198万PV達成!漫画史研究家・本間正幸監修【少年画報大全】(少年画報社・現在三刷)更新復活

【20世紀冒険活劇の少年世界】メトロポリス漫画総合研究所(since1997)から、昭和の映画、出版美術、音楽を!

今夜も【ビブリア古書堂の事件手帖】風ネタ? 【サザエさん】単行本の秘密

2013-03-12 23:55:35 | 「金魚屋古書店出納帳」芳崎せいむ
昨日は3月11日。

テレビや新聞、Twitter、facebook、blogなどで、多くの心ある人達が2011年3月11日に亡くなられた方の追悼、被災者の方の暮らしの支援、応援されている様子が紹介されていました。

2011年3月11日以前から、ブログで人々への愛を語っていた慈悲深いはずの匿名の女性が、震災後何もしなかったり、被災地である岩手県山田町出身のネットストーカーが、故郷の復興のために何も協力せず、震災後も私・本間正幸のブログに対する誹謗中傷を繰り返して、アメーバブログを9回も強制退会させられても復活していたり。

被災地に縁や所縁があり、被災地の復興のために頑張っている人達。

被災地に縁や所縁がなくても、被災地の復興のために頑張っている人達。

被災地に縁や所縁があるのに、そのことを隠し、被災地の復興のために何もせず、他人への不平不満で日々を過ごすオジサン、オバサン達の哀れな末路。

被災地に縁も所縁なく、日々変わらず過している多くの人達。

人生いろいろ。

全ては因果応報であり、自業自得な人間模様がある。

さて、今夜はBS-TBS

関口宏の風に吹かれて「世界に飛び出した日本の漫画の風(後編)」が放送された。

藤子ファンお馴染みのラーメン屋、松葉で収録された

「藤子不二雄@とマンガ座談会」。

前半に明治大学米沢嘉博記念漫画図書館が少し紹介されたが、私には後半の藤子不二雄@先生を囲んで漫画の創作現場にいる当事者たち、海外からの留学生、編集者などの座談会が一番興味深く楽しむことが出来た。

そして、日本テレビ開局60年特別番組【ビートたけしの超訳ルーヴル】有名美術館の楽しみ方提案

見応えがあった。

ルーヴル美術館に比べて、日本が世界に誇るはずの漫画の保存、展示の現状のお粗末さはいかがなものか?

さて、昨日は神田の老舗古書店、中野書店 在庫だより【漫楽93号 MANRAKU】が、自宅に届いた。
今回はA4判24頁579点を紹介、大判総天然色目録なので見応えあり。

気になったのは

「35.サザエさん 長谷川町子 姉妹社」の紹介の仕方。

「1巻~14巻(昭和20年代)・15巻~68巻(年代まちまち)
重版 カバーヤケスレ切 ヤケ シミ スレ 評価3・レア度4 ¥84000」

として、一巻の表紙と、18~38巻の背表紙の写真が紹介されているのだ。

私なら単行本の背表紙は、今日の画像のように紹介する。

【サザエさん】姉妹社の単行本には、コレクターにしか判らない秘密が隠されている。
先ず、初期単行本の装丁が違う。
カバー無しの特殊な装丁で、背表紙のデザインが違うのだ。
昭和40年代にカバー付きの普通の装丁にデザインが変わっているため、気付いてない人が一般的のようだ。
どうせ目録に背表紙の写真を載せるなら、此処を載せるべきではないだろうか?
また、【サザエさん】の奥付けから、初版なのか再版なのかを見極めて、初版だけを集めるのも難しい。
私が所蔵する【サザエさん】は、旧装丁で揃え、新装丁に変わって刊行された部分も含め、後半の殆んどは初版であり、初版の特定の仕方も私は知っている。
【サザエさん】の単行本には、初期を除き再版の記述がない。
驚くべきことに、テレビ化されてからの後期単行本は、新刊が出る度に増刷されていたようなのだが・・・。
また単行本の一巻は、初版だけB5横版のため、全然売れなかったのは有名な話だが、実物が殆んど残っておらず、古書漫画を集めてから35年以上の私も未だに持っていない稀少本になる。



さて、今夜の

【ビブリア古書堂の事件手帖】

「真犯人はビブリアにいる」

に出てきた

「たんぽぽ娘」

の話なのだが、子供の頃に読んだ石森章太郎先生の短篇

「昨日はもうこない だが明日もまた・・・・・」(初出『少女クラブ』(講談社)1961年お正月臨時増刊号)

の元ネタのようだ。

私は【竜神沼】(朝日ソノラマ・1967年)に収録されたこの短篇を、10代の思春期の頃に読んでいたので、タイトルから内容まで今も鮮やかに憶えており、部屋の本棚から、読んでいたその本も直ぐに見つかった。
タイムトラベラーの少女のように、30年後の未来へ私もタイムスリップしてきたようだ。
漫画の本は、私にとってのタイムマシン。
初めて本を手に入れ、夢中になって読んだあの頃の幸せだった時代へ誘ってくれる。
今夜は、30年ぶりに【竜神沼】を読んで、幸せな昭和時代へ時間旅行することにしよう。(*´∀`)♪


