196万PV達成!漫画史研究家・本間正幸監修【少年画報大全】(少年画報社・現在三刷)更新復活

【20世紀冒険活劇の少年世界】メトロポリス漫画総合研究所(since1997)から、昭和の映画、出版美術、音楽を!

銀座で松本零士展開催中! 明日は築地で手塚治虫文化賞

2013-05-30 23:23:28 | 2001年夏「少年画報大全」(少年画報社)監修者への道
在野にいる一介の漫画コレクターに過ぎなかった私が、1997年にマンガ喫茶メトロポリスを開業し、2001年に【少年画報大全】を監修したのは、運命的なものだった。

2001年から在野にて漫画史研究家として活動を続ける私がブログを始めたのが2009年3月。
子供の頃から人一倍感受性が強く、喜怒哀楽など感情の起伏が激しかった私が、漫画史研究家の日々の暮らしの中で、ささやかな幸せを感じる時がある。
子供の頃から今も変わらぬファンであり、交流や面識のある大好きな漫画家さんたちの展示会や企画展の案内状が、銀座近くにある新富町の事務所や、横浜の自宅に届いた時だ。
ネットやメールでの報せでなく、昭和時代の昔と何ら変わらずに葉書や封書で届く案内が私には嬉しいのだ。(*´∀`)♪

私のところに届いた主な展示会やイベントの予定は次の通り。
銀座や築地は、新富町にある私の所属事務所パインウッドカンパニーのオフィスから歩いて行ける距離なのでとても便利。(*´∀`)♪


松本零士 漫画家生活60周年記念展
松本漫画の華麗なる宇宙

パート1.松本漫画の原点
2013年4月27日(土)~6月29日(土)

パート2.松本零士と小松左京ー日本SFの出発ー
2013年7月6日(土)~9月28日(土)

パート3.松本零士とメディアミックス作品
2013年10月5日(土)~12月21日(土)

開館日時/水、木、金、土、13時-17時、金曜のみ19時まで

入館料(オリジナルパス)/各パート1000円、3パート通しパス2000円

主催/若山美術館
後援/小学館クリエイティブ
協力/日高 敏、安田 勲、零時社

業界関係者向けに内覧会・レセプションが火曜日に有り、参加して来ました。

郵便番号104-0061
東京都中央区銀座2-11-19 国光ビル4・5階

TEL.03-3542-3279

http://www.wakayama-museum.com/

画像はコレクター心をくすぐるデザインの3パート通しパス。
会期中は、何度も来館自由となるので、松本零士ファンなら早目に来館して繰り返し展示を観てはいかが?(*´∀`)♪

内覧会・レセプションには展示企画者の日高敏さん、松本零士先生本人も来館され、会場を移しての松本零士先生、日高敏さんお二人を囲んでのささやかながら心のこもったpartyに参加出来たことは、子供の頃からの【銀河鉄道999】【漫画歴史大博物館】ファン冥利に尽きるもの。
【漫画歴史大博物館】が発売された時の定価が何と5800円。
発売当時の私は中学2年生で、毎月の小遣いが2000円。
高額すぎてとても中学生の小遣いで買える本ではなかった。
仲の良かった友達のお兄さんが【手塚治虫の奇妙な世界】共々所有していたが、高価でとても大切な本なので一度だけ30分だけ見せて貰えたきり、高校三年生の頃、古本屋で再会し4500円で購入出来るまで憧れ続けた本だった。
そして・・・。
1999年5月にTVチャンピオン少年マンガ王選手権の撮影に際して、松本零士先生のご自宅で初対面。
【漫画歴史大博物館】にサインをいただく。
その後、2000年秋から2001年春までの間、【銀河鉄道999】が最初に連載された『週刊少年キング』の発行元である少年画報社の資料室に通い、光栄にも社史ともいうべき【少年画報大全】監修者の栄誉を賜り2001年の夏に発行。
現在、若山美術館理事長である若山さんに資料協力していただく。
様々な人達の協力により、34歳にて最年少プロの漫画史研究者としていち早くデビューを飾る幸運にも恵まれた。
2006年には、逓信総合博物館での企画展松本零士コレクションでつづる黄金バットの時代展に協力。
日高敏さんと初対面となる。
この時の図録は、今回、若山美術館でも見本が展示されており購入も出来る。
何故なら、この時の企画展担当者が、現在の若山美術館館長である。
少年の日から憧れ続けた松本零士作品の数々。
私の世代には圧倒的にファンの多い不朽の名作【銀河鉄道999】。
星野哲郎にとって、夢の超特急銀河鉄道999号に乗車出来る高価なパスポートのように、少年の日の私にとって、高価で直ぐに手に入れることが出来なかった【漫画歴史大博物館】。
少年の日の私に、

「お前は将来、この本で紹介されている人たちや、多くの作品と出逢える運命にあるんだよ」

と、教えてあげたい。(*´∀`)♪


併せてオススメなのが

高橋真琴個展
海のファンタジー~人魚の世界~

2013.5/28(火)~6/8(土)

Open 11:00~18:30

公開中無休 入場無料

銀座ギャラリー向日葵

TEL[事務所]03-3573-1680
[会場]03-3572-0830

東京都中央区銀座5-9-13
銀座菊正ビル2F

地下鉄 銀座駅 A3出口 徒歩2分

真琴画廊 http://www.macotogarou.net/


昨日は日暮里ラングウッドにある日暮里サニーホールで無声映画鑑賞会に参加。
明日は第17回手塚治虫文化賞

贈呈式・記念イベントがあります。

日時 2013年5月31(金)
会場 浜離宮朝日小ホール(東京都中央区築地5-3-2朝日新聞東京本社新館2階)

