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ロンドンから徒然に

9月の特別な日

2008-09-22 | 日常
 デジタル人間かアナログ人間かという分類をされることがよくありますが、少なくとも時間や日にちの感覚に関しては自分は後者だと認めざるをえません。数字を並べたデジタル時計でなく、針が作る “量”でないと時間をうまく感覚的に把握できないし、何かの出来事をきちんとした日時で覚えたりということが苦手です。
 そんな僕が9月21日という日付だけは印象深く心に刻んでいます。

 実は前回の赴任時のロンドン到着が14年前のこの日だったのです。その時はあまり感じなかった夕暮れも、10月のサマータイムの終わりで1時間調整されてからは、もう日に日に早く暗くなっていきました。その頃はまだこちらに友人も殆どいなくて、夕方いわゆる逢魔が時を迎える頃には何ともいえない孤独感を味わったものでした。



 常に音楽を聴いていたので、流れていた曲は良く覚えています。シャーデーSadeがかかると、不思議なことにいつも雨が降り出しました。今考えるとロンドンに特有な天気だったのですが、慣れていなかったもので一日のうちにころころと変わる天候には驚きました。
 
 日本経済のバブルが完全に崩壊する前でまだしも調子はよく、逆にイギリスはずっと底知れない不景気に喘いでいて、1ポンドが150円、一番ひどかった時には120円台にもなったことがあります。
 それがいつの間にか経済力が逆転して、イギリスはその後10年以上に渡って好景気を満喫し、昨年こちらに来た頃は1ポンド250円近くになっており、おまけにレートに関係なく物価は高いので、まともに換算すると恐ろしい金額になって、何も買えませんでした。

 それから1年も経たないうちに、今度はイギリスも様子がおかしくなっています。TVでは毎回毎回経済危機が叫ばれ、1ポンドもとうとう200円を切りました。
 これから寒い冬を迎えます。好景気の頃なら賑わうだろうクリスマス商戦も、この分だと例年通りにはいかないんじゃないかという気もします。
 今度11月に今回の赴任の1周年を迎える頃はどんな様相のロンドンでしょう?

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