演劇書き込み寺

「貧乏な地方劇団のための演劇講座」とか「高橋くんの照明覚書」など、過去に書いたものと雑記を載せてます。

劇リンピック2023

2023年02月25日 22時18分28秒 | 観劇の感想

舞台芸術公園で「劇リンピック2023」を観てきた。

前に、拙作「嵐を呼ぶ男」に出演してくれたイチノが出ていたからだ。

会場はSPACの稽古場。
全体にコントぽくて、演劇という感じが薄かった。イチニノはもっと破綻していてもよかった気がする。
上演は以上のものだった。

▽ イチニノ(茨城県小美玉市)

『椅子と机(かげうつし版)』 
作・演出:前島宏一郎
出演:大図愛(オフィスニグンニイバ)、前島宏一郎、近藤あずさ、近藤ゆうま

突如制定された「夏季休暇法」。
それにより突然いつかの土地へ放り込まれたナチはかつての塾講師と再会する。
誰も受け入れてくれなくて、自らを変えたかったあの頃。
少しおとなになって、自分は変わったけれどずっと変わらないものもあってよかったのかな。
変わらないことと、変わること。
その間で揺らぐ思いの物語。
◎Twitter:@ichinino_
 
▽ 猫熊 × THE(静岡県島田市)

『お父さんをください』
作:冨坂友(アガリスクエンターテイメント)
演出:飼育員ザ
出演:西下将来・大川裕之・小塩千生

どこにでもいる、どこにでもある父子家庭に訪れた、今やどこにでもある問題。
「お願いします、お父さんを僕にください」
タケトはユキコが寂しい想いをしないように精一杯努力した。
ユキコもそれに応え、毎日を笑顔で幸せに過ごしていた。あの男、トシユキが来るまでは・・・。
「何を気にしてるの?世間体?バッカみたい!」
猫熊 × ザで送る、アガリスクエンターテイメントの珠玉の名作コント!乞うご期待!
◎Twitter:@danpa210627
 
▽ unit.F(静岡県静岡市)

『余命宣告』
作:水沢詩生 演出:土谷武
出演:水沢詩生

YouTuberのまみりんは、末期の乳がんで余命三か月の宣告を受ける。
悩んだ末に、まみりんはスカイダイビングに挑戦する。
「失敗してもいいや!」スカイダイビングに大きな感動を得たまみりんは、人生について熱く語りながら配信を始めるのだが・・・
 
▽ 劇団こいろは(静岡県浜松市&三重県)

『gokko』
作・演出:Ya-ma
出演:清水麻衣・Ya-ma

いつかの、どこかの、だれかのお話。
それは私、それはあなた。
なんにでもなれると思っていた子供の頃。
自分が何者かよくわからなくなった社会。
そして、向き合わなければいけない過去とまたやってくる、明日。
◎Twitter:@gekidankoiroha

 


ひまたくの「他がために鐘は鳴る」を観劇

2023年02月04日 22時00分44秒 | 観劇の感想

女の子(?)二人でやっている「ひまたく」の公演をアイセル21まで行って観てきた。

題名は「他がために、鐘は鳴る?」は秋之桜子さんの脚本。予想以上に面白かったのだが、意外と話が記憶に残らない。
体質が虚弱な妹のところに死んだ姉の幽霊が表れて、ここから先が思い出せない。
二人芝居で長すぎるからかもしれない。
演出の久保庭に手伝おうかと聞いてみたのだが、「大丈夫」と断られた。
照明があまりよくないホールなので心配したのだが、借りてきた照明を足したのか、問題なく使えていてよかった。
一時期はよく演劇にも使われたアイセルだがこのところ使われた話をあまり聞かなかったのだが、連続して使われているようだ。
南部図書館のホールはどうなのだろう。安いホールが使えるようになると演劇活動も活発になるはずだが。

 


12月4日は石村君の独演会でさるとびへ

2022年12月04日 19時22分36秒 | 観劇の感想

岡部に続いて、佐野さんのアトリエ「さるとび」での石村君の独演会を見に行ってきた。
今回は劇場の雰囲気もよく、一人芝居の感じがよく出ていた。
岡部の時は朗読って感じだったのだ。


