植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

出る杭だから打たれたのか佐々木君

2022年04月26日 | スポーツ
先日、佐々木 朗希選手の「完全試合」の事にちょっと触れました。2試合連続という前人未到の大記録がかかっていた9イニング目で降板したことが話題になりました。

すると今度は、審判からの詰め寄り事件であります。見逃し三振かと思える外角ぎりぎりに投げおろした佐々木投手の剛速球が「ボール」と判定されて苦笑いして2,3歩ホームプレート方向に歩いたら、白井球審が、険しい顔つきで何か言いながら佐々木投手に詰め寄ろうとし、松川虎生捕手(18) がそれを制したという展開でした。

プロ野球のルールブックでは、審判の判定は絶対であり、ボールストライクに抗議や不服の態度を見せたら「退場」させる、そうするまえに「警告する」、というルールがあるそうです。白井球審はその規定通りに、君のその不遜な態度や表情をみせるなら今度は退場だよ、と警告したのです。

今のプロ野球の中で最も注目されている20歳の「怪物」投手ですから、球界のみならず、メディアやネット上で様々な意見や反応が一斉に沸き起こっています。佐々木が悪い、いや審判が行き過ぎだと。
 ワタシは、その試合を観ていたわけでは無いのでそこに至るまでのやり取りは存じません。巨人ファンであるワタシが、パリーグの試合などでの佐々木投手の態度や挙動を知っているわけではありませんから、軽々に判断しようもないのです。

ただ、動画をみた印象でいえば、44歳という審判の中でもベテランの球審が、試合では絶対的な権限を有する立場から、二十歳の若者に向かって、いささか激した表情で脅かした(恫喝)ようにみえました。ストライクゾーンが狭い判定に佐々木投手が何回か不服の表情や薄笑いをうかべていて癇に障ったのだろうと想像しますが、「大人げない」という風に感じました。

いいおっさんが、高校出てまだ2年の若者に対して、立場をかさに着て強い言葉を発するのは見ていて気持ちがいいものではありません。キレたような怖い顔をして威嚇されたのです。アスリートやプロの選手だから物おじしない強靭な精神力の選手ばかりとは限りません。パワハラと呼ばれてもおかしくない状況になりえるのです。

審判は、機械では無い人間なので誤審・誤判定はあります。そのためにビデオ判定が導入され、実際に何度も判定が覆っています。MLBを引き合いにするまでもなく、審判が感情的・意図的、あるいは報復的にストライクボール判定が変わるのはみんなよく知る所です。しかし、その判定は、審判の技術を一生懸命勉強し、集中した中で瞬時に判断した結果で、それ自体は責められないでしょう。だからといって、自分の判断がすべて正しいと信じること、そしてその判定が絶対なんだという考えは過信で「驕り」であろうと思います。

一方で、選手は自分の生活や人生が掛かってプレーをしているので、全身全霊を込めて投げ込んだ球を感情や気分でボール判定されたらたまったものではありません。当然顔にその気持ちは現れるはずです。プロ野球の試合で投手が露骨に「ええーっ、ボールなの?」という顔をするのは、よく見る光景で、元阪神の下柳投手あたりが「なんで今のがボールなんだよ?どこに目をつけてるんだ」とでも言わない限り警告などされません。

つまり、球審が古いタイプの熱血漢で、相手が一挙手一投足が注目される二十歳のスタープレーヤーだったから、こんな騒動が起きて大きく取り上げられたのだと思います。普通だったら、イニングの終わりにちょっと呼び止めて「たしなめる」程度の事で済んだはずなのです。冷静に審判をなだめた松川捕手はおかげで株を上げたようです。白井さん、18歳のキャッチャーに止めに入られるようではまだまだ修行が足りないと思いますが、どうでしょう。

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