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ゆめと心理と占いのはなし
Por donde, amor, he de ir?
 Rosalia de Castro

ドント・バイ・ウィーク

2015-01-13 20:51:28 | 日記

摂食障害の経験があるっていう女性とある集まりで会って、興味深い話を聞いた。以前にもこのブログに登場してもらった人だが、少し落ち着いた感じが漂って、症状はおさまっているんだと思った。

彼女いわく、過食の人は社会とのつながりに不安を抱えていて、いわゆる見捨てられ感があって、商品を購入することで「社会の一員」であることを確認しているところがある。だからスーパーや食料品店に入るとその日の買い物の目的でも、その日に必要でないものまで買ってしまい、家に帰ってからそれをついつい食してしまうのだ。

食品の購入とそれを口にしてしまう間に段落があるような気がするけど、過食の人にはある種の買い物依存症のようなメカニズムが働いているというもの納得がいく。社会とのつながり感が希薄になって、何とかその一員であり続けるために購買行為を行い、購買したもので胃袋という自分の中の穴ぼこを埋めて充実感や安心感を得るわけだ。

最近の彼女は「過食症状」を意識すると一切商店には行かないことにして、その危機を乗り切っているという。これが彼女が言う「ドント・バイ・ウィーク」だ。彼女は一人暮らしなので冷蔵庫を空にすれば食べたくても食べることが制限される。とくに以前頻回したという夜間、それも中途覚醒のときの飲食はかなりこれで抑えられるはずだ。ただ、初めの何日かはそれで睡眠不足になって日中の生活がとても辛くなったりするけど、人間の体は慣れてくるものだという。もちろん当人の性格や環境や症状の深刻さによって、それが通用しない場合は多いと思うけど、確かにそうした「チャレンジ」ができる理性が残っているならば、それで解決できる問題もあるのかもしれない。まあ、ある種の行動療法であって、深刻な摂食障害に悩む人には根本的な解決にはならないとは思うけど。


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