地方の町から商店が消えている。車を運転出来ないお年寄りは市が用意したバスに乗って郊外のショッピングセンターまで買い物に行っているという。かって商店街はその地区の住民たちと密着して成り立っていたと思うのですが、いつ頃か県外資本の大型店舗が商店街の中心部にデパートのようなビルを建てあらゆる商品を大量仕入れによる低価格で売るようになった。
目玉商品のPRやタイムサービスなどの企画に住民たちは昔ながらの商店に背を向けたのです。結果、アーケード街のあちこちにシャッターが降ろされたままの店が目につくようになったのです。極端な話、1パック何十円安の玉子を手に入れようとして、町の商店を追いつめたようなものです。しかし今、時代は郊外に移りだしました。国道やバイパス沿いのかっては田んぼや空き地だった場所に駐車場を持った巨大なプレハブのショッピングセンターが主流になりつつあります。レストランも備えたそれらのショッピングセンターはさらに広範囲の地区から買い物客を集めはじめているのです。高い効率を失った町の大型スーパーはいとも簡単に住民を捨て、町から撤退をはじめています。結果、車を運転できないお年寄りたちは買い物をする場所を失いバスを待つようになってしまったのです。自治体がバスを用意出来る町はまだいい。もしその予算もない町で暮らしているとしたら・・・。
私たちもやがて歳をとるのです。賢い消費者と
はどういうことか考える時が来ているような気
がします。