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北海道のお菓子を地元産の小麦で

2018-11-16 07:00:00 | 報道/ニュース

10月22日 おはよう日本


多くの利用客が行きかう新千歳空港。
いつもにぎわっているのが土産物店である。
(旅行者)
「おいしいので
 みんな喜ぶので買っていきます。」
「北海道原産さんの牛乳や小麦を非常によく使っているので
 そういうものを選んで買いました。」
全国一の小麦産地 北海道。
しかしかつて北海道産の小麦はほとんどお菓子に使われてこなかった。
北海道産は主にうどん用のため
粘り気や弾力が強く
お菓子作りには向かないとされてきたためである。
こうした状況を大きく変えようと15年ほど前から取り組んでいる菓子メーカーがある。
主力商品のバウムクーヘン。
53年前に商品化されて以来これまで1億個売り上げた主力商品も
かつては外国産小麦で作られていた。
小麦産地にあるメーカーとして外国産から北海道産に切り替えたいと
製粉会社の協力も得て
小麦粉の開発に取り組んだ。
小麦の粒から菓子作りに向いた部分だけを取り出した特注の小麦粉を使うことにしたのである。
味や食感のテストを重ね
2005年から十勝産の小麦に切り替えた。
(柳月 七海武雄顧問)
「外国産の小麦に負けない
 十勝産の方がおいしい商品ができるようになって
 初めて切り替えた。」
このメーカーでは他の商品も含め十勝産の割合を全体の70%にまで増やしている。
一方 30%は外国産小麦である。
その1つがデコレーションケーキなどに使うスポンジケーキである。
外国産小麦の方がよく膨らみふんわりと仕上がるとして
使い続けている。
(柳月 七海武雄顧問)
「ケーキのようなくちどけの良い商品を作るには
 まだ十勝産では無理がある。
 3割は外国産を使っているが
 ゆくゆくは可能な限り100%十勝産の原料で作りたい。」
地元産のお菓子専用小麦を作ってほしい。
メーカーからの要望の高まりを受けて新しい研究が進んでいる。
アメリカ産の菓子用小麦と
北海道産のうどん用小麦を交配してつくられた小麦で
「北見92号」という。
お菓子にするとくちどけがよく
北海道でも栽培しやすいのが特徴である。
「北見92号」はこれまでの道産小麦と何が違うのか。
小麦の種類が違うと含まれるたんぱく質の性質が異なる。
粉が試薬によく溶ければふんわりとした食感になる。
従来の道産小麦と「北見92号」では
従来の道産小麦は試験管の上の方まで粉が残っている。
一方「北見92号」は試験管の下に少し残っているだけである。
ふんわりとした食感になることを示している。
(道総研 北見農業試験場 研究主幹)
「生産者にも作りやすく
 二次加工のお菓子メーカーにも作りやすい。
 喜んでもらえるような品種を頑張って早く作りたい。
 そういう思いで仕事を進めています。」
地元産の小麦で
これまでと遜色のない地元のお菓子を作る。
北海道のお菓子に新たな魅力を加えようという取り組みが加速している。




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