◇贈呈式

マンガ大賞 『キングダム』(集英社)原泰久氏

新生賞 山本美希氏『Sunny Sunny Ann!』(講談社)

短編賞 『機械仕掛けの愛』(小学館)業田良家氏

◇大賞受賞記念トークイベント

原泰久氏×永井豪氏(選考委員・マンガ家)、中野晴行氏(選考委員・マンガ編集者)

主催 朝日新聞社

*ご入場の際は受付に参加証をお渡しください。


最終回 永島慎二遺作展

2013年6月13日(木)~6月25日(火)
AM10:00~PM8:00まで

*6/19(水)のみ定休日

今年お休みさせていただくつもりでしたが、長年にわたり展覧会をさせて下さいました「喫茶室Cobu」が2013年8月31日をもって閉店する事となり、急ではありますが最後の遺作展をさせて頂くこととなりました。
三上勉氏のコレクション展も同時開催ですので、お時間ございましたら皆さまお気軽にお出かけ下さいませ。
コーヒーやケーキのとても美味しいお店です。

阿佐ヶ谷喫茶室「cobu」にて
(*「三上勉コレクション展」の作品販売はございません)

喫茶室Cobu ご案内
郵便番号166-0004
杉並区阿佐ヶ谷南1-36-12

TEL(03)3316-0241

最寄り駅/中央線「阿佐ヶ谷駅」丸ノ内線「南阿佐ヶ谷駅」

*阿佐ヶ谷駅南口を出て商店街「パールセンター」中ほどの左側にある婦飾雑貨店「スミレ」店内を奥に入った小さな喫茶店です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

漫画史研究家の華麗にて波瀾なる日々のドラマとは?

2013-05-27 22:59:04 | 2001年夏「少年画報大全」(少年画報社)監修者への道
在野にいる一介の漫画コレクターに過ぎなかった私が、1997年にマンガ喫茶メトロポリスを開業し、2001年に【少年画報大全】を監修したのは、運命的なものだった。

2001年から在野にて漫画史研究家として活動を続ける私がブログを始めたのが2009年3月。
子供の頃から人一倍感受性が強く、喜怒哀楽など感情の起伏が激しかった私が、漫画史研究家の日々の暮らしの中で、ささやかな幸せを感じる時がある。
子供の頃から今も変わらぬファンであり、交流や面識のある大好きな漫画家さんたちの展示会や企画展の案内状が、銀座近くにある新富町の事務所や、横浜の自宅に届いた時だ。
ネットやメールでの報せでなく、昭和時代の昔と何ら変わらずに葉書や封書で届く案内が私には嬉しいのだ。(*´∀`)♪

私のところに届いた主な展示会やイベントの予定は次の通り。
銀座や築地は、新富町にある私の所属事務所パインウッドカンパニーのオフィスから歩いて行ける距離なのでとても便利。(*´∀`)♪


松本零士 漫画家生活60周年記念展
松本漫画の華麗なる宇宙

パート1.松本漫画の原点
2013年4月27日(土)~6月29日(土)

パート2.松本零士と小松左京ー日本SFの出発ー
2013年7月6日(土)~9月28日(土)

パート3.松本零士とメディアミックス作品
2013年10月5日(土)~12月21日(土)

開館日時/水、木、金、土、13時-17時、金曜のみ19時まで

入館料(オリジナルパス)/各パート1000円、3パート通しパス2000円

主催/若山美術館
後援/小学館クリエイティブ
協力/日高 敏、安田 勲、零時社

内覧会・レセプション有り

郵便番号104-0061
東京都中央区銀座2-11-19 国光ビル4・5階

TEL.03-3542-3279

http://www.wakayama-museum.com/


高橋真琴個展
海のファンタジー~人魚の世界~

2013.5/28(火)~6/8(土)

Open 11:00~18:30

公開中無休 入場無料

銀座ギャラリー向日葵

TEL[事務所]03-3573-1680
[会場]03-3572-0830

東京都中央区銀座5-9-13
銀座菊正ビル2F

地下鉄 銀座駅 A3出口 徒歩2分

真琴画廊 http://www.macotogarou.net/


第17回手塚治虫文化賞

贈呈式・記念イベント

日時 2013年5月31(金)
会場 浜離宮朝日小ホール(東京都中央区築地5-3-2朝日新聞東京本社新館2階)

◇贈呈式

マンガ大賞 『キングダム』(集英社)原泰久氏

新生賞 山本美希氏『Sunny Sunny Ann!』(講談社)

短編賞 『機械仕掛けの愛』(小学館)業田良家氏

◇大賞受賞記念トークイベント

原泰久氏×永井豪氏(選考委員・マンガ家)、中野晴行氏(選考委員・マンガ編集者)

主催 朝日新聞社

*ご入場の際は受付に参加証をお渡しください。


最終回 永島慎二遺作展

2013年6月13日(木)~6月25日(火)
AM10:00~PM8:00まで

*6/19(水)のみ定休日

今年お休みさせていただくつもりでしたが、長年にわたり展覧会をさせて下さいました「喫茶室Cobu」が2013年8月31日をもって閉店する事となり、急ではありますが最後の遺作展をさせて頂くこととなりました。
三上勉氏のコレクション展も同時開催ですので、お時間ございましたら皆さまお気軽にお出かけ下さいませ。
コーヒーやケーキのとても美味しいお店です。

阿佐ヶ谷喫茶室「cobu」にて
(*「三上勉コレクション展」の作品販売はございません)

喫茶室Cobu ご案内
郵便番号166-0004
杉並区阿佐ヶ谷南1-36-12

TEL(03)3316-0241

最寄り駅/中央線「阿佐ヶ谷駅」丸ノ内線「南阿佐ヶ谷駅」

*阿佐ヶ谷駅南口を出て商店街「パールセンター」中ほどの左側にある婦飾雑貨店「スミレ」店内を奥に入った小さな喫茶店です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

遂に訪問者累計21 万人達成! 漫画史研究家に今、出来る事とは?