2月27日(水)の夜は、毎月恒例となる無声映画観賞会。
第655回は生誕120年・没後30年、片岡千恵蔵特集

日暮里サニーホール・コンサートサロン初登場となる坂本頼光さんによる

【男達ばやり】(昭和三年)

と、ご存じ日本を代表する活動弁士であり、我が師匠である故・松田春翠先生門下の姉弟子である澤登 翠さんによる

【放浪三昧】(昭和六年)。

共に千恵プロ作品で、稲垣浩監督作品。

【放浪三昧】脚本の伊丹万作さんは、故・伊丹十三監督のお父さんだ。


翌、2月28日(木)は、午後から新富町にあるパインウッドカンパニーの事務所にて、製作会社のスタッフと、4月1日放送予定の地上波テレビ特番の企画会議。

アイディアは沢山出したけど、どうなることやら。

漫画の出版、テレビ番組の企画など、採用されるのはごく僅かなのです。

さて、打合せが終わってから直ぐに中野駅徒歩10分となるアクターズ・ステーションアカデミーで開催されている


「ゴジラのトランク」出版記念
【ゴジラのトランク展】へ。

主催/本多猪四郎記念財団
共催/株式会社 本多フィルム
後援/鶴岡市
協力/黒澤プロダクション、宝島社、NPO法人 森と水、湯殿山 注連寺

世界に誇る傑作「ゴジラ」を生んだ巨匠・本多猪四郎。
彼の死後開けられることのなかった遺品のトランク。
そこには未発表の脚本や手紙など往事をしのぶものがつまっていた・・・・・・。

今、明かされる日本映画界の秘話の数々。

〈日時〉
2月28日~3月31日(PM1時~5時)

〈場所〉
東京都中野区中野1-55-3 フェリス・アクターズ・ステーションビル1F

〈連絡先〉
電話:03-5989-1565 FAX:03-5989-1566

〈展示内容〉
NHK BS プレミアム ドキュメンタリー番組「イノさんのトランク」や、読売新聞で紹介された黒澤明氏の手紙をはじめ、写真、日記、黒澤作品の演出補佐を務めた晩年のスケッチ。
本人が使用した台本、絵コンテ、ポスター、撮影スナップ等の作品関連資料。
生誕の地、山形県鶴岡市注連寺写真など、その他、インタビューVTRの上映、ゲストによるトークショー(毎週日曜日PM5~6時)限定パンフレットやグッズ等の販売

■「ゴジラのトランク展」は日本各地、世界各国を巡回する予定です■

日本:鶴岡市(平成25年5月・上映会あり)気仙沼・伊勢市・広島市・世田谷区

世界:ネパール・タイ・ベトナム・中国・韓国・アメリカ(シカゴ・ニューヨーク)

http://www.g-trunk.com


2月28日は、本多猪四郎監督20年目の命日。

17:00より19:00までの内覧会終了後、「本多猪四郎を偲ぶ会」が開催された。

私の父の実家は、山形県鶴岡市にあり、庄内地方に数多くある本間家の中でも由緒正しき指折りの旧家。
ごく最近、ネット上でも酒田の本間家は、我が下川の本間家から分かれたとの記述が出てきて、私自身驚いている。
従兄弟の代で10代目となる父の実家からの分家はいくつもがあるが、本間ゴルフの創業家と、父の実家は一切無関係なので、そこんとこよろしく。
光栄にも鶴岡つながりで、私の所にも招待状が届いたのだから嬉しい限り。
戦前までの大地主として知られる本間家、本間光丘、本間宗久一族の末裔は、【おしん】のドラマとは違って、今も昔と変わらず庄内地方では地元出身の人達に慕われる名門の一族、先祖に感謝なのです。(*´∀`)♪

さて、内覧会では、特撮映画関係のライターとして第一線で活躍されている方に、才谷さんのふゅーじょんぷろだくしょんの花見会場で初対面以来、14年振りに挨拶して名刺交換。

facebookでは、新たに友達承認していただきました。

Twitter上では、既にフォロー、フォロワーの関係、特撮映画業界において、永年着実に仕事を続けている方です。

また、旧知のスタジオジブリの方とも挨拶。

同じ花見の会場で知り合ってから、東京国際アニメフェア会場で、良く御逢いします。

今回は、特撮博物館での関係で、挨拶にいらしていたようです。

内覧会に6時頃に到着した私が、御会いして挨拶出来たスタッフ以外の旧知の方は二人だけ。

展示内容は、無料としては十分に魅力的なもの。
関連書籍やグッズの販売も嬉しい。
私のお奨めは、

【ゴジラのトランク】(宝島社・2012年)1300円+税は勿論のこと、

何と言っても会場限定販売の貴重な特大サイズのパンフレット2000円

「ゴジラの父」生誕100年記念に復刊!された【「ゴジラ」とわが映画人生】本多猪四郎(ワニブックス・2010年)800円+税など。

Tシャツは、LとXLの2サイズで3000円くらい。

予算と好みにあわせて是非この機会に大人買いを。

さて、会場を移して行われた偲ぶ会。
本多監督の奥様である96歳の本多きみさん、長男である本多隆司さん親子を囲み、俳優の佐原健二さんの献杯の挨拶、夏木陽介さんの姿など、【ゴジラ】をはじめとする東宝特撮映画、及び【ウルトラQ】ファン、青春学園ドラマファンであり、庄内鶴岡と縁が深い特撮や映画の研究者である私が、この偲ぶ会に招待されたということは、とても感慨深いものがありました。
限定パンフレットには、

