演劇書き込み寺

「貧乏な地方劇団のための演劇講座」とか「高橋くんの照明覚書」など、過去に書いたものと雑記を載せてます。

戯曲の選び方

2021年10月15日 20時08分42秒 | 脚本

 

 

 

 

ココア共和国向けに書いて、採用されなかった分です。

「戯曲の選び方」
 演劇における戯曲の役割は上演に向けてのたたき台であろう。実際の上演に際しては演出家の解釈によって、同じ戯曲でも全く違う舞台になる。
 1970年代から主にシェイクスピア作品で、多くの演出家による新しい解釈の上演が行われてきた。ロイヤル・シェイクスピアシアターの「夏の世の夢」とか「蜷川マクベス」などはよく知られた例といえる。
 特に演出による作品の変化が、顕著なのはつかこうへいだった。つか演出の「松ヶ浦ゴドー戒」をVAN99ホールで観たときに、大変面白かったのだが、後に戯曲を確認したところ、全く違う芝居になっていたことに吃驚したものだ。当時はつかが口立てで演出していることを知らず、日々演出が変化するなど思いもよらなかった。
 しかしながら、いろいろな解釈で演出して面白くなるというのは、もともとの戯曲にそれだけの魅力があると同時に、どう演出しても大筋は変化しないという前提があるのだ。つかのような演出は極めて独特であり、誰でもできるというわけではない。
 それでも、劇団は上演しようとする。では、戯曲を選択するときには、どこに着目すればいいのだろうか。まず、戯曲は上演に当たっては台詞として喋られるものだということだ。しかし、言い回しによって、台詞の印象は全く変わってしまうことから、この段階でも、演出の意図が大きく作用してくる。
 いずれにしても、舞台では声に出すものなので、第一段階では声に出して読み合わせをしてみることだ。私が指導していた高校の演劇部では一時期最初の読み合わせは「わからんちんの演劇事始」という、私の書いた作品を読み合わせしてから台本選定をしていた。この台本は、演劇部がどうやって台本を選んでいくかという物語で、新入部員に台本の選定の仕方を説明するより、台本を読んだ方が早いということでそうしていたのだ。ただ、書いた本人が言うのもなんだが、台本としてはあまりいい出来ではない。
 声に出しても魅力的な台本だったら、次は舞台を想定して立って演技をしながら、セリフを言ってみる。ここからは、演出の出番だ。おおまかな舞台全体をイメージして舞台を作っていく。
 いい戯曲であれば、セリフにどう動けばいいのかどう喋ればいいのかが内包されている。泣く、笑うも自然と演技できるだろう。


「私の上に降る雪は」

2018年07月29日 11時58分07秒 | 脚本

高校演劇セレクション2005に収録されている戯曲だ。
部員からこれを選んだという、メールが来たので図書館で借りて読んでみた。
まず、場面転換が多い。7回も転換しなければならない。
それから、日付の指定が細かく、主人公の中原中也の年齢が場が変わるごとに、変わる設定になっている。
上演すれば、それなりに観られる舞台になるのかもしれないが、きちんと、客に見せるのには工夫が必要な脚本だ。
また、気になるセリフが結構多い。

第一場の孝子の最初のセリフ
「あなた、あなた、お食事は召し上がった?」というセリフなどは意味不明だ。
病床にあるのなら、膳を見ただけで食事をしたかどうかは分かるだろうと思うのだが。

生徒には「自分だったら選ばない」と返事を出しておいた。




舞台化(映像化)されやすい漫画

2018年05月13日 17時56分11秒 | 脚本

漫画家によって映像化されやすい漫画家と、そうでない人がいるように思う。

映像化(実写化)のトップは森本梢子だろう。「ごくせん」「でかわんこ」「アシガール」殆どの作品が実写化されている。

特に「アシガール」などはSF時代劇物で、もっとも実写化しにくい作品にもかかわらず、TV放映されている。

では、舞台化となるとどうだろう萩尾 望都が一番かもしれない。
個人的にはひうらさとるの「月下美人」の舞台化を見てみたかった。あんな甘ったるい漫画をどうやってミュージカルにしたのだろう。近頃話題のTOKIOがデビュー前に出演した舞台だったらしい。

「月下美人 漫画」の画像検索結果





体調が悪い上にパソコンも

2018年02月03日 12時47分29秒 | 脚本
風邪でここ3日、調子が悪く、昼間暖かいと寝てしまうので、夜眠れない。
しかしよくしたもので、台本のアイデアがふつふつと湧き上がってくるではないか。
そこで、昼間寝ないようにlinuxのノートパソコンで台本を書こうと思ったのだが、台本をメモリーしてあるPADを認識しない。
そこで、PADそのもので台本を書こうとしたが、外付けのキーボードを認識しない。
考えたら、キーボードを本来の目的でつかおうとおもったことがなかったのだ。
PADのアンドロイドには、外付けのきーぼーどという概念がないとのことで、これを確認するまで偉い時間がかかってしまった。

これについては「bluekeybord jp」というアプリを入れて解決したのだが、その頃には台本のアイデアを忘れてしまっていた。

まあ、Windowsが載っているディスクトップで書けばいいのだが、風邪が悪化しそうで怖いのだ。

脚本の選び方-1 どこから手に入れるか

2017年08月04日 10時43分19秒 | 脚本

脚本を手に入れる場所としてはネット、紙なら脚本集があげられる。
ネットだと以下のところが有名
シナリオリーグ
 はりこのトラの穴
シナリオリーグは大人向け作品が多く、はりこのトラの穴はやや幼い作品が多い。
はりこのトラの穴には私、それから大沢ケイトさんなど直接知っている人も参加している。
他にも検索すると、たくさん出てきます。

脚本集は中学生や高校生向きなら晩成書房の脚本集があります。
アマゾンで脚本集で検索すると、いろいろな脚本集が確認出来ます。
ただ、結構高いんですよ脚本集って。
簡単なのは、図書館で借りるという方法でしょうか。
書庫に入っていて開架されていないことがありますので、あらかじめ図書館の検索ページで検索しておくのも手です。


その路地

2016年02月15日 15時40分17秒 | 脚本

だいぶ前に書き始めて、1ページ目で挫折して、ほったらかしにした脚本です。
アイデアが固まってきたので、書いてみようかと思っています。
中学生が、下校の途中に路地で何かを見つけてしまうという話です。
うまくいったら、3/8に上演(できるかな?)。