2013-05-10 00:55:14 | 「不思議な国のプッチャー」「オオ!市民諸君」追悼!横井福次郎先生
在野にいる一介の漫画コレクターに過ぎなかった私が、1997年にマンガ喫茶メトロポリスを開業し、2001年に【少年画報大全】を監修した頃より、出版界でもマンガ評論家の存在は時代遅れとなり、漫画史研究家による実証的なアーカイブ構築の必要性が徐徐に識者の間でも求められるようになってきたのではないだろうか?

Googleで漫画史研究家を検索すると、ここ数年目立った活動記録の見当たらない私、本間正幸の名が今までの実績と共に出てくるのだから、その期待値の高さには驚くばかりであり光栄にも感じている。
在野にいる数少ない漫画史研究家である私がブログを始めたのが2009年3月。

エロや批判、批評、論争を好む漫画評論家と似て非なる志、矜持の下、昭和時代の少年少女マンガ史の実証的な資料に基づく研究にこだわり続けた地味な漫画史研究家のブログでも、継続は力となり、gooブログの訪問者の累計が2013年4月28日(日)で21万人、閲覧数の累計が2013年4月28日(日)で73万に達した。

ブログからTwitter、facebookと言った、ソーシャルネットワークの急速な発達により、一億総評論家時代が到来。
実証的な研究成果を発表する数少ない漫画史研究家の矜持と、現物の資料には当たらず、引用、孫引き、あげくは変節に明け暮れる上から目線の漫画評論家たちの矜持、品性及び人間性の違いが謀らずも白日の下に晒されることが日常茶飯事となった。
ネット上、素人とプロの実力差が殆んど区別のつかない有象無象の漫画評論家たちの痛いブログよりも、実際の資料の添付がある素人の純粋な漫画好きのブログの方が圧倒的にアクセス数が多くなるようだ。
漫画評論家たちの過去の無責任な発言や、トラブルによる変節ぶりさえ一目瞭然、全ての検索が容易となった。
最新のソーシャルメディアを利用しながら、その特性を充分理解し得なかった今日の漫画評論家たちの権威、影響力の凋落は、無責任な日々の発言や、安易な仕事の積み重ねが招いた因果応報であり自業自得。
身内贔屓で公平さを欠く発言の数々は、その著書の多くが殆んど売れず、数年で絶版の憂き目にあっていることでも一目瞭然。
新たなマンガ出版の需要喚起には、殆んど役立ってはいないのが現実だ。

私は、2001年夏の【少年画報大全】監修時から、昭和時代の少年少女漫画史を飾る名作群のアーカイブ化をいち早く提唱し続けた。

2013年となり、映画のアーカイブに続き、漫画のアーカイブも電子書籍化によってやっと進んでいくような気がする。

日本の漫画史を語る上で、最重要と思われる作品の復刻は近年徐徐に進んでいる。
これからは、少女マンガ史のアーカイブ化も必要だと皆、気付くことだろう。
幸いにも私が昭和時代の少女漫画の重要性にも気付き、本格的に保存収集を開始したのが2000年前後。
古書市場において、戦後の少女漫画を収集するコレクターはまだ少なく、古書価格も手頃だったので、私の好きな手塚治虫、上田としこ、倉金章介、わたなべまさこ、ちばてつや、水野英子、今村洋子、望月あきら、東浦美津夫、花村えい子、巴里夫などの単行本や雑誌の附録なども皆、買い放題だった。(*´∀`)♪
但し、楳図かずおや、松本零士など少年漫画で実績を残した大御所漫画家のファンは多かったため、既に高額で取引されていた。
私の漫画史研究のメインの目的は、戦後の少年漫画史研究であり、河島光広先生の【ビリーパック】、桑田次郎先生の【まぼろし探偵】、武内つなよし先生の【赤胴鈴之助】を擁する、名実共に月刊少年雑誌時代の王者・少年画報とその前身となる冒険活劇文庫が創刊された時代背景とその時代性を社会学的に検証することにある。
更に同時代の映画や音楽、アニメーションやラジオ、テレビ番組、街頭紙芝居、絵物語も研究対象に含まれるのだから守備範囲は広い。
そんな中、幸いにも極端にコレクターの少なかった少女漫画の原本収集は、余力で出来た。

さて、今年は私の漫画コレクターとしての原点でもある筑摩書房の少年漫画劇場と、桃源社の冒険活劇大ロマンで取り上げられた作品群の再検証もしてみたい。
近年流行りの漫画評論家たちは、手塚治虫や石森章太郎、藤子不二雄などの特定の作者の作品内における細かい表現方法についてのみ語る傾向が強い。
孫引きや記憶からなる漫画表現についての誰も読まない評論を発表するより、映画史研究のように社会学的な広い視野に立ち、当時の実物の資料に基づいて実証的に漫画やアニメ界全般の歴史を検証出来る漫画史研究家としての特性を今こそ十分に発揮していきたいと思う。