「一般財団法人本多猪四郎記念映画文化振興財団では猪四郎の功績をたたえ、彼の悲願である世界平和と科学と人間の共存共栄を祈り、注連寺のさらなる発展を願い、山形県鶴岡市注連寺に記念碑の建立を企画しております。(後略)」

と、あります。

私の父や親族が、先祖代々心から愛し続けた故郷である庄内鶴岡の地に、日本を代表する偉大な映画監督の一人である本多監督の記念碑が出来る過程に立ち会えるなんて・・・。

漫画史研究家としての私の人生は、波瀾万丈、日々ドラマチックに過ぎて行くようです。

ブログやfacebook,Twitterなど、日々の暮らしの様子は、ネット上に正しく記録されていきます。
2001年夏の【少年画報大全】発売以来10年以上に渡り、妬みや嫉みからなのか、私に対する根拠や証拠のない誹謗中傷、悪い噂を流す連中が漫画評論家たちの中には根強くいるようです。
私は、嘘をつくこと、上から目線で根拠や証拠のない発言をする評論家や偽善者が大嫌いなので、思ったことや考えていることなど、証拠を添えてそのまま発言しています。
人と人との出会いは一期一会。
良縁は良縁を呼んでいきますし、悪縁は悪縁を呼んでしまいます。
悪縁は絶ちきり、これからも良縁だけを大切にしていきたいですね。
おおやちきの世界展や、電子書籍など、本日三月三日で終了するおすすめの情報など再録しておきますので参考までに。

漫画史研究家

本間正幸



【ビブリア古書堂の事件手帖】

先週から引っ張った【晩年】のエピソード、復刻本がキーとなるのは、残念ながら私には、途中から見え透いてしまっていた。
何故なら、本物のコレクターなら、復刻本を二セット以上持っていることなど日常茶飯事。
昨年、秋田書店から発売された完全復刻本【沙漠の魔王】については、高額本ながらも最近は貧乏に甘んじている私でさえ、実際に二セット購入しているのだから。
古くからのコレクターなら、大切な本は一冊は永久保存用、二冊目は閲覧、貸出し用、三冊目は、交換、転売用として購入するのが基本だ。
古書の場合、経年劣化により其々保存状態が異なるので、状態が悪い物を高額で購入した後、比較的状態の良い物が安価で市場に出回っていたら、再度購入してしまうのがコレクターの本能。
私も、お気に入りの本や雑誌『COM』全巻セットや【カムイ伝】連載中の『ガロ』については、複数所持している。
さて、今回のエピソード

#07「複数の真実」

において、古書漫画の最高峰、足塚不二雄の【UTOPIA 最後の世界大戦】が遂に登場した。
私の得意分野、いや、専門分野となるので、番組の解説を補足したいと思う。

【UTOPIA 最後の世界大戦】

に高額な値付けをしたのは、みなさんご存知の中野のまんだらけ、古川益蔵さんである。
漫画古書専門店としては、神田神保町の中野書店が業界の皮切りとなる。
続いて現代マンガ図書館が1978年秋にオープンした際、年四回の即売展が活況を呈した。
私は、小学生の頃から、横浜鶴見より、神田神保町にある中野書店に通った。
直ぐに早稲田にある現代マンガ図書館がオープンとなり、オープン記念の即売展から駆けつけたのだから、古書漫画コレクターとしては、当時最年少の部類であり、35年以上のキャリアを持つ時代の証言者と充分成り得るだろう。
当時まんだらけは、まだ全国区ではなく、現代マンガ図書館の即売展においては、奥野さんの観覧舎と同じく一参加店に過ぎなかったのが私の印象だ。
駿台予備校の浪人時代、予備校での友達で上杉家の末裔だと言うN君が(私の先祖の本間光丘は、上杉鷹山に大名貸しをしているのも何かの縁だろう。予備校の友達の間では日本史の授業で大ウケとなった)中野に住んでおり、中野に凄い古本屋があると教えられて通い始めたのが1985年。
それまでは、鶴見の西田書店、蒲田の龍生書林、三軒茶屋の喇摩舎、神田神保町の中野書店、早稲田にある現代マンガ図書館の即売展が、主な私の縄張りだったし古書漫画の購入先だった。
まんだらけの快進撃は、【UTOPIA 最後の世界大戦】の値付けに始まる。
次に写真付きの分厚い古書漫画目録を発行したのも、革新的なアイデアだったし、コスプレ店員なども、マスコミの注目を集めた。
年四回の古書漫画即売展で、年間の運営費を稼いでいた現代マンガ図書館は、オープン時に全国から善意で寄贈された本でダブリの分の転売が底を尽き(大切な本を寄贈された方の善意を何と思っていたのだろう)、即売展参加料のマージンの高さと、売上げに対して納入する歩合の高さから、まんだらけ始め主要古書店の参加が次第に少なくなり、現代マンガ図書館での古書漫画即売展の人気が凋落してしまったのは、内記さんの古本屋としての人間性が全ての原因であるため自業自得としか言いようがない。
扱う古書漫画も、貸本上がりで酷く保存状態が悪い物でも、タイトルだけで高値がついていたため、どうせなら、状態が良い物を欲しいと考える新書本コレクターたちが増えるようになると、敬遠されるようになっていったし、私の足も遠のくようになった。
テレビ東京の【開運!なんでも鑑定団】での古川さんのレギュラー出演も、古書漫画収集に人気を呼んだし、古書漫画に驚きの高値が付くことを一般人にも広く知らしめたため、現代マンガ図書館に貴重な蔵書を寄贈する人は激減、せっかく寄贈した本を売るくらいなら返してくれと抗議した人もいたが、その時には既に売却済みだったようだ。

