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インドでなぜ?ワクチン不足

2021-06-30 08:55:12 | 報道/ニュース

2021年6月8日 NHKBS1「キャッチ!世界のトップニュース」


インドは4月以降感染者が増え続け
5月上旬には連日40万人を超える爆発的な感染拡大が起きた。
その後各地で厳しい外出制限が導入されたことで
最近はピーク時の4分の1ほどに減ってきている。
しかし専門家は
再び感染拡大の波が来るおそれがあると指摘している。
その理由がワクチンの不足である。
13億の国民のうち接種が完了したのは3%余にとどまっている。
生産拠点として知られ“ワクチン大国”とも言われるインドで何が起こったのか。

インド西部のマハラシュトラ州のワクチン接種会場。
入り口には“接種中止”を示す案内が掲げられている。
(市民)
「2回目の接種が必要で昨日も今日も来たのですが
 ワクチンがなく
 別の日に来るように言われました。」
インド各地でワクチンの不足によって一時的に閉鎖される会場が相次いでいる。
その結果
接種のペースも減少。
4月上旬には1日当たり平均350万回行われたが
5月下旬には130万回ほどに落ち込んだ。
インドでワクチン接種が始まったのは2021年1月だった。
政府は
夏までに医療従事者や高齢者など3億人の接種する“世界最大規模の接種計画”だとしていた。
この計画を支えていたのが
世界で流通する6割を生産するインドのワクチン製造能力である。
新型コロナウィルスについても
国内最大手のメーカーがイギリスのアストラゼネカと契約し大量に製造してきた。
アジアやアフリカなど海外にも積極的に輸出。
その数は90か国以上で6,000万回分にのぼる。
政府も
インドは世界の薬局だとアピールしてきた。
(インド モディ首相)
「インドのワクチンは世界をより大規模により早く助けることができる。」
ところがワクチン不足から輸出も4月中旬を最後にストップしている。
不足に陥った背景の1つが需要の高まりである。
当初は接種をためらう人もいたが
爆発的な感染拡大を受けて希望者が急増した。
さらに
政府の計画のずさんさを問う声も出ている。
政府は接種を加速させるため5月から対象を18歳以上に拡大。
6億人も増えた。
専門家は
必要な数のワクチンを確保しないまま対象を広げたことで不足に拍車をかけたと指摘する。
(ラハリヤ医師)
「目標の3億人分も不足しているのに
 6億人増やすのは賢明ではありません。
 我々は異なる戦略を推奨しましたが
 政治的な判断で決定されたのです。」
政府は不足分を少しでも補おうと輸入を開始。
ロシア製のワクチンの緊急使用を許可し
欧米のメーカーとも輸入に向けた協議を進めている。
さらに政府は国内メーカーに資金提供し
大規模な増産や新たなワクチンの開発を後押ししている。
(保健省の担当者)
「今後5か月で20億回分のワクチンを製造する。」
しかし専門家は政府のこの計画についても
現実を直視していないと指摘している。
(ラハリヤ医師)
「ワクチン製造は工程が複雑で
 増産は簡単ではありません。
 実際に増産を約束していた企業が苦戦しています。
 年内に20億回分製造するのは難しいです。」



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