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拡大するアメリカの離婚ビジネス

2012-09-20 12:36:49 | 海外ネットワーク


  9月8日 NHK海外ネットワーク


  アメリカで初婚カップルの20年後を調査したところ
  約2組に1組が離婚していたという結果が出た。
  離婚大国ともいえるアメリカは
  離婚にかかわる様々なサービスを提供するビジネスが
  大きな市場を形成するまでになっている。

  アメリカ シカゴ近郊のホテルで開かれているのは
  The Divorce Expo
  離婚に関する情報を一同に紹介するイベントである。
  突然の離婚への対処法を紹介した本
  離婚に関するあらゆる指南書が集められた。
  離婚手続きに精通した事務所や
  財産の分割を専門に扱う会計事務所も出店。
  離婚に伴う様々な問題に直面する人たちが訪れた。
  「離婚を考えているが金銭的な負担がどうなるか知りたい。」
  離婚情報専門のインターネットラジオ局も特設スタジオを設けた。
  リスナーからの質問に専門家が答える。
  「離婚しても誰かと愛し合う生活はまた実現できる。」

  中でも注目を集めたのは
  離婚後に子供の予定や養育費を管理するソフト。
  別れた夫婦が日々の支出を入力するとそれぞれの負担額が計算される。
  インターネットを通じて情報を共有でき
  直接顔を合わせる必要がない。
  「8か月前に離婚した。
   元夫と上手く意思疎通する方法がわかった。」

  主催者
  「学校では離婚の仕方について教えてくれない。
   離婚に直面したとき情報を集める必要があるので
   このエキスポが必要。」

  結婚の手続きが簡単なことで知られるネバダ州ラスベガス。
  離婚に至る手続き上の負担が他の州に比べると軽いため
  離婚率はアメリカ全体の平均の倍近くである。
  イベントプランナーとして10年のキャリアを持つグリンダ・ローズさん(49)は
  今年4月離婚パーティープランナーとして開業した。
  きっかけは自ら離婚を巡って傷ついた経験。
  「私も離婚手続き中で
   この辛さに耐えるにはイベントが必要だと思った。
   大都市では何かあればすぐにパーティーをしようとなるので
   大きな市場だと思う。」

  この日 ローズさんを訪れたのは数日前に離婚したばかりの
  メアリーレネ・アルさん(48)。
  パーティーの総額は日本円で約21万円。
  アルさんは新たな人生を踏み出すきっかけにしようと
  パーティーを開くことにしたのである。
  「いろいろな思いを開放したい。
   離婚パーティーで新しい人生を祝いたい。」
  ローズさんが最もこだわったのは離婚ケーキ。
  アルさんは元夫を完全に吹っ切れるように過激なデザインを考えた。
  「彼女は元夫とコンクリート会社を経営していたそうなので
   それにちなんだデザインにするのはどうかしら。」
  「夫の両足をコンクリートで固めた様子をデザインしませんか。」
  そして離婚パーティー当日。
  「離婚しました」と書かれたたすきをしたアルさん。
  親しい友人たち約20人がかけつけた。
  約2時間のパーティーは大胆な演出が施された。
  風船にくくりつけられた結婚指輪を空へ飛ばした。
  元夫との写真をみんなの前で燃やした。
  さらに結婚式で身に着けた純白のドレスも投げ入れた。
  そしていよいよクライマックスで登場したのは離婚ケーキ。
  ケーキはデートを重ねた思い出の川がデザインされ
  真ん中には川底に固定された元夫の人形。
  コンクリート会社を共に経営した思い出と一緒に
  記憶の底に深く沈めてしまおうという決意がこもっている。
  元夫との13年余りの生活を忘れ去るための一口。
  「これでようやく悔いがなくなった。
   過ぎたことは仕方ない。
   私はこれで本当に自由になれた。」

  離婚パーティープランナー グリンダ・ローズさん
  「離婚の傷をいやすには長い時間がかかる。
   誰もが離婚の経験を終わりにしたいと思っている。
   それは克服できるはず。」

  拡大するアメリカの離婚ビジネス。
  離婚のニーズをとらえながらさ多様化していきそうである。
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