さて、【UTOPIA 最後の世界大戦】が展示中に盗難にあったという事実は、古川さんの著書にも書かれているし、未だ犯人も、盗難された本も出てきてはいない。

そのエピソードを、絡ませているところに、今回の話の面白さがあった。

【UTOPIA 最後の世界大戦】には、完全復刻版がある。

名著刊行会から限定一千部で昭和56年に発行された物と、2011年に小学館クリエイティブから発行された物。

鶴書房から発行された【UTOPIA 最後の世界大戦】のオリジナル本は、市場価格300万前後となっているので、私は名著刊行会から発行された復刻本シリアルNo.0638番で満足している。

名著刊行会から発行された復刻本でさえ、一時期2~3万のプレミアがついていたが、新しい復刻本が出回ったのでもう少し安くなっているだろう。

さて、新しい復刻本が出る前段階で、私が直接関わった驚くべきエピソードをここで初披露しよう。

平成18年1月から逓信総合博物館で

松本零士コレクションでつづる
「漫画誕生から黄金バットの時代」展
において、企画段階から版権処理に深く関わっていた私は、【UTOPIA 最後の世界大戦】と【沙漠の魔王】【正ちゃんの冒険】の展示に執着した。
中でも、当時、藤子不二雄時代の共作は全て絶版となっており、【UTOPIA 最後の世界大戦】の展示は、博物館の関係者誰もが、絶望視していた。
私は、駄目で元々の気楽な立場だったので、先ずは旧知である@先生サイドのマネージャーさんに連絡を取って相談してみる。

「【少年画報大全】で、@先生に【怪物くん】のインタビューをさせてもらって大変御世話になった研究者の本間です。
今度、逓信総合博物館で、企画展があり、そこに松本零士先生が所蔵する【UTOPIA】を展示したいんですけど、
難しいですよね。」

すると、直ぐに二つ返事で

「いいわよ。」

「えっ、大丈夫なんですか。」

「そんなに、変なことに使ったりするんじゃないでしょ。だったらいいわよ。向こうの担当者にも、きちんと許可を取ってね。」

私は、吃驚してしまった。
直ぐにF先生サイドに連絡を取る。

「うちはいいですけど、@先生側が何というか。」

「今、MさんにはOK貰えたんですよ。」

「えっ!本当ですか?だったらうちもOKですから。」

私は、この時、日本中の誰よりも一番早く藤子不二雄先生の共作が、再び復刻される日が来ることを予見したのだった。

藤子不二雄作品の初期単行本や、附録など、撮影でどうするのか興味深々だったが、ビブリアで買い取って売ってしまったとするなど、古書コレクターだけでなく、古書店主の性質も綺麗事だけでなく見事に真実を描いている。
現代マンガ図書館の内記稔夫氏が、寄贈された本を即売展で売っていたことは、あまり語られていない気がするが、紛れもない真実である。
古書店主は、お客さんの足許をみて買取りをした。
コレクターが死後、本の価値を何も知らない遺族が本を処分するとなると、二束三文の値を付けて買い叩いてくる。
町の古本屋が廃れてブックオフが一挙に流行った理由として、単純明快な買取り方法があげられる。
さて、【ビブリア古書堂の事件手帖】に類似する先行作品だった芳崎せいむ【金魚屋古書店出納帳】の掲載誌が少年画報社から小学館に変わって【金魚屋古書店】となったことにより、作品のクオリティが落ちてしまったことがある。

【金魚屋古書店】第6巻に収録されている第39話「古本のお医者さん」にて、【UTOPIA 最後の世界大戦】を取り上げているので、【ビブリア古書堂の事件手帖】と読み比べて貰えば作者の力量の違いが皆さんにも実感出来るだろう。
巻末お役立ちコラム金魚屋古書店雑記帳も、私には殆んど役に立ったことはない。
本来、作中に登場する作品の魅力を伝えるはずのコラムが、第1巻第4話の【ビリーパック】を始め、まるで機能していないようにすら感じられる。

コラムを担当する見ず知らずの田舎のオジサンが子供の頃に虐められていたことを知って、いったい何の役に立つのだろうか。

「そしてビリーのハンサムな顔立ちが人気の秘密だった。」

とあるが、作者である河島光広先生は、単行本初版の作者の巻頭の言葉にて
-この本をごらんになるみなさんへ-

ビリー・パックは、アメリカ人のおとうさんと、日本人のおかあさんとのあいだに生まれた、混血児というかわいそうな運命をもった少年です。
しかし、おとうさんのおしえをよくまもり、世の中にはびこる悪い人たちをこらしめるために、どんなにおそろしい敵にも、ゆうかんにむかっていく、りっぱな少年なのです。
どうか、みなさんも、このゆうかんなビリー・パックを、おうえんしてやってください。

