この作品のテーマは、安楽死、より専門的に言うなら、積極的尊厳死です。
20万円の報酬と引き替えに、依頼者を安楽死させることを生業とする「ドクター・デス」。
腎臓病の娘を持ち、もし娘が安楽死を望んだら…と葛藤しつつ、ドクター・デスを追う刑事。
ドクター・デスの意外な正体とは…?
激烈な苦痛と絶望に苛まれ、しかも助かる見込みのない病人やけが人に対して、
安らかな死を与えることは、救済なのか、それとも殺人にすぎないのか。
誰にでも生きる権利はある。それでは、「死ぬ権利」は認められるのか?
いろいろな作品で取り上げられたテーマです。
手塚治虫の「ブラック・ジャック」に登場する、ドクター・キリコというキャラをご存じの方も多いでしょう。
少なくとも今の日本では、積極的尊厳死は認められていません。
しかしこの作品のテーマは、近い将来、現実のものとして私たちの肩にのしかかってくるかもしれません。
それだけのリアリティを感じさせる、見事な作品でした。
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