漫画史研究の基礎作業となるデータ作りや、原本の収集確認により復刻されるべき名作を選別出来る若き感性を備えた漫画史研究家、その第一人者たるべき人物の長き不在は、漫画界全体の衰退をも招いているようだ。
石子順造さん亡き後、漫画界全体の期待を一身に背負い、名実ともに第一人者としての道を歩み続けていた米澤嘉博さんの急逝。
その後継者たるべき力量を備えた漫画史研究家が不在ならば、先人が遺した研究の成果を踏まえて、昭和時代の少年少女漫画史を私が再検証していこう。


筑摩書房【少年漫画劇場】全12巻

1.冒険活劇/

【少年王者】山川惣治
【大平原児】小松崎茂

2.冒険活劇/

【沙漠の魔王】福島鉄次
【コックリくん】塩田英二郎
【ロボット三等兵】前谷惟光

3.空想科学/

【来るべき世界】手塚治虫

4.空想科学/

【ふしぎな国のプッチャー】横井福次郎
【鉄腕アトム】手塚治虫
【鉄人28号】横山光輝

5.時代劇/

【猿飛佐助】杉浦茂
【あんみつ姫】倉金章介
【カンラカラ兵衛】原一司

6.時代劇/

【赤胴鈴之助】武内つなよし
【さいころコロ助】益子かつみ
【死神剣士】白土三平

7.探偵推理/

【ビリーパック】河島光広
【朱房の小天狗】うしおそうじ
【ケン一探偵長】手塚治虫
【月光仮面】桑田次郎

8.西部劇/

【サボテン君】手塚治虫
【弾丸トミー】杉浦茂
【死神小僧】白土三平

9.スポーツ/

【バット君】井上一雄
【イガグリくん】福井英一

10.スポーツ/

【ダルマくん】田中正雄
【ジャジャ馬くん】関谷ひさし
【もうれつ先生】寺田ヒロオ

11.ユーモア/

【かば大王さま】新関健之助
【ポストくん】馬場のぼる
【ブウタン】馬場のぼる
【ポコタン】馬場のぼる

12.奇想天外/

【冒険狂時代】手塚治虫
【ピストルボーイ】杉浦茂
【キャラメルはしょっぱいこともある】馬場のぼる


井上一雄先生の【バット君】電子書籍化の解説執筆に伴い、原本や初出などのデータを全て再確認したところ、信頼したい書籍であった【現代漫画博物館】のデータベース部分での誤りの多さに唖然とした。

この書籍が編集、発売される際、私のところには一切声がかからなかったので、私は一切関与していないし、記載されている作品のデータベースなど、私が独自に作成した信頼に値する実証的なデータベースがあったので、最初少し斜め読みだけしたまま何年も放置したままだった。

少年漫画劇場をお持ちのみなさんならお気付きのことだと思うが、解題や評論のベースとしているデータに誤りが多い。
35年前に小学生だった頃、既にその事実に気付いていた私は、原本や初出をベースに実証的なデータ作りの必要性を痛感していたので、独自の正確なデータベース作りに成功している。

確認の意味で、現代漫画博物館に記載されている【バット君】や【河童の三平】を見ただけで、その解説やデータの誤りの多さが目についたのだ。
少年漫画劇場出版以降、データの引用や孫引きばかりで原本の入手や掲載誌の初出確認を怠ってきた実証的でない漫画評論家たちのいい加減な仕事ぶり、数十年に渡る進歩のなさをこれからの漫画史研究の発展の礎となるよう私が確認し気付いた分だけでもこれから指摘して訂正したいと思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

もう間に合わない? 村上もとか【フイチン再見! 】を2倍楽しむ為の上田トシコ略年譜・主要連載作品年表

2013-05-07 00:25:59 | 「フイチンさん」「お初ちゃん」「ぼんこちゃん」(コミックパーク)上田トシコ
今日の画像は、上田とし子先生の初期書き下ろし附録の傑作【少女三銃士】と、杉並アニメーションミュージアムで開催された上田トシコ先生追悼展の際にパネル展示された略年譜・主要連載作品年表の原本、【少年画報大全】(少年画報社)、前回発売された『ビッグコミックオリジナル』(小学館)。

『ビッグコミックオリジナル』創刊40周年記念年間開始!!

と共に、テレビコマーシャルなど鳴り物入りで始まった村上もとか先生の巨弾新連載【フイチン再見!】。

2頁見開きの連載予告に始まり、

第一話掲載の7号、巻頭カラー4ページ、白黒24頁、合計28頁。

第二話掲載の8号、白黒24頁。

そして前回の第三話掲載の9号、巻頭カラー4頁、白黒18頁、合計24頁と話が進んで来ている。

少年時代の村上もとか先生が、上田としこ先生が描いた不朽の少女漫画の名作【フイチンさん】に出会った昭和34年から物語は始まり、昭和33年の上田家にて登場人物紹介、そして上田としこ先生の視点で、前回迄に戦前の満州の暮らしへと時代が遡ってきた。