とある。
そう、当時の日本の都会では、混血児は差別の対象であり、ハンサムな顔立ちが人気となるのは、ほんの少し後のことなのだ。
当時の微妙な時代背景を、1948年生まれの田舎のオジサン一人の思い込みだけで語られてはたまらない。
【赤胴鈴之助】は、孤児の少年が日本一の少年剣士を目指すことに共感され、【ビリー・パック】は、アメリカ帰りの混血児で孤児の少年探偵が、悪漢相手に正義の戦いをすることに共感されたのが人気の秘密だったのだ。

「突然の病で急死。作品は弟子の矢島利一に引き継がれる」

河島先生は、【ビリー・パック】連載開始当初から、肺結核のため名古屋の自宅二階のベットで寝たり起きたりの状態だった。
長期の闘病生活の後、30歳の若さで急逝される。
突然の病で急死などではない。
矢島利一先生は、街頭紙芝居からのキャリアを持ち、『少年』で【遊星王子】のコミカライズ連載を担当している。
病気がちな河島先生のアシスタントを務めたが、弟子であったという話は聞いたことがないのだが・・・。
因みに、最初のアシスタントは、福元一義先生となり、代筆をしていることが広く知られている。
実際の【ビリー・パック】について詳しく知りたい方は、

【少年画報大全】(少年画報社・2001年、現在三刷)

【少年探偵王】(光文社文庫・2002年)

【『少年画報』誕生60周年記念復刻】「赤胴鈴之助」「ビリーパック」「まぼろし探偵」3冊セット(少年画報社・2007年)

【明治・大正・昭和の大衆文化-伝統の再創造はいかにおこなわれたか-】(彩流社・2008年)

【少年画報】昭和35年正月号完全復刻(少年画報社・2010年)

をご覧いただければ幸いです。
単行本完全復刻に際しては、私が所蔵する初版の本をバラして原本としましたので、先程ご紹介した作者の言葉も確認出来ます。
其々【ビリーパック】に関する解説なども、全て漫画史研究家である私が関わっていますので間違いはありません。
先程の田舎のオジサンや、編集部の担当者が、もし、この中の一つでも私の解説を読んでいたのなら、あそこまで酷いコラムが世に出ることもなかったと思うのですが、誠に遺憾としかいいようがありません。

【金魚屋古書店出納帳】がヤングキングアワーズ増刊12月号『アワーズガール』(平成12年12月2日発行)で初登場した際、私はこの作品に大いなる期待を寄せた。
少年画報社が満を持して創刊した

「こだわり少女のコミック誌オール新作読切14作」

伊藤潤二
今市子
波津彬子
犬上すくね

を別格に

篠原烏童/大沢美月/黒田硫黄/有元美保/芳崎せいむ/川原由美子/逆柱いみり/おがきちか/小石川ふに/佐々木久美子

の中、伊藤潤二先生目当てでこの雑誌を手に入れた私に、未だ名前すら知らなかった芳崎せいむ先生の才能の煌めきを感じさせてくれた。
だが、掲載誌となる『アワーズガール』は廃刊となり、続く『アワーズライト』も廃刊。

小学館の『IKKI』に移ってからは、掲載誌を追うこともなくなり、単行本も古本屋でまとめて購入するレベルになってしまった。

ネット上で漫画史研究会を代表する論客という評判の伊藤剛をして

「芳崎せいむ【金魚屋古書店】に唾を吐け」

と言わしめたのは、漫画古書コレクターと古書店主の本質と真実を、全て美談にすり替えて描いていたことに対する正直な苛立ち、嫌悪感だったのだろう。
伊藤には、【ビブリア古書堂の事件手帖】の登場まで、【金魚屋古書店】の先行作品としての意義を見出だせることは出来なかったし、小学館の編集者も、せっかくの【金魚屋古書店出納帳】の持ってる世界観を【金魚屋古書店】では間違った方向性へと導いてしまったと私は考えている。

本来【金魚屋古書店出納帳】には、【ビブリア古書堂の事件手帖】より先に大ブレイクする可能性、魅力を秘めていた作品だったのだが、担当する編集部と作品の本質を見極めることの出来ない評論家の心ない発言によって、作品のレベルを凋落させてしまった感が否めない。
作品を生かすも殺すも、編集者や読者の存在が必要不可欠だが、上から目線の評論家の発言には、何の意味があったのだろう。
【ビブリア古書堂の事件手帖】大ブレイクの影響だろうか、伊藤剛は昨年、文化庁の委員の一人として【金魚屋古書店】を推薦漫画として評価する。
伊藤剛の鮮やかな変節ぶりは、批評家としての見事な処世術だったのだろうが、ネットが普及した現代において、ネットにおける過去の発言からも全ての真実と本心が見え透いてしまうのだからその特性を早く理解するべきだろう。

以上が【ビブリア古書堂の事件手帖】と、芳崎せいむ【金魚屋古書店出納帳】と【金魚屋古書店】の違いに対する何のしがらみもない在野にいる漫画史研究家である私、本間正幸の現在の評価です。

漫画史研究会を象徴する伊藤剛たち上から目線の発言のみで、何も生み出さない漫画評論家、批評家たちと、昭和時代の名作漫画の発掘による温故知新で、漫画界の復活を心より願う漫画史研究家の違い。
同じ漫画史を研究テーマにしていても、水と油、その人間性の本質は大きく異なっています。

なので、これを機会に

【漫画古書収集奇譚】

と題して、漫画古書に関して【ビブリア古書堂の事件手帖】に倣って、私がこれから電子書籍化したい名作に纏わる取って置きのエピソードの数々を、シリーズで語っていきたいと思います。

私の思想には、先祖から代々伝わるサムライとしての武士道の精神と、庄内地方で公益の祖として慕われる一族の先祖、本間光丘の輝かしい業績に対する誇りと本間家に代々伝わる家訓、明治学院大学で学んだ他者への貢献の精神が大きく影響しているようです。
直接師事した先生方、故・松田春翠先生、故・二上洋一先生、石森史郎先生、心の師匠である平山亨先生の中には、現在もその著書が全国書店で発売されている方もおりますので、是非、ご一読を。

facebook上で、私が交流している人たちも、大半はリアルな知人であり、信頼がおける人達となりますので、参考までに。(*´∀`)♪
以下は、先週の感想になります。


「脅されているんです、異常な男から」

良く出来たドラマだ。

古書を愛する人たち、マニア、コレクターの習性を見事に描いているが、実際の人たちのビジュアルを忠実に再現しなかったのが大正解。(笑)
私が知るマニアやコレクターたちも、大概は本に対して異常な執着心を持ち、知人ではあっても絶対に友人にだけはなりたくないと思わせるビジュアルとルックスである。
最近では、ホンジャマカの石塚さんと、伊集院光さんを足して2で割ったような一見善人そうに見える独特のビジュアルだけでなく名前まで隠してブログをやっており、私がブログを始める何年も前に、成蹊大学から共著として発表した漫画史に関して私が書いた論文の何ら根拠のない誹謗中傷を発売後直ぐにわざわざブログに書いていた。
そのコレクションにかける情熱の素晴らしさとは裏腹に、異常な執着心がブログの端々から伝わってくるのを本人も、交流している人たちもまだ誰も気付いてはいないようだ。
【少年画報大全】発売直後、少年画報社の編集部宛に、半分に引き裂かれ、意味の無い赤い線が多数書き込まれた【少年画報大全】が送られてきたことがある。
50代後半、定年退職間近だった添田善雄編集長は、編集者生活初めての体験に非常なショックを受けていたようだが、私は前述したように異常な行動をとるマニア、コレクターたちの生態を見聞、理解していたので、さほど驚くこともなかった。
古書業界では、『冒険活劇文庫』や絵物語、街頭紙芝居収集に対して、常軌を逸した行動をとるコレクターが存在するのが広く知られている。
だが、絵物語や戦後の少年少女雑誌における日本一のコレクターは、彼ではなく、銀座にある若山美術館のオーナー若山さんだろう。
若山さんには、私が【少年画報大全】を監修した際にも、快く資料協力していただけた。
前述の彼とは、当時から面識があり、協力依頼をしてみたのだが、真逆の対応独特の価値観に当時大変驚いた。
【少年画報大全】発売以降、私と彼との交流は一切ないのだが、ネット上では今も知人の如く彼のブログに私の著書の悪口まで書き込まれていたのだからたまらない。
マニア、コレクターの妬み、執着心、逆怨み恐るべし。(* ̄∇ ̄
おおやちきの世界展

~伝説の漫画家、『りぼん』『ぴあ』からイラスト、パズルまで~

2/14(木)~3/3(日)

を観てから帰る。
永遠の少女まんが展に比べ、今回は見応えを感じた。
一人の作家の足跡をきちんと掘り下げることが出来ていたからだ。
おおやちき先生について、故・米沢嘉博さんの本が展示されていた。
米沢さん以外、未だにきちんとおおやちき先生の作家性を、誰も把握出来た研究者が育っていない


三連休の中日である昨日、私は前から大変興味のあった三つの展示会を観に行きました。

その一つが、偶然にも今日の日本経済新聞の文化32面にも取り上げられています。

挿絵で描く人間の本性

◇新聞や週刊誌で作家と組み67年、今も現役◇

濱野彰親


挿絵画壇の重鎮

濱野彰親展

モノクロームへの眼差し
ー人間の本性を暴くー

弥生美術館



2013年1月8日(火)~3月31日(日)

濱野先生に会えるチャンス!ギャラリートーク&サイン会

1.2月10日(日)14:00~
2.3月17日(日)14:00~
3.3月24日(日)14:00~

本日の画像は、記事が掲載されている新聞記事をベースに弥生美術館のチラシと、展示会に併せ株式会社ラピュータから発売され、サインを入れて貰った

濱野彰親挿絵原画集
モノクロームへの眼差し

松本品子・編。
定価(本体2800円+税)

