ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

毎日キック

2021-01-29 15:19:34 | 日記

実は先日、私は六十になった。

その日は、朝から一つ年上のママ友からお祝いの電話がきて、そのあと学生時代の友人たちから一斉に祝ラインがきた。

こんなにいろいろな人からおめでとうを言ってもらえる誕生日は初めてで(昨年はママ友からのメールのみ)歳をとる誕生日はもうあまり嬉しくなくなっていたが、今回ばかりはとても嬉しかった。

すでに六十を越えているママ友は、「六十になると坂を転げ落ちるように身体が老いるよ」と言った。

また同級生たちは、こぞって「健康でいましょう」と書いてくれた。(同級生との会話はもっぱら健康の話が多い)

ママ友は、六十になった途端、急に衰えを感じるようになったと言っていたが、私がそう感じたのはずっと前・・・五十五歳前後の時だった。

それまで続けていた水泳をやめて、運動らしいことをしていなかったこともあって、ちょっと走ると息が切れるわ、足は上がらないわ、両肩が交互に五十肩になるわ、腰痛は出るわで、体のあちこちが衰えたと思った。

しかし六十になった今は、あの頃より体力も柔軟性も多少マシになったような気がする。

今のところ身体に不調はなく、これも毎日のラジオ体操と筋トレやボクササイズのお陰じゃないかと思っている。

しかし億劫な気分の時もあって、そんな時は今日はラジオ体操だけでやめとこう、、、と思う。ところが汗が出始めるにしたがって、気分も上がってくる。

特にボクササイズは、軽快な音楽に合わせてパンチやキックをするので気分爽快。

最初の頃は、足が上がらなかったが、今はずいぶんと上がるようになってきた。いつか動画の先生のようにかっこよくキックをしてみたいと思ったりして、、、

そして終わる頃には汗びっしょりで、まるで温泉に入った後のように心地よい。

これがあるから運動も温泉通いも続いているんだろうなあと思う。

友人たちには、家で運動をしている事はまだ話していない。

よもやベランダの窓に向かって、毎日蹴りを入れてるとは思っていないだろう。

昔は六十歳になったらゆったりと編み物でもやっているのかと思っていたが、ボクシングの真似ごとをしていたなんて、自分でもびっくりだ。

 

 


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新しいコンロ

2021-01-26 14:59:26 | 日記

15年間使ったガスコンロを買い替えた。

グリル(魚焼き)の調子が悪くて、火がつかなかったり、途中で消えてしまうようになったのだ。

それさえ何とか騙し騙し使えば、他の部分はまったく問題なく使えたし、毎日ピカピカに磨いていたのでまだまだ十分に使えそうだった。

ちょうど点検でガス会社の方が来たので、グリルの調子が悪いことを伝えると、「15年も前のだと、もう部品が無いんですよね」と言われた。

そもそもガスコンロの寿命は10年くらいなのだとか。

そんなに短かったのかと驚いた。

だって前のガスコンロは17年使っていた。17年毎日使ってもどこも悪くなかった。

引越しをしたのでガスコンロも買い替えることになったのだが、引越しをしていなければ、あのまま20年でも使っていたと思う。

しかし寿命が10年だと言われると、15年はもうじゅうぶん使い切ったのだなぁという気になってきた。

ちょうどガスコンロのセールがやっていたので、思い切って新しいガスコンロに買い替えることにした。

ガスコンロもいろいろなメーカーから出ていて、機能も値段もさまざま。

うちはビルトインで上にコンロが3つのタイプ。

お店の人にうちに合うガスコンロはどれなのかと聞く。

今どきのガスコンロはなんとスマホと連携して、自動で火加減を調節して美味しい料理を作ってくれるのだとか。また調理中の煙や臭いが出ないというものまであるそうだ。

煙や臭いが出ないのは良いと思ったが、スマホと連携とか私には使いこなせる自信がない。

ただシンプルにガスコンロの火がつけばいい。

コンロの数は3つあるのがいい。

できればグリルは両面焼きがいい。

肴はあぶったイカでいい(冗談)と言ったら、店員さんが「今はどれもみんな両面焼きですよ」と教えてくれた。

今までのグリルはずっと片面焼きだった。

魚を焼いている時は、焦がさないようにガスコンロの前で見張っていなければいけなかった。

そして片面がいい具合に焼けたのを確認して、今度は片手でグリルの中から受け皿を引っ張り出して、別の手で魚をひっくり返していく。

グリルを持つ手がうっかり揺れたりした時には、受け皿の水が床にこぼれて、そのあとの床掃除が余計な仕事になった。

ところが・・・新しいガスコンロにしたら、そんな面倒は一切なくなった!

