10月12日 編集手帳
「僕らも日本代表なのに、
サッカーばかり注目されている」。
サッカーW杯ブラジル大会に全国が沸きかえっていた頃、
ラグビーの代表選手はそう言って悔しがったそうだ。
その気持ち、
よくわかる。
ラグビーW杯の日本開催が2019年に近づいているのに。
7人制が16年リオ五輪の正式種目になったのに。
日本代表の世界ランクが一時は10位まで躍進したのに。
今ひとつ人気が伸びない。
浦和レッズ1チームで年間60万人の観客を集めるJリーグに比べ、
トップリーグ は16チームをすべて合わせても40万人に届かない。
かつて5万人いた高校生部員は3万人を割り、
廃部する学校も少なくないという。
恥ずかしながら、
小欄も若かりし日に楕円(だえん)球を追いかけた口だ。
骨がきしむスクラム、
敵を抜き去る巧みなステップ、
火が出るようなタックル…。
生傷は絶えず、
花園出場の夢もかなわなかったが、
その魅力は忘れがたい。
いよいよシーズン本番である。
高校、大学、社会人の激闘は来春まで続く。
がんばれ、
選手たち。
メッシや本田に負けないプレーを見せれば、
きっと…。
往年のへなちょこラガーも応援している。