前回書こうと思っていて書けなかった旅行の記事。
忘れないうちに書こうと思っていたが、連日のように予定があって忙しく、それはそれで楽しかったのだけど、時間が経つ程に旅のことは遠い記憶の彼方へと消えつつある。(やばいです)
なんとか思い出そうと、旅で撮った写真を見ていたら、また記憶が戻ってきたので、思い出に残ったことなど書いておきたいと思う。
まず行ったのは美深町(びふか)
今回の旅は、まだ行ったことがない町や村に行こうという旅で、美深町もそのひとつ。
町名は昔から知っていたが、まだ行ったことがなかった。
美深で有名なのは、大自然の中を自分で運転して走るトロッコだが、チョウザメが有名だったとは、行ってみて初めて知った。
チョウザメといえばキャビア(食べたことはないけど)。
そんな高級食材のお母さんが、美深町を流れる天塩川にたくさん泳いでいたと聞いて驚いた。(あとで知ったが、石狩川にも生息していたそう)
江戸時代の探検家の松浦武四郎さんが、天塩川で泳ぐチョウザメを生まれて初めて見て「どってんこいた」(驚いた)と言ったとか、、、
たしかに、風貌はサメに似ていて恐ろしく見える。
でも実際は、サメの仲間ではなく性格もいたって温厚なのだそうだ。
その松浦武四郎さんが、北海道内を探検中にこの地に立ち寄った際、アイヌの家族に大変よくしてもらったので、そのお礼に武四郎さんがアイヌの家族に贈った歌が残されている。
当時まだ和人は住んでいなくて、アイヌの人たちだけが住む土地だったようで、なんだか後からお邪魔させて頂いてすみませんと思う。
この石碑のすぐ近くにチョウザメ館があって無料で見学できる。チョウザメがたくさん泳いでます。
次に訪れたのは、村民600人の音威子府村(オトイネップと読む)
ここではアイヌ民族の彫刻家、砂澤ビッキ美術館に行ってきた。
廃校になった小学校を利用した美術館。
エコミュージアムおさしまセンター(BIKKYアトリエ3モア)
建物の外観からは想像できないくらい素敵な内装。
砂澤ビッキさんの作品がたくさん飾られている。
作品が朽ちて行く姿も自然が持つ良さである、と言われた砂澤ビッキさんの作品たち。
ビッキさんの力強い作品を観ていると、自然の中を歩いているような気持ちになる。
吹き抜けて行く風の香り、木の香りがしてくるような気がするのが不思議だ。
そして次に訪れたのは枝幸町(えさしちょう)。
北海道には同じ読み方で道南に江差町があるが、こちらはオホーツク海近くにある。
その枝幸町にある博物館オホーツクミュージアムえさしへ行って、どってんこいたことがあった。
この辺りは五世紀頃、樺太からやってきたオホーツク人と呼ばれる人々が、のちにオホーツク文化と呼ばれる文化を築いていたという。
オホーツク人はアイヌ人よりも先に北海道にいて、熊を神として祀るなど、アイヌのヒグマ信仰に影響を与えたと言われているそうだ。
毛皮の衣服を身につけ腰に長い刀をさしたオホーツク人たちは、魚や海獣を捕り、犬や豚を飼い、大陸や本州との交易まで行っていたという。
オホーツク人、アクティブ過ぎる。
枝幸町博物館前に建つオホーツク人の像。
詳しく知りたい方は、ぜひ枝幸町の博物館へ行ってみてください。遠いですが、、、
そして旅の最も大きな目的。
それはオホーツク海から昇ってくる日の出を見ることだったが、残念ながら曇りで見ることは叶わなかった。
でもオホーツク海は見ているだけで落ち着く。
ここでオホーツク人が、船を出し漁をしていたのか、、、と思いながら海を眺めてきた。