まず両面焼きのグリルだが、当然だが途中で裏返す必要はない。

それどころか時間を設定しておけば、勝手に両面を丁度良い具合に焼いておいてくれる。

買う時に「サービスです」といってグリル用のプレートをつけてくれたのだが、これがまたすっごく便利だった。

従来の魚焼き用の網に乗せるのではなく、プレートの上に乗せて焼くので掃除がとても楽になった。もちろん網に乗せて焼いてもいいのだが、私はあとの掃除のラクさを考えて、ずっとプレートを使っている。

受け皿に水を入れなくてもよいので、グリルを引き出す時にこぼすこともなくなり、プレートに乗せて焼くので油でギトギトの受け皿を洗うこともなくなった。プレートはオーブン用のシートを敷いておけば、さほど汚れない。

今まで焼き魚にしたいけど、後始末がちょっとねーと思っていたが、新しいものに替えてから焼き魚のハードルがグンと下がった。

ところで便利になったのはグリルだけではない。

ガスコンロの方も目からウロコがハラハラと落ちたくらい、便利な機能がついていた。

それは温度を一定に保ってくれる機能で、揚げ物をする時はすごく便利だ。

いちいち油の温度を気にすることなく、揚げることだけに集中していられる。なんて素晴らしい!

というわけで、新しいコンロのことを熱く語ってしまったが、もしかしてこれは今や当たり前の機能なのかもしれないと、ふと思う。

私が15年余り古いガスコンロを使っている間に、店員さんが言っていたように、グリルは両面焼きが当たり前になり、今や温度を一定に保つなんてことも当たり前になっているのかもしれない。

とはいえ、古い物を長く使い続けたあとに、技術が進歩した新しい製品を使うと、まるで浦島太郎になったように感動する。

これもなかなかよいものだ・・・と思う。


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若い命

2021-01-23 15:34:42 | 日記

「今日そっちに泊まるから」と長男から電話があり、夕方に仕事が終わると帰ってきた。

聞けば、翌日は早い時間に仕事で人と会う約束があって、長男の新居から現地に向かうより実家(うちです)から行く方が近いのだとか。

一緒に夕食を食べながら、長男といろんな話をした。

長男は、最近休みの日は今後の仕事に役立つ(かもしれない)勉強をしているらしく、公的機関で募集していた勉強会にも参加しているそうだ。

そこで知り合った他の企業に勤める幅広い年代の方から聞くお話は、とても参考になるという。

コロナ禍の時代をどう生き残って行くか、これをチャンスととらえて新たなビジネスができないか、、など考えているようだ。

このように長男が勉強している背景には、結婚したことも大きいのではないかと思う。

お嫁さんは愚息よりずっと優秀なのに、専業主婦になってボランティアを続けたいという希望があるそうだ。

お嫁さんが仕事を辞めてしまうのは、とてももったいないな〜と思うのだが、専業主婦歴30年以上の私が言えることではない。また長男もお嫁さんには、専業主婦になって欲しいという希望がある。

自分の家を持ちたい、子どもも欲しい、新しい車も欲しい、もっとお金を稼いで、もっともっと余裕のある暮らしがしたい、、、という欲望が長男の言葉の端々から垣間見えた。

そのためには、自分の収入を増やすことを考えているようだ。

「会社で副業が認められてから、会社員をしながら自分で会社経営をしている人もいるんだ。自分の会社の収入が、勤めている会社の給料よりずっと高くなったらしいよ。だから勤めている会社で昇進の話があっても全部断っているんだって。自分の会社もあるから、責任が重くなっては大変だってことだよね」