ボケているけど猿飛の受付。

これでもだいぶきれいになった、アトリエ「さるとび」


驟雨

2022年03月14日 05時48分56秒 | 観劇の感想

3月13日14時から人形町やどりぎ座にて観劇


近年、たまにビラなどで岸田國士の作品が取り上げられているのを見る。昔いくつか作品を読んだ印象としては、フランスの芝居を日本に置き換えたようなせりふの作りだった気がするが、あまりはっきりとは覚えていない。著作権が切れて、上演しやすくなったこと、もともと文学座のアトリエで上演することを意識していたのか、少人数で上演できる作品が多いことも理由かもしれない。
今回の舞台はかなり大胆な、演出で、舞台は何度も中断され、違う雰囲気の空間でセリフの続きが喋られ、再び元の形へ戻っていく。
終演後、トークセッションがあったので、残っていたら、演出意図もそこで語られたのだろうが、語られる意図は聞いてもなるほどと思うだけなので、大体パスすることにしているため、今回も聞かずに帰った。
役者はそれぞれうまいのだが、圧がすごすぎて、脚本の持つ繊細な感じが出てこなかったのが、残念だ。
背景のふすまの写真が、岸田國士だと気が付いたのは家に帰って、ウィキで岸田國士を検索して分かった。
しかし、やどりぎ座は昨日横浜で観たHIKARIホールと比較すると、たっぱの低さが残念だ。バックライトが目に痛い。横から斜め上の照明は前にはあまり使われていなかったが、LEDライトになって使われるようになったのだろうか。


かながわ演劇博覧会

2022年03月13日 07時05分17秒 | 観劇の感想

 

かながわ演劇博覧会に従兄弟が出演するというので、見に行くことにした。
青春18キップでえっちらおっちら桜木町まで。降りたら暑い。

そして、いきなりの激坂。足を痛めているのでつらい。


さて、やっと到着。しかし周りに何もない。

おしゃれなレストランはあるのだが、コンビニも何もない。仕方がないので、坂をまた下り、安そうな店に。

豚バラかつカレーを食べました。


これ、二つの企画が合同でビラを作っているので、分かりにくい。入り口にそれぞれの内容と行き先をしめす看板でも出していてくれるとよかったのだが、まあ、よく読まなかったこっちが悪いのだろう。
観たのは劇団北口改札の「残心」とMMTパントマイムの「色即是空」。
まあ、疲れました。特に1本終わると20分近い休みが入るのはしんどかった。
というわけで、3本目は観ないで街へ。桜木町といえばみなとみらいが近接しているところです。野毛山は坂がきつそうでやめにした。
とにかく、みなとみらいの周辺はすごい人であふれていて、コロナはどこへ行ったという感じだった。


 


12月5日は四街道市へ

2022年02月09日 07時23分35秒 | 観劇の感想

四街道市の市民劇団「座・劇列車」が30周年記念公演として「やまんばおゆき」を上演するということなので、四街道まで行ってきた。
実は、いとこが役者として出るらしい。つい最近まで、いとこが芝居にかかわっていることを知らなかったので、初めて観ることになったのだ。
前日に下道を使ってとろとろと四街道まで。道の駅「やちよ」で車中泊して、四街道市へ。

会場の「四街道市文化センター」わきの銅像。
朝早く来すぎたので、11月19日に痛めた足を引きずって、市内をうろうろ。

休日のはずだが、高校生の姿がやたらと多い。

なんか、べたなデザインだ。


会場の四街道市文化センター。

なぜか、アジアンなお店がやたらと多い町だった。

普通の、飯屋を見つけるのが難しい。

ここなんて固まっている。


さて、いざ受付が始まると、なんと「当日券はない」とのこと。
いやいや、それでは、いとこに挨拶だけして帰ろうと、ゲネが終わるのを待って、楽屋の方へ。そしたら、別の役者さんの連れがこれなくなったとのことで、チケットをゲットして観ることができた。
舞台の方は、まあ、プロの方が演出した割にはテンポが悪くて、こんなものかなという出来だった。突っ込みどころは、いっぱいあったが、何といっても30年前の初演の再演だ。古く見えるのは致し方がないことだろう。
帰りは高速を使って、一気に清水まで。久しぶりの高速の運転は疲れた。
あと、ETCが欲しいなと思ったので、今回の車検でつけてもらった。


歴史劇「絆の帯」~朝鮮通信使~

2021年10月25日 07時53分39秒 | 観劇の感想

朝鮮通信使がユネスコの「世界の記憶」へ登録されたのをきっかけとしたのか、興津では朝鮮通信使にかかわる記念行事が毎年行われている。
今回の劇もその一環であり、徳川幕府第一回目の通信使を題材としている。
ただ、事実や背景を無視して、「平和がいい」「豊臣秀吉が朝鮮に攻め込んで悪かった」というボケた内容で、おまけに、脚本が完全に説明台詞しかなく、だるいだけの一時間だった。
発表の場が、しょぼい照明、何もない舞台装置の公民館のホールであることを考慮しても、もう少し何とかならないものか。
衣装だけは豪華でした。

