196万PV達成!漫画史研究家・本間正幸監修【少年画報大全】(少年画報社・現在三刷)更新復活

【20世紀冒険活劇の少年世界】メトロポリス漫画総合研究所(since1997)から、昭和の映画、出版美術、音楽を!

『まんだらけZENBU46 』最新号!!

2010-03-20 20:46:28 | 2001年夏「少年画報大全」(少年画報社)監修者への道
今月初旬に、『まんだらけZENBU46』最新号が発売と同時に横浜の自宅に届いていたのですが、旅行の仕事が忙しくて紹介がするのが遅くなってしまいました。
年間購読者には、別冊ふろく『ねおまんだらけ.20』がついてくるのでオススメです。
今回もA5版カラーで48ページありました。
この本のポイントは、掲載商品がすべて抽選で買えるということ。
申込締切日は4月7日(水)当日必着なので良く検討しましょうね!
今回は、JPA(ジャパニーズ・ポップ・アンティーク)が12ページ。
そして、セル画アニメ原画コーナー6ページ。
原画4ページ。
台本コーナー、絵コンテコーナーで2ページ。
単行本3ページ。
新書2ページ。
雑誌コーナーは、『少年画報』2ページと『冒険王』9ページで11ページと、とても充実してます。
雑誌ふろくには、『少年画報』に発表された手塚治虫先生のB5判付録の名作群「38度線上の怪物」「火星からきた男」「ピストルをあたまにのせた人々」が、それぞれ格安での出品。
復刻版は、出回っていますが、手塚コレクター、マニアとしては、オリジナルを手に入れたい物ばかり。
他3ページ。
同人誌が1ページ。
資料系グッズが1ページの構成となっていますが、詳細な中身については、購読者だけのお楽しみ。
マニアには中々侮れない内容となっていますよ。
さて、今回の本誌の注目記事は、なんと言っても表紙に「手塚治虫が学生時代に作った私家本」とあるように、手書きでカラーのこの世に現存するたった一冊のお宝、手作りの直筆もの昭和19年制作「漫画の描き方」私家本タイトル「アダムスン・漫画独習指導」でしょう。
記念館行きの逸品ですね!
そして、「ゴジラがまんだらけを大襲撃!ずらりならんだコミカライズゴジラ」驚異のあかしや書房版「ゴジラ」2巻セットデッドストックで現る!
そのほか戦慄の作品群にも注目せよ!
は、ゴジラ好きには、たまらない特集となっています。
様々な漫画家や絵物語作家が描くゴジラ達、単行本であったり、雑誌の付録であったり・・・。
映画「ゴジラの逆襲」からのポスター12点の販売もあるなど、ゴジラグッズのコレクターには、必見です。

サンコミ厳選第6弾!と、タツノコアニメの原点原画の魅力!は、私の期待するイメージとは、少し違っていた。
逆に、予想外の収穫として、『週間漫画TIMES』前編1969~1979の21ページにわたる特集記事の充実ぶりが嬉しかった。
漫画とグラビア共に時代を感じさせる紹介により、『週間漫画TIMES』という雑誌がどのようなものであったのか、知る上でのとても良い一級品の資料となっている。
米澤嘉博さんが亡くなってから、成年漫画において信用するに値する研究者や、研究発表は、少なく、私の専門は、大正・昭和の少年少女漫画史研究となるため、成年漫画のジャンルにまで手を広げることは、現在のところ考えてないので、このように充実した資料は、漫画史研究の発展進化のためにとても有難いのである。
私が、漫画史研究家として『まんだらけ』や『まんだらけZENBU』がとても好きな理由は、実物の写真とデータが明記されているので、無断引用や孫引きが多く実証的でない、大学教授などの肩書きを持つ評論家や研究者達のグループが作っているマンガ学の入門書の類より遥かにためになるからである。
漫画史研究家は、漫画評論家と違い、独自にデータベースを作るのが最低の必須条件。
作家の作品リスト、単行本リスト、年譜などを調査し、更に本当かどうか作家本人もしくは遺族や編集者など当時の関係者に確認する。
他人が発表したデータは実物が確認出来るまで、半信半疑のままである。
ちなみに、私が『少年画報大全』(少年画報社)を監修した時、それ以前から活躍している評論家達が発表していたデータと私が調べたデータとでは、100箇所以上の違いが見受けられた。
『少年画報大全』巻末の参考資料と本文の記載データが違う場合、原本から実証的に確認した私のデータの方が99.9%の確率で正しいと自負している。
2001年以降に発表された書籍でも、『少年画報大全』を参考文献に加えてないもので、同じ事柄のデータが違っていた場合、私のデータの方が正しい筈だ。(笑)
『少年画報大全』発表後、私に何の挨拶もなく、データや掲載した画像を無断引用している評論家や研究者がいる。
素人のファンの人やマニアの人が趣味で楽しんでくれているならお役に立てて嬉しい限りだが、評論家や研究者を名乗りながら、参考文献として、『少年画報大全』の書名をあげてくれる研究者としての最低限のマナーを守れる人が少ないのはなぜだろうか?
彼等のような高学歴ではなく、横浜鶴見の不良少年上がりの私では良く理解出来ない謎である。
ちなみに、有名古書専門店の間では、『少年画報大全』は必須であり、店の店長達の間では私の顔と名前がすっかりバレてしまっている。
それはさておき、もうひとつの楽しみは、星まこと氏によるアニメインタビュー。
毎回丁寧なインタビューを続けているこのシリーズも今回で42回目。
星さんは一般的には、あまり知られていないが、日本のアニメの研究者としての実力は日本一。
元エイケンの名プロデューサー鷺巣政安氏に師事。
御園まことの名で『図説テレビアニメ全書』(原書房1999年)を監修している。
この本には、現場から見たアニメの歴史として「宇宙戦艦ヤマト」や、「超時空マクロス」など数々のヒット作を手掛けた演出家の石黒昇氏や「風の谷のナウシカ」の作画監督であるアニメーターの小松原一男氏、テレビアニメ創成期からのプランナーとして鷺巣政安氏の特別インタビューも収録されている。
今回の『まんだらけZENBU46』には、

