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ゆめと心理と占いのはなし
Por donde, amor, he de ir?
 Rosalia de Castro

お坊さん便

2016-03-14 23:50:36 | 日記

「ビートたけしのTVタックル」でこの話題が取り上げられていた。反対派、賛成派のお坊さんがそれぞれお一人、宗教経済ジャーナリストという御方が一人出演していたけど、ほとんど彼らの発言時間がとられていなかった。基本的にディレクターがアホなんだろうけど、法人税と所得税の違いがわからない伊集院光と大竹まことがしゃべりすぎ。「お坊さん便」反対派として登場したお坊さんをつるしあげるような感じで番組は進み、進行役の阿川佐和子もその流れに気づいてなかったような印象で、すごくもったいない感じだった。

たぶん大勢としては「お坊さん便」賛成の人が多いと思う。お布施や戒名料の高さは異常で、コミコミで3万5千円とはっきりしているところが出てきて歓迎している人は多い。もちろんお寺によるけど、この10年、20年、豪華な本堂ができたり、祭壇がきんきらとやたら豪華になったり、きれいな待合室が出来たりしたお寺が多いような気がしている。そんなところに苦労して稼いだお金が消えることに腹立たしさを感じながら葬式を出した人は少なくないのではないか。少なくとも、ぼくは数年前、その一人だった。

要は、宗教のあるべき姿、今求められている宗教とはどんなものなのかということなんだと思う。熱心な宗教人や信仰者も個人的にはたくさん知っているけど、一般論でいえば、堕落した人が少なくない。お寺の経営を成り立たせるということも大事だけど、もっと大事なことをやってからのことだと思う。それがあって初めてコスト計算の入る余地のないお布施などが成立する。

ただ、宗教活動に企業が入ってきて、上前を撥ねるというか「抜く」という行為は少なくとも本来のあるべき姿ではないだろう。反対派の僧侶がそれに触れて、それでは「人を救う」という本来の姿がなくなって、宗教は人が死んでから始まるものになってしまうと危惧した言葉が印象的だった。でも、奇しくもこうした「人が死んでから」始まる宗教が現実にはびこっているからこそ、こうしたビジネスが参入してきたんだとも思う。なんだか、これをきっかけに日本のお寺に新しい風が吹いてくれるといいなって思った。


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