名馬電機社長の事業報告という名の日記

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「末脚」についての考え方

2012年02月06日 | 競馬
少し前にtwitter上で「末脚」についてすこし盛り上がっているのを目にした。テーマ自体は興味深いしそれぞれの方がおっしゃっていることはよく分かるのだが、それぞれの定義する言葉(「切れ味タイプ」etc.)の意味が微妙にズレているため議論が噛み合っていない印象を受けた。それを見ていて、自分がブログやtwitterで書いていることも違ったニュアンスで取られているかもなー、と思い自分の考えを整理する意味も含めて「末脚」についてまとめてみる。

一応断っておくが私は馬に関しては素人であり、ここで書くことも全て自分の目でみた印象から推測し、自分のなかでそのように捉えていることである。なので事実と異なる可能性もある。また、私の見解とは違った見方をしている方もいらっしゃると思うが、その人の考えを否定するわけでもないということはお断りしておく。

さて、まず「末脚」という言葉に関してだが、これ自体はたぶん「レース後半での競走馬の走り」であることは共通認識として捉えられると思う。で、私はこの「末脚」を構成する要素は「スピード」「瞬発力(俊敏性)」「持久力(持続性)」だと考えている。

「スピード」
単純にその馬の「脚の速さ」のこと。

「瞬発力(俊敏性)」
その馬が持つ「スピード」の限界(トップスピード)に達するまでの時間が短いか長いか。これが高い(=トップスピードに達するまでの時間が短い)馬を「(末脚が)切れるタイプ」と言い、トップスピードに達するまでの時間が短い様を「切れる」と表現するようにしている。

「持久力(持続性)」
その馬が「トップスピード」を保っていられる時間が短いか長いか。これが高い(=トップスピードを長い時間保っていられる)馬を「いい脚を長く使うタイプ」と表現し、逆の馬を「使える脚が短い/一瞬の脚しかつかえない」などと表現している(まあそのまんまだが)。

カッコ付けで「俊敏性」「持続性」と言っているのには理由がある。本当は「瞬発力」「持久力」で言ったほうが一般的に使われているし、ニュアンスは伝わりやすいのだが「力」というとどうしても物理的な、フィジカルの能力というイメージを与えやすい。しかし私はこれらの要素が必ずしもフィジカルによるものだけとは考えておらず、多分にその馬の気性に左右されるのではと考えている。例えば切れる馬というのは騎手がGoサインを出して、瞬時にトップスピードに乗るのことだが、これはフィジカル的にそういう動きができる、という事も大事だがそれと同じくらい「騎手の支持に対して従順である、俊敏に反応できる」ということも大事なんだと考える。そう考えると牡馬に比べて繊細な牝馬に「切れる」タイプが多かったり、年齢とともに馬がズブくなるというのも慣れによって騎手の指示に鈍感になっていると考えれば納得できる。一方の「持久力」も「全力疾走を長い時間続けても集中力を切らさない」や「苦しくなってもやめてしまわない」といったメンタル面が影響していると考える。
これらの3要素のバランスによって各馬の「末脚のタイプ」をカテゴライズして考えている。

後付け加えておくと、「瞬発力」と「持久力」は大抵の場合両立しない(切れるけどいい脚は長く続かないタイプ、ズブいけどエンジンがかかればいい脚を長く使える、というタイプが多い)が必ずしもトレードオフというわけではなく、たとえばディープインパクトなどは、どの要素も高い次元で兼ね備えた馬だったと考えている(特に持久力が並外れて高かったと考えている)。

長々と書いてきたがこれが私の「末脚」について考え、書く時の基本であり、こういった言葉を私が使っていたらだいたいこういう意味なんだ、的にとらえていただければありがたい。そして大事なのはこれらの要素に分解してカテゴライズした上で予想にどう活かすか、という点なのであるが、これがなかなか難しい。
コメント (2)
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