ドイツでも台湾、韓国でも、アニメーションの現場は暖かいところでした。

と題して
『おそ松くん』作画監督、『タイガーマスク』作画監督・原画、『男どアホウ甲子園』キャラクターデザイン・作画監修、『超スーパーカー ガッタイガー』キャラクターデザイン・作画監督、『ななこSOS』作画監督、『宗谷物語』キャラクターデザイン・作画監督として知られる

村田四郎インタビューを収録している。

星さんとは、10年以上の付き合いになる。
非常に爽やかな兄貴分です。
そして、忘れてはいけないのが成瀬正佑氏の記事。
「護美之山」第2部、護美之砦~貸本漫画B6判単行本大全15~。

今回は、【東京漫画出版社 (其の二)】。
成瀬氏の記事は、毎回オールカラーで単行本のデータを紹介しているので非常に助かります。

漫画史研究家は、漫画評論家と違い、日々の地道なデータ集めが必要とされ、その成果を発表する場も非常に少ない。
だが、漫画評論家が漫画家の先生達にあまり好かれていないことが多いのにくらべ、漫画史研究家に対して先生方は皆、非常に親切である。
少年時代から憧れていた、ちばてつや先生に、名前と顔を覚えてもらえたなんてまるで夢のようである。
赤塚不二夫先生からは、特別のサイン色紙をいただき、松本零士先生の逓信総合博物館の企画展には私もスタッフの一人として協力させてもらった。
漫画史研究家の私としては、とても幸せな日々を過ごしている。


特に昨年の5月にコミックパークから少女漫画家の先駆けの一人である上田トシコ先生の代表作『フイチンさん』全三巻を発行人・本間正幸として復刊出来たことを思うと何だかとても嬉しいのだ。
『フイチンさん』全三巻は、とても好評なので、2月15日~4月15日まで舞鶴引揚記念館で開催されている「追悼上田トシコ展」に併せて『お初ちゃん』『ぼんこちゃん』も復刊しました。

上から目線で漫画を評論する評論家の人達とは違って、漫画家の先生方の人達は、善人がとても多い。

一人の人間として接する場合、評論家の人達とは、あまり付き合いたいとは思わないが、漫画家の先生方とは親交を深めていけたらとても幸せである。

漫画史研究者としての私、本間正幸は、お金や名誉、肩書きはなくとも、研究者としてはとても幸せな日々を暮らしている。

これで、いいのだ。


追伸


舞鶴引揚記念館で上田トシコ先生の追悼展があり、それにあわせて上田先生の著作『ぼんこちゃん』『お初ちゃん』の二冊をコンテンツワークスのコミックパークから、オンデマンド出版しています。
発行元は、パインウッドカンパニー、発行名義人は、私、本間正幸となっています。
5月には、『750ライダー』で知られる石井いさみ先生のサッカー漫画『くたばれ!!涙くん』全5巻同時発売など、昭和の少年少女漫画史を代表する作品群を続々と復刊していく予定です。
2010年3月25日~28日に開催される、今回の東京国際アニメフェアでは、『フイチンさん』のアニメーションを制作した㈱エクラアニマル(旧あにまる屋)さんが参加する出展ブースにおいて、『フイチンさん』全三巻の見本を皆さんにも御覧いただけるよう準備を進めておりますので、お楽しみに!
それでは、皆さん、東京国際アニメフェアで御会いしましょう!
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柳井の町並の写真が残ってました

2010-03-20 11:36:27 | 2001年夏「少年画報大全」(少年画報社)監修者への道
今日の画像は、柳井の町並になります。
古い町並は、どこか風情がありますね!
新しいものばかりでなく、古くても良いものは、次の世代に残しておく必要があると思います。
日本の故郷の原風景、これからも、大切にしていきたいものです。
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