今回は、下宿からアパートに移ったパインの部屋に泊まることができるので、寝具類を持って行こうと思う。
それから、食器も足りないので家の食器棚から、必要な食器をいくつか持った。
あまりたくさんの荷物を持って行っても、あと何年もしない間に、また引っ越さなければいけなくなるかもしれないので、荷物は必要最低限にしておこうと思いながら荷造りをする。
パインは今年3年生になった。
もう就職も考えなければいけない歳になってきた。
もっともパインは一浪しているので、現役で大学に入ったパインの友だちは、今、就職試験を受けているとの話が、ちらほら聞かれるようになった。
就職試験・・・私もはるか昔に受けたが、当時はバブルがはじける前だったので、学生の売り手市場と言われ、学生にとってはいい時代だった。
今は、どうなのだろう。
学生の就職難が言われていたけど、今は少し改善しているのだろうか。
夫の会社でも採用試験があったそうだ。
今回、夫は面接官として採用試験の場に立ち会った。
学科試験を始め、多くの試験を通過してきた学生の最後の関門に立ち会うことになったと言って、夫は夜遅くまで家に持ち帰ってきた履歴書や作文などに目を通していた。
当然、パインと同じ歳の学生もたくさんいて、中には奨学金をもらい、新聞配達のアルバイトをして生活費を自分で稼ぎながら、大学に通う学生さんもいたそうだ。
夫は「心情的には、そういう子を入れてあげたかった」と言っていたが、夫だけで決められるわけではないので、結果的に別の学生が合格したそうだ。
疲れた顔で帰ってきた夫は「選別するのは残酷だ。心が痛い」と言っていた。
話を聞くだけで、私も同じように胸が痛い。
落ちた子はどんなにがっかりするだろうか。
その親御さんも・・・などと考えてしまう。
最近の採用試験は、学生同士で討論会をさせ、それを後ろで試験官がチェック表を片手に聞いているというのも行われるそうだ。
誰がリーダーシップを取るのか。
話をどうまとめていくのか。
バランス感覚はどうか・・・などを見るとか。
あ~、なんだかとても大変そうだ。(学生さんが・・・)
そうそう、貧乏ゆすりとペン回しは、かなり印象が悪くなるとか。
長い時間になると、けっこう無意識に出てしまうらしい。
これはパインもよくやっているので、気をつけさせようと思う。
とかなんとか書きながら、こんなことをしている場合ではなかったと気づく。
まだ荷造りの最中なのだったわ・・・