これから、どのようにして波瀾万丈な上田としこ先生の人生が展開していくのか、私はほんのチョッピリだけ知っている。

何故なら、杉並アニメーションミュージアムで、上田トシコ先生の追悼展を企画した際、略年譜・主要連載作品年表を構成したのは、メトロポリス漫画総合研究所を主宰する漫画史研究家の本間正幸、私なのだから。(*´∀`)♪

これから【フイチン再見!】を人より2倍楽しむためには、上田としこ先生の正確な略年譜・主要連載作品年表を参考に【フイチンさん】を読むことをお勧めしたい。
私は、2001年春に上田トシコ先生にインタビューする幸運に恵まれた。
幻のお嬢様雑誌として、それまで漫画評論家の間では、あまり語られることのなかった『少女ロマンス』(明々社)での活動を中心に、戦前戦後の上田トシコ先生の人生にいち早く触れることが出来た。
偶然にも同時期、2001年夏に弥生美術館で「倉金章介・上田としこ・今村洋子」展が開催された。
展示会での解説書や、上田としこ先生のインタビューと、三谷薫氏のデータを元に、私が主宰するメトロポリス漫画総合研究所と、杉並アニメーションミュージアムで、略年譜・主要連載作品年表を作成。
再度読み返される需要の少ない多くの漫画評論家の文章と違い、実証的なデータに基づき社会学的な視点で漫画史研究家の手により作られた史料は、こういう時にこそ役に立つのだ。(*´∀`)♪
【フイチンさん】【お初ちゃん】【ぼんこちゃん】【ぼくちゃん】など主要作品の単行本や附録、上田としこ先生関連書籍の大半は既に私の手中にある。
小学生の頃から35年以上のコレクター歴となる昭和時代の少年少女漫画コレクターであり、2001年には【少年画報大全】で漫画史研究家としてメジャーデビューを飾り、チクマ秀版社の「もん・りいぶる」シリーズにて水木しげる先生の【河童の三平】、水野英子先生の【ハニーハニーのすてきな冒険】、望月あきら先生の【ゆうひが丘の総理大臣】、近年再映画化され話題を呼んだ【愛と誠】のプロトタイプとなる梶原一騎先生原作・かざま鋭二先生作画【朝日の恋人】、青春漫画の巨匠・永島慎二先生の短篇を集めたアンソロジー【永島慎二の世界】、【750ライダー】で知られる石井いさみ先生が描いたサッカー漫画の元祖【くたばれ!涙くん】など数々の名作漫画を厳選し出版プロデュースしてきた出版プロデューサーとしての自負が私にはある。
2001年にメジャーデビューを飾った昭和時代の少年少女漫画史研究家の成果、及び評価については、これから時が過ぎていけばはっきりしていくことだろう。

以下の文章は、関連記事の再録です。


本日の画像は、今日発売されたばかりの【ビッグコミックオリジナル】5月増刊号と、4月5日に発売された『ビッグコミックオリジナル』8号、そして藤子不二雄先生の【海の王子】の新連載が開始された記念すべき『週刊少年サンデー』(小学館)創刊号(1959年・昭和34年)と、『週刊少年マガジン』(講談社)創刊号復刻版。


現在、在野にいる数少ない漫画史研究家として活動する漫画コレクターの私に大きな影響を与え、その後の人生を大きく左右させた運命的な漫画がある。

藤子不二雄A先生の【まんが道】だ。

私が最初に読んだのは、1977年に『コロコロコミック』に連載された吉田忠先生の【藤子不二雄物語 ハムサラダくん】。
直ぐに『週刊少年キング』(少年画報社)で藤子先生本人による【まんが道】が連載されていることに気づき、三巻目まで発売されていた単行本を購入し、それ以降、単行本が発売される度に買い揃えてきた思い出深い作品で、出逢ってから37年になる。

作中に紹介されていた手塚治虫先生の【新宝島】や初期SF三部作の【ロストワールド】【来るべき世界】【メトロポリス】や、足塚不二雄名義で描き下ろされ鶴書房から発行された【UTOPIA 最後の世界大戦】の作品が読みたくて単行本を探したけれども、実物は中々見つからなかった。
当時は、漫画を専門に扱う古本屋も殆んどなく、神保町の中野書店だけが別格だった。
1978年11月に現代マンガ図書館がオープンした際、開館記念の漫画大即売展が行われたが、小学生の小遣い(当時で月に600円)では横浜からの往復の交通費だけでもばかにならず、購入出来た本は、貸本上がりでボロボロに痛んだ本数冊くらい。
いつの日にか、一度でいいから【まんが道】に紹介されている手塚先生の初期作品や、【UTOPIA 最後の世界大戦】を読んでみたい。
そう夜空の星に願ったものだ。


【ビッグオリジナル】8号本誌では、ビッグコミックオリジナル増刊号連載 藤子不二雄@氏『愛・・・しりそめし頃に・・・』完結直前記念メッセージ企画!!