私は、午後2時過ぎに弥生美術館に到着。

来館者でフロア一杯の会場の末席で、濱野先生を交えた学芸員のギャラリートークを聴いておりました。

老若男女、とても幅広い参加者。

小松崎茂先生門下の根本圭助先生にも、会場で久々に挨拶出来たし、2006年から『SFマガジン』(早川書房)連載の「SF挿絵画家の系譜」を【SF挿絵画家の時代】(本の雑誌社・2012年)として単行本にまとめて話題の大橋博之さんからは、消費税分をサービスしてもらい、著書を直接購入。
定価(本体1800円+税)。
この本については、私のお薦めの一冊なので、後日改めて紹介したい。

一時間弱のギャラリートークの後、始まったサイン会。

売店で本を購入し、濱野先生から本にサインを入れて貰った後、隣接する竹久夢二美術館で学芸員のギャラリートークに参加。

"見知らぬ世界"を求めて

旅人・竹久夢二

ー旅、恋、異国への憧れー

2013年1月8日(火)~3月31日(日)

◆学芸員によるギャラリートーク◆

1.1/13(日)午後3時より
2.2/10(日)午後3時より
3.3/10(日)午後3時より

弥生美術館と竹久夢二美術館は、二館併せて入館料一般900円、大・高生800円、中・小生400円でご覧頂けます。
*高畠華宵の常設ルームも併せてご覧いただけます。

竹久夢二美術館のギャラリートーク参加者は、いつも女性の方が多いイメージ。

テーマを決めて毎回展示内容を変えているため、何度観に行っても興味深い。
私が初めて竹久夢二美術館に行ったのは2000年以降。
その時から収蔵作品も増えているのだろうが、もうすっかり見慣れてしまった物もある。
企画展毎、年4回、12年だとすると48回弱は訪れた計算になる。
竹久夢二が、庄内酒田に滞在したことは知っているが、今回、私の父の故郷である庄内鶴岡にも滞在していたこと、同じく銚子でのエピソードが有名だが、私の母の故郷の隣町である潮来へも滞在していたことが興味深かった。
晩年、横浜から船に乗って外遊したりと、画家よりも旅人としての先人であった夢二に、私は寅さんにも似た親近感を憶えたのだ。

昨夜のBSフジの番組「名画と歩こう 竹久夢二・長崎十二景を巡る」では、夢二好きで知られる女優の緒川たまきさんと共に、竹久夢二美術館の学芸員の石川さんが解説のため、出ていたようだ。
近年、竹久夢二研究家として、学芸員である石川さんの外部での活躍もめざましい。

ギャラリートークを終えた後、濱野彰親先生夫妻を交えて、隣の喫茶港やで、日本出版美術研究会の会合と情報交換会。
私は、2002年からここのメンバー。
大橋博之さんには、2006年にこの会合で初めて会った。
年は私より八歳上だが、私のメジャーデビューが2001年なので、私の方が随分早くなる計算だ。
著書の中で小松崎茂先生や、濱野彰親先生、根本圭助先生など総勢七一名取り上げているが、小松崎茂先生に直接長時間インタビューするチャンスにだけは、残念ながら恵まれなかったようだ。
私は、【少年画報大全】監修後直ぐの2001年夏に、東京ドームホテルにて、初対面となる中一弥先生、伊勢田邦彦先生、濱野彰親先生、そして根本圭助先生と夕食を御一緒する幸運にも恵まれている。
探し続けている本を手に出来る幸運や、憧れ続けている作家さんに直接逢える幸運、共に一期一会の場合がある。

昭和時代を代表する300人弱の漫画家さん、絵物語作家さん、挿絵画家さんの図版を取り上げ、その中から小松崎茂先生を始め、上田トシコ先生など10人の作家さんのインタビューを収録した【少年画報大全】(2001年・少年画報社)を監修する幸運は、昭和時代の漫画史研究家として、これに勝るものは今も見当たらない。


マクドナルドのおいしいニュース、ハッピーセット

2/15(金)~スポンジ・ボブ、全8種類。
3/8(金)~ドラえもん、全6種類。

さらにもらえる!

3/9(土)10(日)ゆらゆらタイムマシーン

3/16(土)17(日)お風呂シール


私は、ドラえもんファンなので、毎年この時期は、少なくとも6回以上はマクドナルドに通わなければならない。(*´∀`)♪

2013年1月29日、文化庁は国立国会図書館の蔵書データを大日本印刷が電子書籍の形にして、紀伊国屋書店の電子書店を通して無料配信する実験を、2月1日から3月3日まで行うと発表した。

配信対象の13作品※かっこ内は出版年

浪花禿箒子著、石川豊信画「絵本江戸紫」(1765)
住吉内記写「平治物語絵巻 第一軸」(1798)
グリム著、上田万年訳「おほかみ」(1889)
竹久夢二「コドモのスケッチ帖 動物園にて」(1912)
芥川龍之介「羅生門」(1917)
芥川龍之介「河童」(1927)
酒井潔「エロエロ草紙」(1930)
柳田国男「遠野物語」(1910)
夏目漱石「硝子戸の中」(1915)
永井荷風「腕くらべ」(1918)
宮沢賢治「春と修羅」(1924)
宮沢賢治「四又の百合」(1948)
写真絵本「きしゃでんしゃ」(1953)

やはり、今年の出版界を読みとくキーワードは、温故知新と電子書籍のようだ。
著者が故人となった出版物の電子書籍化実現には、様々な困難が伴う。
近年では、今回のリストにも名前がある明治の大文豪・夏目漱石の遺族、親族同士による利権をめぐる確執と争いが、マスコミやネットを騒がし物議を醸したことも記憶に新しい。
作品の素晴らしさと、作家の人格は別であり、更に作家の遺族と出版交渉をすることは、非常な困難を伴うことがあるのが事実である。

その為だろうか?

