実は先日、私は六十になった。
その日は、朝から一つ年上のママ友からお祝いの電話がきて、そのあと学生時代の友人たちから一斉に祝ラインがきた。
こんなにいろいろな人からおめでとうを言ってもらえる誕生日は初めてで(昨年はママ友からのメールのみ)歳をとる誕生日はもうあまり嬉しくなくなっていたが、今回ばかりはとても嬉しかった。
すでに六十を越えているママ友は、「六十になると坂を転げ落ちるように身体が老いるよ」と言った。
また同級生たちは、こぞって「健康でいましょう」と書いてくれた。(同級生との会話はもっぱら健康の話が多い)
ママ友は、六十になった途端、急に衰えを感じるようになったと言っていたが、私がそう感じたのはずっと前・・・五十五歳前後の時だった。
それまで続けていた水泳をやめて、運動らしいことをしていなかったこともあって、ちょっと走ると息が切れるわ、足は上がらないわ、両肩が交互に五十肩になるわ、腰痛は出るわで、体のあちこちが衰えたと思った。
しかし六十になった今は、あの頃より体力も柔軟性も多少マシになったような気がする。
今のところ身体に不調はなく、これも毎日のラジオ体操と筋トレやボクササイズのお陰じゃないかと思っている。
しかし億劫な気分の時もあって、そんな時は今日はラジオ体操だけでやめとこう、、、と思う。ところが汗が出始めるにしたがって、気分も上がってくる。
特にボクササイズは、軽快な音楽に合わせてパンチやキックをするので気分爽快。
最初の頃は、足が上がらなかったが、今はずいぶんと上がるようになってきた。いつか動画の先生のようにかっこよくキックをしてみたいと思ったりして、、、
そして終わる頃には汗びっしょりで、まるで温泉に入った後のように心地よい。
これがあるから運動も温泉通いも続いているんだろうなあと思う。
友人たちには、家で運動をしている事はまだ話していない。
よもやベランダの窓に向かって、毎日蹴りを入れてるとは思っていないだろう。
昔は六十歳になったらゆったりと編み物でもやっているのかと思っていたが、ボクシングの真似ごとをしていたなんて、自分でもびっくりだ。