として、各界著名人84名のメッセージが寄せられている。

先ずは中綴じのカラーページに色紙で

一ページ目。
高橋留美子、水島新司、やまさき十三+北見けんいち、弘兼憲史の4枚。

二ページ目。
ちばてつや、あだち充、浦沢直樹、赤塚りえ子(フジオ・プロダクション社長)、加藤山羊、村上たかし、やまあき道屯、7枚までが紹介されている。
*敬称略、順不同。なお漫画家及び原作者の方々の肩書きは省略させていただいております。

三ページ目から白黒で活字のみ。
黒鉄ヒロシ、北原雅紀、魚戸おさむ、あおきてつお、安倍夜郎、吉田戦車、長崎尚志、テリー山本、森栗丸、村松誠、野村知紗、西岸良平、高橋遠州、永松潔、14枚。
*藤子不二雄A氏の本名は、安孫子素雄。

4ページ目。
村上もとか、尾瀬あきら、業田良家、イシデ電、大橋巨泉(タレント)、ロドリゲス井之介、かざま鋭二、坂田信弘、内田かずひろ、小田扉、花輪和一、山川直人、寺沢大介、12枚。

5ページ目。
いとう耐、杉作、相場英雄、くじらいいく子、宮崎克、石塚真一、田中むねよし、古谷三敏、井浦秀夫、中山昌亮、つのだじろう、武論尊、さいとう・たかを、青木朋、14枚。

6ページ目。
鴻上尚史(作家・演出家)、大平透(声優)、石坂浩二(俳優)、王貞治(福岡ソフトバンクホークス取締役会長)、関口宏(司会者)、西原理恵子、秋本治、林家木久扇(落語家)、星野之宣、大野智(「嵐」)、バッファロー吾郎A(お笑い芸人)、青木功(プロゴルファー)、伊集院光(タレント)、13枚。

7ページ目。
とがしやすたか、かわぐちかいじ、藤田和日郎、荒木飛呂彦、江口寿史、萩尾望都、ハロルド作石、あらゐけいいち、山本おさむ、竹熊健太郎(漫画評論家)、長友啓典(グラフィックデザイナー)、11枚。

8ページ目。
浜田ブリトニー、中村真理子、戸田利吉郎(少年画報社社長・元「少年キング」編集長)、有間しのぶ、鈴木伸一(杉並アニメーションミュージアム館長)、京極夏彦(小説家・妖怪研究家)、島本和彦、そして一丸のみ文字主体でイラスト付き、8枚。

それぞれの思いに、昭和から平成にかけての43年に及ぶ【まんが道】の歴史が感じられる。


はじめに

手塚治虫に憧れる少年・満賀道雄は、同級生の才野茂と共に漫画家になるため富山から上京した。
手塚の紹介で入居した「トキワ荘」には寺田ヒロオがおり、その後、石森章太郎、赤塚不二夫も入居する。
この物語は、漫画を愛し全てを賭けた、彼らの『まんが道』の記録である。
前作『まんが道』から43年。
満賀道雄と才野茂が駆け抜けてきた「漫画一色の青春」が今、終わりを告げる・・・・・・
"まんが道"を歩む、巨匠達の青春群像!!
漫画を心から愛し
そして、愛された男たちがいた・・・万感胸に迫る最終話・・・!!
夢の99 あたらしい出発!

登場人物

満賀道雄。
手塚治虫に憧れ上京、才野とコンビを組んでいる。

才野茂。
満賀と共に富山から上京。
コンビを組んで漫画家として活動。

赤塚不二夫。
石森のアシスタント的存在だったが、一躍売れっ子作家に。

石森章太郎。
トキワ荘の若き天才漫画家。

つのだじろう。
満賀たちと共に新しい漫画を作ろうとする仲間。

手塚治虫。
満賀たちが憧れ、目標とする大漫画家。満賀をトキワ荘に導いた恩人。

白黒20ページと、ラストがカラーで4ページ。

扉でなく、ラストをカラーページで飾るのは、『月刊少年画報』(少年画報社)の看板作品だった【怪物くん】のラストと同じで素晴らしい。


現在、第11集が大人気発売中!!

漫画に全てを賭けた男たちの、熱き青春群像劇!!
時は昭和30年代。
東京・椎名町にあった「トキワ荘」では漫画界の未来の巨匠たちが、熱き青春時代を送っていたー。
名作『まんが道』の続編ともいうべき本作。
最新11集では、実写映画化もされた『怪物くん』誕生秘話や、長嶋茂雄選手の伝記漫画執筆など、知られざるエピソードが満載!
巻末特別付録として、藤子不二雄Aの作品としては珍しいスポーツ・ノンフィクションもの『負けてたまるか 松平康隆』を、ファン待望の単行本初収録!!
特報!!最新第12集、6月下旬発売予定!!


さて、漫画好きな少年だった私が【まんが道】に出会ったことで、読者として37年間もの長きに渡り幸せな人生を歩んで来れたことを藤子不二雄A先生に感謝したい。

そして、これからの人生を生きる上で楽しみとする漫画は、『ビッグコミックオリジナル』7号から、村上もとか先生が新連載を始めたばかりの【フイチン再見!】に期待していきたいと思う。



2008年3月7日、上田としこ先生が亡くなられた。
享年90歳。

2008年夏、私は、杉並アニメーションミュージアムの鈴木伸一館長の要請により、【フイチンさん】上田としこ先生の追悼展に【フイチンさん】のアニメを製作したあにまる屋(現・エクラアニマル)さんと共に協力。

2009年3月、元『少女クラブ』(講談社)編集長・丸山昭さんからの協力要請により、上田としこ先生を偲ぶ会の発起人の末席に名を連ねる。

偲ぶ会の報告をするため、gooでブログを開始。
ブログ開始当初より、現在も一日100人前後の変わらぬ訪問者があります。
そして、コミックパークからオンデマンド出版の書籍として、上田としこ先生の代表作【フイチンさん】全三巻【ぼんこちゃん】【お初ちゃん】を編集し、B6版並製1050円にて販売開始。

今年は電子書籍として、大日本印刷のhontoから、525円で販売開始。

上田としこ先生が亡くなられて早5年、3月5日に発売された『ビッグコミックオリジナル』(小学館)の次号予告に、

「龍-RON-」終了より約7年、「JIN-仁-」終了より約2年

村上もとかが描く、漫画の青き春!!!
巻頭カラー!!巨弾新連載

彼女の前に道はなかった。
彼女のあとに道はできた。
漫画家・上田としこ。
2008年没、享年90歳。
彼女を主人公に、
漫画の・・・・・・
いや、日本そのものの
青春を描く!