昨今の出版不況に伴い、昭和時代の漫画史を代表する名作漫画の復刻については、現在、ごく一部の有名作家の作品を除き、大手出版社による商業出版の道は、ほぼ閉ざされた状態が続いている。

在野にいる数少ない漫画史研究家である私・本間正幸は、現状を憂い続けていました。
国会図書館や、膨大な蔵書量を誇る関西・関東にある有名マンガ図書館に比較すると、一個人の蔵書数二万冊というのは、蟷螂の斧のごとくあまりにも儚い僅かばかりの蔵書量に過ぎないのかも知れません。
けれども、日本の昭和の漫画史を代表する名作アーカイブの確立、復刻事業の礎となるために、粉骨砕身精一杯努力し、頑張っていきたいと常日頃から考え続けていました。
昨年の秋口、私は大日本印刷の電子書籍に対する真摯な姿勢に共感し、微力ながらも株式会社パインウッドカンパニーを通じて、慎重に作品の検討、選択をし、統一定価525円にて、2013年1月28日より一足早く次の作品の復刻、電子書籍化出来たことを正式に発表します。

配信対象の五作品※()内は連載年。

上田トシコ「フイチンさん1」(1957~1962年)
上田トシコ「フイチンさん2」(1957~1962年)
上田トシコ「フイチンさん3」(1957~1962年)
上田トシコ「ぼんこちゃん」(1955~1962年)
上田トシコ「お初ちゃん」(1958~1969年)

以下、続々と電子書籍化予定です。


田河水泡・のらくろ館特別展

「永遠の少女マンガ展」


会期:2013年1月19日(土)~2月11日(月・祝)※1月21日(月)2月4日(月)は休館

時間:午前9時~午後9時

会場:森下文化センター一階展示ロビー【入場無料】

東京都江東区森下3ー12ー17

TEL03(5600)8666

主催:公益財団法人江東区文化コミュニティ財団
江東区森下文化センター


さて、大好評のうちに終了した第六回江東シネマフェスティバル。

12日(土)

13:00~【憧れのハワイ航路】

15:40~【川の底からこんにちは】

13日(日)

10:00~【運が良けりゃ】

13:30~無声映画特集 弁士・楽団(カラード・モノトーン)付フィルム上映

【争闘阿修羅街】弁士・松田貴久子

【雄呂血】弁士・澤登 翠

16:50~【お早よう】

14日(月・祝)

10:00~【ゴジラ】フィルム上映

13:30~【愛妻物語】フィルム上映

16:20~【晩春】フィルム上映


私は、3日間通し券を購入していたので、日曜日の朝【おしん】の再放送を観て、午後の無声映画特集から、3日目は朝から終日会場におりました。
無声映画特集には、脚本家の石森史郎先生夫妻が観にいらっしゃったので、新年の御挨拶。

今回の目玉は、何といっても【ゴジラ】のスクリーン上映とトークイベント。

前売りは完売で、会場も大雪なのに満員状態。

上映後のトークイベントは、「ゴジラ誕生秘話」で、俳優の宝田明さんと、本多猪四郎監督の長男、本多隆司さんが登場で満員の会場は大盛り上がり。
幾つも取材カメラがあるだけでなく、マスコミだけでなく観客も撮影OKのフォトセッションタイムがあり、ビックリ!

更に宝田さんは、会場にいるファンの希望者まで壇上に登壇OKの記念写真タイムを作ってくれたのだからそのお人柄に感心してしまいました。

その後、【ゴジラのトランク 夫・本多猪四郎の愛情、黒沢明の友情】本多きみ 著、取材・構成・文 西田みゆき(宝島社)定価1300円+税に、希望者は、本多隆司さんのサインを入れて貰える販売タイムがあり、私も勿論購入してサインを入れてもらいました。
その際、先日のNHKBSの番組で放映されたラストに、本多監督の生まれ故郷が、私の父の故郷である庄内地方鶴岡市にある地元の有名なお寺であり、少年時代に私は家族と一緒にそのお寺にお参りしたことがあるので、訊ねてみたらドンピシャリ。
せっかくの機会なので私が漫画やアニメ、特撮や映画を研究していること、父の実家が庄内鶴岡にある本間家の中でも指折りの旧家であり、庄内地方に将来漫画やアニメ、映画に関する総合的な観光施設を作ることが出来たらいいなと考えていることなど、簡単に自己紹介することが出来ました。

同行されていた株式会社本多フィルムの副社長からは名刺をいただき、やはり庄内地方に本多監督の記念館が出来たらいいのにと、話題になりました。

本多猪四郎監督と私の間には、不思議な縁があるようなので、これを機会に父の故郷出身の偉大な先人である本多監督の作品とその生涯についても今後はより一層研究を深めていきたいと考えています。
コメント (1)
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