そんな話を聞くと、微妙な気持ちになる。

勤務されている会社としては、どうなんだろう。もっと気持ちを入れて働いてくれよと思わないだろうか、、、

黙って長男の話を聞いていた夫も思っていたようだ。

「そういう人間は、会社としては使えない奴だという位置付けになるわな。仕事に命かけてるくらいじゃないと使えない。まあ、息子には言わなかったが」と呟いていた。

夫も私も考えが古いのかもしれない。昔は終身雇用が当たり前だったが、今は転職するのが当たり前なのだとか。どちらがよくて、どちらが悪いとは言い切れない。

ところで命というのは、若いほど活発で欲望をたくさん感じて、見えるものばかりに気持ちが傾くことが多いとは、鈴木秀子さんの本で読んだ。

そうして見える世界でさまざまな経験を積んで成長し、自分を完成して行くのだそうだ。

自分の家庭を持って、私たちの手の中から巣立って行った長男。

せっかくこの世にやって来たのだから、精一杯頑張って成長してほしいと思う。

 


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吹雪の中で

2021-01-19 15:28:52 | 日記

数日前から火曜日の天気は荒れると言っていたので、今日は家の中でじっとしていようと思っていたのに、よりによってこんな日に長女の歯につけている矯正器具が外れるとは、、、

長女が歯の矯正を始めてから一年と一ヶ月経った。

せいぜいかかって一年くらいかと思っていたのだが、意外や長くかかっていてまだ終わらない。

しかし先月やっと歯の表側につけていた金属ワイヤーが外れて、今度は歯の裏側にプラスチックの矯正器具がつけられた。(もうそろそろ終わりが見えてきたか?)

プラスチックの矯正器具が着けられた日「これ外れやすいので、外れたらすぐに来てください。そのまま放置していると、せっかく矯正した歯がまたずれてしまいますから」と衛生士さんに言われた。

せっかく矯正した歯がまたずれてしまっては、今まで通い続けた努力と費用が無駄になってしまう。

朝、矯正が外れたと長女に言われて、すぐに歯科医院に予約を入れた。

幸いなのかどうかは微妙だが、長女は今コロナの影響で仕事がずっと無い為、いつでも歯医者に行ける。

問題は悪天候の中、車で行っても大丈夫なものかということで、昔ホワイトアウトで周囲が全く見えず怖い思いをした事があるので、今回は片道30分を歩いて行くことにした。

ダウンジャケットに帽子と手袋と長靴。さらにダウンジャケットのフードをかぶり、風で脱げない様にフードのボタンを留めた。

外に出たら強風と雪ですごいことになっていた。雪が空からじゃなくて、下から降ってくる。スキー用のゴーグルをつけてくればよかったと思ったほど。

誰も歩いていない道を長女と二人、今日は歌を歌わずに(天気の良い日は歌う、、、)黙々と歩いた。

前を歩く長女の身体がみるみる雪で白くなっていく。

まるで雪中行軍だわと思う。気分は雪の八甲田山を歩く兵士。

明治時代、世界最大級と言われるほど多くの犠牲者を出した八甲田山の雪中行軍遭難事故。本当に痛ましいことだ、、、合掌

雪に埋まる自分の足元を見ながら歩いていると、スキーにはもってこいのパウダースノーだと気づいた。

スキーしたいなあと思う。もう気分はニセコのスキー場。風を切って滑っていく。気持ちいい〜

しばらく歩くと、ますます雪が深くなってきた。

そう言えば、小学生の頃はあえて雪の深い所を選んで帰って来た。

下手すると腰まである雪の中を、泳ぐ様に移動するのが楽しかったなあ。

気分は小学生。さすがにもう深い雪の中を歩くことはしないが、小学校からの帰り道、雪の中を雪まみれになって泳いだ事を思い出す。

そうそう、それから他人の家の屋根先にできた大きなつららを折って、よく家まで持ち帰ったっけ。

つらら、つらら、、、と周囲を見廻したが、大きなつららは無い。

今の家って気密性が良くなったから、大きなつららができなくなったのだ。

また今は家の土台を高くして建てているから、昔の様に雪の上に登って子どもが手を伸ばせば届く所に屋根がない。

そうか、今の子はつららを持ち帰ったりアイスキャンディーの様になめったり(汚い〜)しないのか、、、と、妄想三昧から現実に戻った所で歯科医院に着いた。

頭の中のおしゃべりが止まらなかったが、余計なことを考えていたせいか猛吹雪もあまり気にならず着いてしまったかもしれない、、、でも、おしゃべりは止めたい。

その後、無事に長女は器具をつけ直してもらった。

 


