SANSUI SP-LE8Tその1
今更説明の必要もないほど有名なJBL LE8T 20cmフルレンジユニットを山水のボックスに入れた製品で木工技術を結集した組格子グリルのデザインが日本の家屋にマッチしたのかずいぶん人気になりました。LE8Tはプロ用のJBL 2115Aの民生バージョンですがLE8Tは白色コーン紙にジュラルミンのセンターキャップを使用していてユニットのデザインも良かったです。今回は知人よりメンテナンスの依頼を受けたのでチェックしてみます。
この組格子グリルがいいですね。
後ろ側
吸音材はバスレフなので少なめです。
スピーカー端子は劣化していてぐらぐらします。
グリルを外します。
ウレタンエッジが劣化してボロボロです。エッジの張替えは不器用な私ではできないので業者に依頼することにします。
ユニットを外します。このスピーカーはアルニコマグネットを使用しています(LE8T-Hはフェライトマグネットを使用している)。みなさんご存じのようにアルニコは残留磁束密度が大きくキュリー温度も高い点で優れているのですが抗磁力が小さいので永く使っていると減磁するので再着磁しなければなりません。(古いアルニコスピーカーを買うときは気をつけましょう)フェライトはキュリー温度がアルニコ磁石に比べて低く、温度が上昇すると磁化が減少しやすい欠点がありますが音に関係するのはスピーカーのギャップに発生する磁場の強さですのでどちらの磁石を使ってもよく設計されたスピーカーでは音に変わりはないと思います。コイルをエッジワイズにしたり銅キャップを装着した方が効果があるような気がします。
この山水製SP-LE8Tスピーカーはスピーカー端子の赤がこのユニットの赤につながっていて正相になっていました。一時期JBLはスピーカーユニットの黒をプラス赤をマイナスとなっているスピーカーがありました。JBLスピーカーの総販売代理店であった山水が4ウェイスピーカーを分解すると正相のスピーカーと逆相のスピーカーが組み合わさっていて混乱したという話もありましたっけ。
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