1度は夢と消えた中津江村での高校生とカメルーンチームの交流試合がおととい実現した.「高校生のお兄さんたちと試合し!」幼稚園の子供たちの願いをカメルーンチームが聞き入れてくれたのです。喜んだのは高校生ばかりではなかった。父兄も村民もみんな総出で交流試合を楽しんだのでした。グランド中に溢れた歓声と笑顔は、それぞれの人たちの一生の思い出になるのでしょう。スポーツは文化なのだということを改めて認識しました。プロスポーツの意義とはこういうことなのですね。
欧米でこうした事は何も特別なことではないのです。クラブハウスやグランドの他、スポーツ施設などの設備の充実に、プロサッカーチームは得た利益を地域に還元したり、住民と交流をはかるシステムが出来上がっているんです。日本でもJリーグに関してはこのシステムを真似てスタートしたわけですから、W杯が成功に終わって、サッカーというスポーツが住民にもっと浸透
していけば未来は明るいですね。
さてプロ野球に目を向けてみると、これまで国民にもっとも愛されたスポーツという割りには、その内容は文化とはほど遠く興行の域を出ていないと思うのです。大半のチームが二つの大都市に集中していて、地域との繋がりは薄いですね。人気球団巨人におんぶに抱っこ状態。巨人との対戦カードを持たないパ・リーグの球団は親会社の宣伝・広告費という形でかろうじて球団を維持しているにすぎないのです。全米に球団が散らばりフランチャイズ制度が確立されTVの放映権料も全球団に平等に分配される。赤字経営の球団には利益が出た球団が補填する。球場は町の所有で球団は使用料と税金を地域に落とす仕組みです。高年棒の選手たちの寄付によって多くのボランティア団体が運営されています。その上に活発なトレードを利用して戦力の均衡を図っているメジャーリーグ。すべては、ファンに面白いゲームを見せるために球界がひとつになっているのです。交流試合も然りです。今年、日本のプロ野球会は交流試合にあまりメリットがないという巨人・渡辺オーナーの鶴の一声で企画は消滅してしまいました。一番見たい松井対松坂の対決を真剣勝負で見れないなんて残念だと思いませんか?。このままではきっとプロ野球はダメになってしまう・・・・