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希望が持てます

2021-01-14 21:10:39 | 日記

ここ最近アメリカの大統領選が気になっておもしろくて、ツイッターばかり見ていた。

いろいろと話題になったツイッターだが、リアルタイムで大勢の人のつぶやきを読めるのは、臨場感があってブログとはまた違った楽しさがある。

大統領選で公式には敗北が決まったT氏がついに反撃に出たとかなんとか、そんなつぶやきを読んでいると、まるで格闘技の中継を観ているような気分になる。

とはいえ多くは単なる噂だったり、こうなって欲しいという願望がフェイク記事になっていたりと、読めば読むほど全てを鵜呑みにしてはいけないという気持ちになる。(もちろん真実もたくさん含まれていると思うが)

そもそも自分がこうなって欲しいと思う記事にばかり目が向く。

これは確証バイアスというらしい。

自分が信じていることを裏付ける情報だけを探し、自らに不都合な情報を無視する傾向のことを表す心理学の用語だそうで、それは確かに自分自身もそうなっているな〜と思う事がある。

他国の大統領選なのに何故こんなに夢中になって、多くの人がT氏を応援するのだろうかと考えた時、これは日本の選挙では考えられない対決であり、しかも善(T氏側)と悪(B氏側)になっている?構図が、まるでプロレスの試合を見ているかの様にハラハラドキドキさせてくれるからだろうか。

また日本ではありえない事なので、羨ましいという気持ちもある。あくまでも私のことですが、、、

ところで先日、映画「記憶にございません」を観た。

三谷幸喜監督のコメディが大好きなので期待して観たが、期待通りに面白かった。

強欲でセクハラ、パワハラは当たり前、史上最低の支持率を出して、国民からはもちろん家族からも嫌われ者の総理大臣が、国民の投げた石に当たって記憶を無くしてしまう。

記憶を無くしたことで人格がまるで変わり、本当に国民の為に仕事をする総理大臣に生まれ変わっていくというストーリーだが、こんな人が総理大臣だったらどんなに良いかと思いつつ観ていた。

もちろん実世界の総理も一生懸命やっていらっしゃるのでしょうが、庶民にはわからない沢山のしがらみがあるのでしょうね。

日本は外圧でしか変化できません。
外圧で壊滅する前に警鐘を鳴らす者が必ず現れます。
外圧で壊滅すると成長阻害の障壁が取り除かれます。
その後、日本は大変身します。コロナ終息後の日本は壊滅的打撃を受けていますが必ず再生します。
焼け跡から新しい成長が芽吹きます。
この予言は当たります。

これは高須クリニックの高須克弥先生のツイート。

日本人は変化をあまり好まない民族なのだとか。

だから外圧がかかってもうダメ、、、という所まで耐えて耐えて、そして大変身、復活というシナリオは案外当たるのでは?と思っている。

焼け跡から新しい成長の芽吹き、、、希望が持てる。

 


