196万PV達成!漫画史研究家・本間正幸監修【少年画報大全】(少年画報社・現在三刷)更新復活

【20世紀冒険活劇の少年世界】メトロポリス漫画総合研究所(since1997)から、昭和の映画、出版美術、音楽を!

宝塚歌劇と昭和の漫画の深い関係

2009-05-06 14:33:33 | 「正チャンの冒険」(樺島勝一)幻の第七巻
昨日、TBSテレビ、キミハ・ブレイク知られざる宝塚の世界を見た。
女子高の修学旅行に添乗員として同行した際に阪急の宝塚大劇場で舞台を見た時、その魅力の虜となったのだが、圧倒的に女性ファンが多い会場へオジサンが一人で見に行くことも中々出来ないでいる。
(中野晴行さんクラスになるとオジサン一人でも観に行くらしい。流石である。)
宝塚と漫画とは、昔から深い関係がある。
現在の少年漫画の元祖とも言うべき正チャンの冒険の舞台化に始まり、ご存知ベルサイユのばらなど私よりも皆さんの方が詳しいと思うのでそのことは省略するが、手塚治虫先生の創作と宝塚の関係は、とても重要である。
リボンの騎士が宝塚の影響を受けた作品としてあまりにも有名だが、宝塚が手塚作品に与えた影響はそれだけではないのである。
初期SF三部作のひとつであるメトロポリスのミッチイにそれを見ることが出来るのだ。
ミッチイは、アンドロギニュウスのロボットであり、そのことに苦悩する。
フリッツ・ラングの無声映画の不朽の名作メトロポリスに描かれたマリアが、劇中に登場する女性を模倣して造られたアンドロイドであることを考えても、手塚作品のオリジナル性が良く理解出来ると思うのだが・・・
2003年のまんがの日大賞では、宝塚歌劇団が受賞され、樹里咲穂さんがいらしていた。
懇親会の会場では、やなせたかし先生とのツーショット写真も撮影されていたので、宝塚のルールを何も知らなかった私は、秋田書店の部長に頼んで樹里さんとのツーショット写真の撮影に成功する。
門外不出のお宝写真である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

正チャンの冒険と樺島勝一展情報

2009-03-31 17:54:58 | 「正チャンの冒険」(樺島勝一)幻の第七巻
単行本名(おとぎ正チヤンの冒険)として知られるこの作品は、2003年の逓信総合博物館による特別展(正チャンの冒険80年)を契機に、日本の児童漫画のルーツとして再評価されている。
小星(織田信恒)作、東風人(樺島勝一)画のこの作品は、当初(正チヤンノバウケン)として日刊(アサヒグラフ)に大正12年1月25日創刊号から9月1日迄連載された後、関東大震災の為、一時中断。
(正チャンの冒険)として朝日新聞朝刊に同年10月20日-14年10月31日迄連載。
途中(水曜日の正ちゃん)として週刊(アサヒグラフ)にも大正13年3月12日-8月27日迄連載され、主人公正チャンの被っている毛糸の帽子が正チャン帽として大流行したり、宝塚歌劇団による舞台化や映画化もされるなど、当時の子供たちの間で空前の大ヒット作となった。
朝日新聞社より単行本として全7巻(大正13年7月6日- 14年10月15日)にまとめられている。
漫画史研究者の間では、永いこと全6巻とされていたため、(正チャンの冒険80年)展にて第7巻が展示された際、(展示に使われたメトロポリス漫画総合研究所の蔵書を含め、現存が確認できたのは4冊のみである)話題を呼んだ。
尚、当時の時代背景などの詳細については、(大正・昭和の"童心"と山本有三・笠間書院)収録の(黎明期の日本児童漫画史におけるー赤ノッポ青ノッポーの時代)を御覧ください。

写真・文・共に(正チャンの冒険 もん・りいぶる特製ノート)チクマ秀版社2006年6月16日発行より

このノートは、(もん・りいぶる)シリーズ発行を記念して、戦後に高島屋特製として世に出た(正チャンの冒険)ノートを復刻したものです。
プロモーション及び販売促進用に作成し、関係者や書店さん、アンケートに協力していただいた読者の皆様に配らせていただきました。
樺島勝一先生の著作権継承者である、お孫さんの椛島良介さんにも気に入って貰えた逸品でした。
現在、講談社野間記念館において、横山大観と木村武山、展が2009年3月14日ー 5月17日迄開催されていますが、同時展示として
ー誌上の光彩ー樺島勝一 と題して(少年倶楽部)の誌面を彩った彩密画の名作の数々を展示中。
主な展示作品
敵中横断三百里・大東の鉄人・亜細亜の曙・吼える密林・浮かぶ飛行島ほか

所在地
東京都文京区関口2-11-30
TEL 03-3945-0947

詳しくは
http://www.kodansha.co.jp/nomamuseum/

開館時間
午前10:00-午後5:00
休館日
月・火曜日
入館料
一般500円/学生300円(小学生以下無料)

後日レポートをブログで紹介するつもりです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする