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“自由の国”で制服が人気

2012-12-31 08:42:25 | 報道/ニュース


  12月15日 NHK海外ネットワーク


  チェックのスカートに黒白で統一された上着。
  (生徒)
  「制服が好き。
   スカートがかわいいしネクタイもよく似合っているでしょう。」
  ニューヨークブロンクス地区の公立高校は今年9月に制服を導入した。
  二つに絞られたデザインから生徒たちが投票し圧倒的な人気で選ばれた。
  可愛いネクタイとモダンなデザインが人気の理由、
  以前は何を着ていけばいいか毎朝悩んでいたという生徒たちは
  その煩わしさから解放された。
  (生徒)
  「私服だとベルトやコートがどうだとか
   くだらないことでけんかになることがあったから
   親は制服に賛成している。」
  「親も毎年クローゼットがいっぱいの洋服を買わないとならないと困っていた。」
  アメリカでは大都市を中心に制服を採用する公立学校が急増している。
  ある洋服店では子どもたちの制服を初めて扱ったのは20年余前。
  今では制服が主力商品である。
  制服の取扱店として契約を結んだ学校は幼稚園から高校まで合わせると
  ここ数年は毎年100校のペースで増えている。
  (制服の担当者)
  「今はニューヨーク周辺に1,000校以上の学校と契約している。
   私服販売は苦戦しているが制服はわが社の成長分野。」

  これまでほとんど私服だったアメリカの公立学校。
  そのアメリカで制服を導入する議論が初めて持ち上がったのは
  1990年代に入ってからである。
  生徒が高校に着てきた高級ジャケットをめぐって
  複数の殺人事件が起きたことがきっかけだった。
  (1996年 当時のクリントン大統領)
  「有名デザイナーのジャケットをめぐって子どもたちが犯す殺人帽子ができるなら
   公立高校でも制服の着用を呼びかけるべきだ。」
  しかし当時制服はすぐには普及しなかった。
  個人の精神を重んじるアメリカの精神に反するという意見が多く出たためである。

  なぜいま制服なのか。
  それは不況の影響で
  お金のかかる私服よりも制服を望む家庭が増えているためだとみられている。  
  ニュージャージー州に住むシェリー・ワトソンさんは
  小学校の教師をしながら2人の子どもを育てている。
  5歳のレアちゃんとローレンちゃんの双子の娘は地元の公立幼稚園に通っている。
  少し値の張る人気キャラクターの洋服も買うときはお揃い。
  幼稚園に着ていく洋服代だけで毎年6~7万円の支出があり
  大きな負担になっていた。
  このためシェリーさんは半分以下の費用ですむ制服の導入を希望するようになった。
  (シェリー・ワトソンさん)
  「今はクーポン券を使って割引で服を買っているが
   制服なら同じものを何回も着られるから経済的。」
  そんな時幼稚園側から
  秋の新学期から制服を導入してはどうか
  という願ってもない提案が持ち上がった。
  ほとんどの親が賛成した。
  (保護者)
  「制服は最高のアイデア。
   そんなに高くもないし。」
  「最新の服を買う余裕がない子は馬鹿にされることがある。
   かっこいい服を着ていないがためにいじめられるのは悲しいこと。」
  シェリーさんは早速子どもたちを連れて制服を買いに出かけた。
  女の子はスカート、パンツ、スモックの中から好きなものを選ぶことができる。
  色もベージュか濃紺を選べる。
  この秋から始まった新学期に
  子どもたちはそれぞれお気に入りの制服を身にまとい満足した様子である。
  (シェリー・ワトソンさん)
  「制服は子どもたちの立場を平等にすると思う。
   それにお金を節約して貯金ができるようになるかもしれない。」

  制服導入の理由は経済的な事情だけではない。
  制服にすることで生徒たちが学業に集中しやすい環境を作り出せる。
  校内暴力を減らし
  学校コの規律の維持につなげたいというねらいもある。
  (学校関係者)
  「制服を導入してから学校の雰囲気が大変良くなった。
   暴力が減り成績が向上した。
   今後も制服を続けていきたい。」
  
  
  

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