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深呼吸

2021-01-08 14:46:40 | 健康

前回の記事で一人暮らしの知人のことを書いたが、あれから会いに行ったところ、ちょうど家の前で雪かきをしているところだった。

近づいて行くと、知人が気づいて笑顔で駆け寄って来てくれた。

久しぶりに会ってお互いに元気だったことを報告し合うと、彼女が嬉しそうに「娘が帰って来るの」と教えてくれた。

本州に住む娘さんが久々に帰って来るそうで、そのためか彼女はとっても嬉しそうだった。

少なくとも精神的に病んでいるようには見えず、私の余計な心配だったとほっとした。よかった、よかった。。。

ところで、安心したり緊張がとけた時など「ほっと」すると言うが、これは大きく息を吐くことを表しているのだとか。

最近、私は家族に「鼻息荒いね~」とよく言われるのだが、これは意識して大きな息を吐くようにしているから。

呼吸というのは生物にとって大切なものだ。水や食べ物はしばらく摂らなくても死なないが、呼吸を止めるとすぐに死んでしまう。

特に深い呼吸、腹式呼吸が心身に良いそうだ。

自分のことを振り返っても、落ち込んでいる時、心配している時、怒っている時は、胸で浅い呼吸をしていることがわかる。

だからあえて意識的に腹式呼吸で大きな息をするようにしているのだが、これが鼻息が荒いように思われてしまうらしい。

ところで、この腹式呼吸の代表的なものが「笑い」なのだとか。

笑い過ぎてお腹痛い~というのが、腹式呼吸をしている証拠。

そういえば最近、笑い過ぎてお腹痛いということが無いなぁ・・・というわけで、大笑いのかわりに大きな深呼吸をするということになる。

呼吸は心身をコントロールするための鍵になる。

呼吸は心身の変化に先んじて変化するのだから(怒ったり心配したりしている時は浅い呼吸になるように)呼吸を正せば健康にもなれると、ヨガの草分け的存在、沖正弘さんがおっしゃっている。

たとえば、くつろごうと思ったら、吐く息に力を入れる。

心を落ち着かせたいのなら、呼吸を静かに、ゆっくりとすると良いらしい。

というわけで、今やすっかり習慣になった深呼吸。

今日も「鼻息荒いね~」と言われながら、大きく深呼吸をしている。


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孤独

2021-01-05 12:27:12 | 日記

年が明けて令和3年が始まった。

新しい年になったと言っても日常生活に変わりない。やるべき事をやって、時々外の鳥たちを眺めては癒されている。

そういえば今年はシジュウカラやゴジュウカラ、ヤマガラといった小型の鳥が少ない。

例年なら庭に置いた餌をひっきりなしに食べに来ていたが、今年はほとんど来ていない。まさか鳥の世界もコロナで外出を控えているわけでも無いだろうけど、、、

外出を控えていると言えば、家に閉じこもったまま出てこない人がいる。

日が暮れて暗くなっても灯りがつかない。夕方から朝になるまで真っ暗な家。

二、三日くらいなら何処か出掛けているのかなと思うが、それが1ヶ月以上も続くと流石に心配になる。

ましてや一人暮らし。倒れているのではないかと気が気じゃなかったが、雪が降った日、見ると家の前が綺麗に除雪されていた。よかった、生きてると胸を撫で下ろした。

彼女は私と同じ歳だが、数年前にご主人を亡くし、子どもたちが巣立ってから一人暮らしをしている。

ずっと働いていたが、今は仕事をしていない。

辞めた理由はわからないが、彼女と同じ職場だった知人から「話し相手になってあげて」と言われたことがあった。

彼女から悩みを打ち明けられたことはなかったが、会えば他愛のない話をしていた記憶がある。

仕事をやめて5年あまり。その間、仕事を探していた様だが、なかなか自分の希望に沿った職が見つからないと言っていた。

冬になる前に会って話した時、なんとなくお金が厳しそうなのかなと思っていた。

他人のお財布のことをあれこれ心配しても仕方がないのだが、ずっと電気のつかない家を見るとやはり心配になる。電気代を節約しているのだろうかと余計な想像をしてしまう。

一度、彼女の真似をして家の中の灯りを全部消してカーテンを開けてみた。月の光が積もった雪に反射して夜でもわりと明るかった。

これはこれでたまにするなら楽しいが、月明かりだけでは何かの作業をすることは難しい。

何より夕方から夜明けまで、毎日毎日この暗さの中で誰とも会わず会話もせずに暮らしていたら病んでしまいそうだ。

もしや落ち込んでいたら、、、と思ったら余計に心配になってきた。

とはいえ一人で過ごすことが好きな人もいるので、意外と明るく元気で過ごしているかもしれないし、、、(日本人的考え方かな?)

ところで英国では孤独担当大臣という方がいるのだとか。

日本では孤独というのはネガティブな意味ばかりではなくて、孤独のグルメという番組まである様に孤独を前向きな意味でも使う。

ところが英国は孤独を社会問題として国をあげて取り組んでいるのがすごいと思う。

今はコロナ禍によって、世界中で孤独を感じる人が増えている。

日本でもコロナ禍で二人に一人が孤独を感じているそうだ。

孤独は高齢者だけではなく、経済的な困窮でも生まれる。

いつまで続くのかわからないコロナ禍で、ますます孤独を感じる人が増えるかもしれないと考えると、お節介でも気になる人に声をかけるようにした方が良いのだろうかと思う。

まずは身近な人から。閉じこもっている彼女に声をかけて来ようと思う。

 


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