
これは、大人向けの絵本、と言ったらいいのでしょうか?
「ぼく」が、「足りないかけら」を探して旅をする、ということ、
それは結局、僕たちの人生そのものではないか、という気もします。
なにかが足りない、それで楽しくない、という気持ちは、
人間のすべての行動や表現の原動力である、と言えるでしょう。
また、こんな解釈もできるのではないかと思うんです。
人間はとかく、足りないもの、失ってしまったものを数えがちだけれど、
それではいつまで経っても、幸せになれない。
今あるもの、持っているものに喜びを見いだすことで、幸せを感じられるのではないか、と。
そんなことを考えさせる本でした。
僕は購入しましたが、図書館で借りるか、あるいは本屋さんで立ち読みでもいいかもしれません。
きっと印象深い体験になると思います。