演劇書き込み寺

「貧乏な地方劇団のための演劇講座」とか「高橋くんの照明覚書」など、過去に書いたものと雑記を載せてます。

幸せなひとりぼっち

2022年03月16日 09時02分23秒 | 映画

ウィキペディアからあらすじ
最愛の妻ソーニャを亡くしたばかりの59歳の男オーヴェは、口うるさい偏屈な老人として近所から煙たがられている存在である。ある日、43年勤め続けた鉄道会社をクビになったオーヴェは、生きる希望を失い、首をつって死のうとするが、向かいに越してきたイラン人女性パルヴァネとその家族の騒々しさに自殺を邪魔をされてしまう。以降も、陽気な彼女の遠慮のない言動に何度も自殺を邪魔されたオーヴェは彼女の存在を疎ましく思うが、彼女とその家族と接するうちに徐々に心境に変化が生まれてくる。その一方で、オーヴェは幼い日の亡き父との慎ましくも穏やかだった生活や若き日のソーニャとの運命的な出会い、彼女との幸せな日々、そして2人に起きた悲劇を思い出す。


主人公が59歳というのが理解できていなくて、もう定年退職した人だとばかり思っていたのに、いきなり仕事を首になる場面があって、びっくりした。
スウェーデンは大量の難民と移民を受け入れてきた国だが、この映画にもイランからの移民が描かれている。彼女はスウェーデン語を話し、この国の風習に合わせてヒジャブも被ったいない。だからか、スウェーデンで問題となっている移民との関係が、比較的良好に描かれているのは、こうあるべきだと意図されているのかもしれない。

映画の後半から徐々にコメディらしくなっていくコメディらしいのだが、ユーモアの感覚が違うせいか素直に笑えない部分も多い。

 


そこのみにて光輝く

2022年03月16日 07時19分57秒 | 映画

「大阪物語」の美少女ぶりが印象的だった池脇千鶴だが、この作品では体を売る夜の女を演じていて、それも、ちょっとでぶでぶした女で、顔はきれいなのに誰なのだろうと思って観ていたのだが、あとで調べて池脇千鶴だと知った。
弟役の菅田将暉の派手な演技が目立つので、他の役者の影が薄く感じられた。
大城千夏(池脇千鶴)が支える一家が、なんとも暗く、原作者の精神世界が心配になったのだが、案の定41歳で自殺しているとのことだ。
と、あまりいい印象がないような書き方をしているが、観ておいて損はない作品かもしれない。どんなにボロボロになっても、この作品の彼女と比べたら、頑張って生きていける気がするようになると思う。


オーバーフェンス

2022年03月16日 06時50分22秒 | 映画

佐藤泰志の小説を映画化したもの。オダギリジョーが主演で、相手役が蒼井優。
職業訓練校で失業保険をもらいながら、うだうだと暮らしている男が、たまたま誘われたキャバクラで知り合った女とだんだん仲良くなるが、離婚した妻ともまだつながりがあるという話だ。
蒼井優の演じるさとしという女が、よく分からない。キャバクラで働きながら、動物園でもバイトをしている女なのだが、行動が衝動的で、現実にこういう女がいたら迷惑このうえないだろう。まあ、だから、ダメ男の白岩(オダギリジョー)と付き合えるのかもしれない。
オダギリジョーは「深夜食堂」でコミカルな役も演じるようになり、この映画でもひょうひょうとしたダメ男をうまく演じていた。
蒼井優は、こういう演技を期待されたのだろう。すこし、無理しているところが感じられた。この映画が初ヌードだそうだが、そのシーンが記憶に残っていないのはなぜだ。