【フイチン再見!(ツァイチェン)】村上もとか


が発表されると、たちまちネット上で話題沸騰となっている。

私が上田としこ先生の【フイチンさん】に出会ったのは、今から35年以上昔の小学生の頃。

2001年夏、【少年画報大全】(少年画報社)で、私が漫画史研究家としてメジャーデビューを飾る際には、念願叶って初対面となる上田としこ先生の貴重なインタビューと、お借りした数々の写真が彩りを添えて出版界で評判を呼びます。

弥生美術館での展示会、2004年、関係者向けに行われたエクラアニマルの【フイチンさん】アニメ完成試写会には、未だ無名に近い、駆け出しの漫画史研究家だった私を、招待客の一人に加えてくださった上田先生の優しさに僕は・・・。



「フイチンさん」

日本の少女マンガの黎明期からパイオニアの一人として活躍を続け、名実ともに常に第一人者であり続けた上田トシコさん。

今回、その代表作である「フイチンさん」「ぼんこちゃん」「お初ちゃん」の三作品を初の電子書籍化しました。
「フイチンさん」は、『月刊少女クラブ』(講談社)に昭和32年1月号~昭和37年3月号まで連載された作品。

満州(現在の中国東北部)を舞台にハルピン一の大金持ちリュウ家の門番の娘である少女フイチンさんを主人公に満州で暮らす人々の生活を暖かい目線で描いています。                          昭和35年上田トシコさんは「フイチンさん」「ぼんこちゃん」ほかで第5回小学館漫画賞を受賞しています。

2004年には、あにまる屋(現在のエクラアニマル)制作のアニメとして下北沢トリウッドでロードショー上映されました。

新たなファン層を拡大し続けている少女漫画世界不朽の名作であり、上田トシコさんの代表作として四度の単行本化。

2009年のオンデマンド化を経て、今回満を持して初の電子書籍化が実現したのです。                         
上田トシコさんの人生は、波乱万丈でありNHK朝ドラの主人公のようなものでした。
ドラマ化もされた医療漫画『JIN-仁-』の村上もとかさんの新作は、上田トシコさんをモデルにするという話ですから、少女漫画ファンだけでなく自他共に漫画好きを自認する皆さんには必読の書となること間違いなしですね!
「正ちゃんの冒険」から始まる日本の少年少女マンガ史90年の歴史の中で最重要作品とも云える「フイチンさん」「ぼんこちゃん」を皆さんも是非この機会に御一読いただけたら幸いです。
漫画史研究家 本間正幸
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「漫画少年」を代表する野球漫画の原点、井上一雄の【バット君】とは?

2013-05-03 23:50:32 | 「バット君」追悼!井上一雄先生!!
少年少女のために、大人が心からの愛情と良識を持って雑誌が作られていた昭和時代が、今も私は好きだ。

「漫画は子供の心を明るくする
漫画は子供の心を楽しくする
だから子供は何より漫画が好きだ
『漫画少年』は、
子供の心を明るく楽しくする本である『漫画少年』には、子供の心を清く正しくそだてる小説と読物がある
どれもこれも傑作ばかり
日本の子供たちよ
『漫画少年』を読んで清く明るく正しく伸びよ!!

創刊のことば

加藤謙一
(昭和23年1月号)」


今日の画像は、あの伝説の【漫画少年】昭和29年(1954年)お正月オール漫画特大号に掲載された井上一雄先生の不朽の名作【バット君】のラストシーンと「漫画少年」史(1981年)と、【バット君】が収録された筑摩書房の少年漫画劇場(1971年)と、湘南出版社から発行された復刻本(1981年)。

【漫画少年】発行元の出版社である学童社は、今はもう存在してないので、この幻の雑誌を私が手に入れて実物を眼にするまでには、小学生の頃から25年近くの歳月がかかってしまったので、おじさんになってしまっていた。(涙)

なので、少年時代の思い入れとの再会は、「今月のよびもの 井上一雄先生の友情漫画 バット君とハヤちゃん」80頁(2色16P+1色64P)の特集が、一番強かった。

松田哲夫さんが編集を担当した筑摩書房の【少年漫画劇場】の中に収録されていた【バット君】は、私の少年時代のお気に入り作品の一つなのだが、どうやらこの特集を再編集、再構成して収録したのではないだろうか。

オリジナルの単行本も、当時連載中であった掲載誌【漫画少年】も、希少本なのに購入希望者が多いため、古書価格が異常に高騰し、高額のため一介の漫画史研究家では、実物を中々手に入れることは出来なかった。
一度別冊付録(昭和26年正月号)にもなっており、表紙の無い状態が悪い物ではあったが、縁あって一昨年実物を入手することが出来た。(*´∀`)♪



