達は赤色の線を登りました。
13:13分、やっと稜線に出ました。
稜線には、エサオマンと札内岳を繋ぐ登山道があります。
この登山道で一息つきます。
そして、10分ほど歩くとジャンクションピークに到着です。
13:30分、ジジャンクションピークです。
約2時間の奮闘ですっかり疲れてしまいました。

JPからは、目の前にエサオマンの山頂がドッシリと聳え、山頂の左手には日高幌尻岳が間近に見えます。
そして、山頂の右手には2週間ほど前に歩いた伏美岳から北戸蔦別岳の稜線が薄く見えています。
しかし、私達にはこの景観を楽しんでいる時間はあまりありません。
今夜のテン場となる1760mピークまでハイ松漕ぎが待っているのです。
そこで、エサオマンの山頂ピストンはあきらめ、今夜のテン場となる1760mピークへ向かうことにします。
最初は背の低いハイ松で歩きやすいのですが高度が落ちるにしたがって背の高い灌木が出てきます。
そして一番の敵が笹なのです。
笹原に付けられた登山道は廃道寸前といっていい状態です。
靴幅くらいしか登山道がありません。
笹に足を取られるのでたえずハイ松や灌木の枝に掴まりながら歩きます。
そのため、とても時間が掛かってしまいます。
しかし、時々目にする高山植物の花々が癒してくれます。

この花を見て癒されるのはほんの一瞬です。
昨年このコースを歩いているのですが、笹の状態が濃くなっているような気がします。
この道は消えてしまう運命にあるのでしょうか?
約2時間半ほど掛かって16:25分、やっと、1760mピークに到着です。
ピークに掛かる最後の登りは全員バテバテでした。
でも、何とか歩き通すことが出来ました。

歩いてきた道を振り返ります。
左端がエサオマンの山頂です。
右端がPJ、ここから続く尾根を歩いてきました。
テントを張り終えると、早速、On氏は日本酒を飲み出しました。
ナノゲンのボトルに約1リットル担ぎ上げています。
この元気には脱帽です。
私もほんの少しですがウィスキーを持ってきています。
それぞれお酒を少し飲んで身体の疲れを癒します。
このピークには、テントが3張りほど張れます。
2張りのテントを向かい合わせに張ります。
昨年は、風が強くてこのテントサイトが使えませんでした。
しかし、今夜は強い風が吹かない予報なので大丈夫でしょう。