10月23日土曜日に興津生涯学習交流館で観劇。


如月公演

2020年02月03日 00時01分31秒 | 観劇の感想

T君から、お誘いがあったので最近指導していませんが、観に行ってきました。
その前に腹ごしらえ。
14年ほど前に行った「なまづ庵」でランチを。
本日ははごぼうの炊き込みご飯ランチだそうで、


卵焼きとサラダ、ホタテのスープが付きました






食後のコーヒーを飲んで、会場の「ヤドリギ座」へ。

【2月2日(日)】
 
15:30~ 静岡学園高校「現代冥府のカンパネルラ」中山ユカ
 高校2年、夏。生者と死者をつなぐ銀河鉄道で再開したのは、
 中学受験を機に縁を切ったはずの小学校の友人だった。
 なんの変哲もない日常と、目を背けてしまいがちな小さな闇。
 きっと私達の身の回りと少しも変わらない、現代版銀河鉄道の夜。


最近観た静岡学園の中では一番まとまった演出作品だった気がします。
カンパネルラ役の子が演出もやったようですが、細かいところにこだわらっていないところがよかった印象なんですが、本人の意向とは逆かもしれません。

照明は、前明かりだけだとつらいですね。それと、パーライトはパンドアをうまく使わないと、観客席が明るくなりすぎます。会場の天井が低いので、難しい点も多いのでしょうが、何とかならないものでしょうか。



ただ、最近の静岡学園の公演は動きがほとんどないか、妙にゆっくりなんで、ゆっくり見えるけれど実は早いというのが、観たいですね。
演出をやった女の子には、今後は、多部未華子さんみたいな感じを期待したいですが、成海璃子タイプかな?


自分の中で宮沢賢治の作品で、好きなものとそうでないものに分かれるのですが、「銀河鉄道の夜」はなぜかあまり好きになれません。意味深な言葉が多すぎるからでしょうか。「グスコーブドリの伝記」が一番好きです。

中学の同級生は「宮沢賢治の作品はみんな気持ち悪い」と言ってました。
ジブリの作品も惹かれる気持ちもわかりますが、見方を変えれば気持ち悪い作品が多いですから、彼女の言い分もよくわかります。
 

韮山時代劇場へ

2020年01月26日 23時51分07秒 | 観劇の感想



むっちゃんが主演するというので、韮山時代劇場へ「いず夢」の公演を観に。

今日は車です。

お芝居は、話としては面白かったのですが、実質1時間ちょっとというダイジェスト版。最後の挨拶によると、初演の時には、もっとかなりしっかりと時間をかけていたということなんで、かなりカットしたのでしょう。
だから、転換だらけで、お芝居をお芝居として楽しめないというか、お芝居ってストーリーをただ見せればいいものではないはずなんで。

次は、きちっとした感情がぶつかり合う芝居を観たいものです。

 


第55回 関東高等学校演劇研究大会・富士会場

2020年01月25日 23時36分49秒 | 観劇の感想
 
【1月25日(土)】
9:10~ 会場
9:30~ 開会式
10:00~ 神奈川県立瀬谷西高校「それでもだれかとつながってる」
      中原久典/作、小杉隆一/潤色
11:15~ 立川女子高校「乙女のシコ×2」立川女子高校演劇部/作(創作)
12:30~ 茨城県立牛久栄進高校 「走馬灯フィルム」 あいだななえ/作(創作)
13:30~ 昼食休憩
14:15~ 千葉県立八千代高校 「僕たちの好きだった革命」
      鴻上尚史/作、八千代高校演劇部/潤色
15:30~ 静岡県立袋井高校 「贋作マクベス」
      W.シェイクスピア/原作、中屋敷法仁/脚色、 袋井高等学校演劇部/潤色
16:45~ 茨城県立竜ヶ崎第二高校「アニー・ローリー」
      後藤ケイと竜二演劇部/作
18:00~ 静岡理工科大学星陵高校「日本の大人」 柴 幸男/作
 
 

富士まで自転車で走って、帰ってこなければならないというか、走るのが主体なので、ゆっくり見ている暇もなかったので、1本だけ観劇。

茨城県立牛久栄進高校 「走馬灯フィルム」 あいだななえ/作(創作)

死ぬ直前に走馬灯のように人生が映るはずなのに、死にきれない女の子の話なのです。
セリフがところどころ聞き取りにくかったりしましたが、がんばっているなというのが伝わってきました。それと、審査員がなぜ選んだのかがわかるような作品でした。

昔、生徒のO君の脚本を読んだときにすごいなと思ったのは、まったく、そういう青春の真っただ中にいる学生が書きがちな、死とか恋とかがほとんど出てこないのに若さがあふれていたことでした。