今日5月3日は1949年に急逝された井上一雄先生の命日なので、少年の日に読んで以来30年以上を経て全話を読み返してみた。

上田トシコ先生の【フイチンさん】に続き、井上一雄先生の【バット君】を満を持して電子書籍化する際の解説執筆のためだ。(*´∀`)♪

さて、私が所蔵している『漫画少年』は、表紙周りが痛み、裏表紙が欠損していたため、格安の数万円(涙)で入手することが出来たのだが、状態が美本なら、以前なら10万円前後はしていたはず。

内容は勿論、大満足過ぎる充実ぶり。

巻頭カラーページ特集「年賀状まんが読者のみなさんへ」では、漫画家の先生方(一頁に二人ずつ田河水泡、島田啓三、芳賀まさお、沢井一三郎、手塚治虫、福井英一、うしおそうじ、馬場のぼる、古沢日出夫、茨木啓一、田中正雄、木下としお、瀬越憲、最終ページのみ四人、寺田ヒロオ、坂本三郎、山根青鬼、山根赤鬼)から読者の子供たちへの年賀状が紹介されています。

現在【漫画少年】(学童社)は、蔵書として私の手元に七冊ある。

評論家や、マンガ図書館ならともかく、漫画史研究家として多いのか?
少ないのか?

トキワ荘のテラさんとして手塚治虫先生始め、後輩となる漫画家の藤子不二雄@先生、F先生、赤塚不二夫先生、石森章太郎先生、鈴木伸一先生たちから慕われた漫画家の寺田ヒロオ先生は、編著した「漫画少年」史(湘南出版社・1981年)のあとがきにて

「この本は『漫画少年』の資料です。
復刻本ではありません。

休刊後二十五年たった『漫画少年』が、散逸消滅するのを防ぎたい一心で、緊急に企画刊行いたしましたので、不備な点も多く、読者のご不満も強いことでしょう。
しかしこの本が出ることで、この「戦後最高の児童文化財」が再認識され、その保存保護が、真剣に考慮されると思います。
またこの本が呼び水となり、もっと豊富でもっと正確な『漫画少年』関連図書が続刊され、復刻のみか、復刊の動きさえ起こるかもしれません。

だが、私の真の期待は、若者の「温故知新」です。
「昔は良い本があった」
「今はどうだ」
「私達の手で“漫少”を越えるものをつくろう」
そういう声が強く高く上り、近い将来、開花結実することを、心から祈ります。」

とありました

『「漫画つうしんぼ」前後』

と書かれた文章の中には、次のような記述があり、少年時代の私を評論家ではなくコレクターへと導きます。

「ところが、天の啓示か魔がさしたか、日本の雑誌ならすべて揃っていると信じていた国会図書館に、至宝『漫画少年』が三冊きり、と聞かされて飛び上り、
「マンガショウネン」
「マンガショウネン」
と、わめきだした。
「漫画少年が消えてしまう」
「漫画少年を無くしちゃいけない」


寺田ヒロオ先生の思いに、遅れてきた漫画少年である少年時代の私は共感したのです。

そして、「漫画少年」史を手本に【少年画報大全】のコンセプトを作り監修、発売します。

映画や漫画、アニメに特撮、絵物語に少年小説、街頭紙芝居に音楽といった、大正・昭和時代の大衆文化に対する考え方は、在野にいる数少ない漫画史研究家である私と、評論家や、現在あるマンガ関連施設の殆んどと、考え方の根本部分が異なるようで、私の元へ展示資料に関する協力要請が来ることはありません。
逓信総合博物館や、山本有三記念館、弥生美術館など、マンガ専門でない広い視野を持った施設の総合的な学芸員の資格を有する人達からしか協力依頼が来ません。

facebookや、Twitterをみると、交流する人達の違いからその世界観の違いも判ってきますが、年賀状に関しても同じことがいえるようです。
評論家でない私の所には、ファンであり私の好きな名作を書かれている漫画家の先生方へ出した年賀状の返事がたくさん届きます。
何とも不思議な現象ですね。(*´∀`)♪

今年は、私が所蔵する少しレアな戦後の少年雑誌たちを紹介していきます。

漫画史研究家である私、本間正幸の今年の年賀状は


臥薪嘗胆の時を経て、2013年は温故知新の志で

「ことしも元気でいこう!!福井英一・画」

『冒険王』(秋田書店)1954年新年号付録【イガグリくん】年賀状を発掘!!

故・上田トシコ先生の【フイチンさん】を始め、昭和時代の名作漫画を続々と電子書籍化します!

【まぼろし探偵】【月光仮面】(原作・川内康範)【8マン】(原作・平井和正)で知られる桑田次郎先生、少女漫画の名作で知られる故・東浦美津夫先生、【ゆうひが丘の総理大臣】【サインはV!】(原作・神保史郎)で知られる望月あきら先生作品版権管理窓口

株式会社 パインウッドカンパニー

郵便番号104-0044
東京都中央区明石町1-3-404

Tel:03-5939-6991

『漫画の匠』
http://www.manganotakumi.com

漫画史研究家 本間正幸


在野にいる数少ない漫画史研究家として、【正ちゃんの冒険】から始まる大正・昭和時代を代表する名作漫画の収集、保存、復刻に自らの信念と誇りを持って私独自の対応をしてきました。
実証的な資料を踏まえて、これからも引き続き最良の底本を元に電子書籍による昭和時代の名作漫画アーカイブの構築を独自の視点で進めていきたいと考えています。
それが漫画コレクターであり、漫画史研究家、漫画出版プロデューサーを兼ねる私に出来る唯一のことなのですから。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする