しょうもないバラエティや、隠し事や嘘ばかりの報道番組は、無視して、映画とスポーツ番組を観るのが圧倒的に多いのです。
昔(相当古い)ならば、NHKと民放しか無かったチャンネルは、BS放送が始まり、さらにケーブルTV、CS放送などの選択肢が増え、今はオンデマンドとかネット配信とかで、従来と違う映像を見る事が出来る有難い世の中です。
しかし、無料放送のほとんどはCM収入に依存しているせいか、本番組より商品紹介の時間が長いチャンネルも多いのです。
そこで、有料でCM抜きのコンテンツが魅力的になってきました。
ワタシの場合は、取り敢えずWOWOWですね。スターチャンネルというのもありますが、どうも映画に関しては、重複が目立つので、そちらは保留しております。
おかげで編集されたり短縮される事の無い映画を通しで楽しんでいます。また、地上波とか無料BSなどでは差し障りのある過激なタイプの映画も鑑賞できています。(流石にR18+)というのはほとんどやってませんが。
最近観た映画で記憶に残る洋画三作をご紹介いたします。
『スキャンダル』(Bombshell)2019年 シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン
『スポットライト 世紀のスクープ』(Spotlight)2015年 マーク・ラファロ マイケルキートン
『スリーパーズ』(Sleepers)1996年 ブラッドピット・ロバートデニーロ
映画通ならピンとくる共通点があります。①大きな組織の中で、閉鎖的な環境下で起きた事件 ②セクハラ・パワハラを扱っている ③権力者や権限を持つ組織による犯罪、等です。
特にスポットライトとスリーパーズは未成年の男の子への性暴力をメインテーマにしています。前者は教会の牧師による性的な加害、後者は少年院の入所者の少年への酷い暴行と性暴力を描いて、その実態を社会に周知することや復讐するストーリーになっています。性被害を受けて誰にも相談できず、また、握りつぶそうという大きな力が働きます。
スキャンダルは、The Boston Globeというアメリカの報道ニュースに勤務する 成人女性が、よりよい仕事を与えられる見返りに、その社の実権者CEOによって女性としてのセクハラを受けるという実話をもとにした話で、CEOが社業に大きな功績を発揮して成長させたという「自負・自信」が何をやっても許されるという発想につながったのです。社内では、社長の周囲は誰でもそのことを知っているのに、美しい女性の多くがその犠牲になりつつもお互いに話題にできないという構図が出来上がっていました。
これらの映画がほんのひと月位の間に次々にテレビで放送されたのです。
それは、一人の男によって数百人の未成年の男の子たちが弄ばれたのに、まわりの大人は知らんぷり、当人同士でも口にできない大人になっても認めようとしない(出来ない)というジャニーズ問題に酷似した要素が多く詰まっているのです。
また、報道も教会の問題は避けるし、ニュース社では記者たちの間でもその事実は明らかにしようとしません。告発しても最初は誰もが、組織や自分たちの生活を守り、恥をさらす事を嫌がります。ニコール・キッドマン扮するキャスターが、いきなり社長に解雇されるのですが、彼女はそのやりとりを録音して訴訟準備をしていたために、ついに最も力のある人気キャスターがその事実を公表することで一気に局面が変わりました。
もし、勇気がある記者たちやメディアが、もっと早く把握している事実をありのままに放送していたら被害は少なくすんでいたのだという教訓を如実に語った映画でもあったのです。
ジャニーズ事務所の問題が暴露される前なら、これらの映画がWOWOWでも放送されなかったかもしれません。というよりジャニーズ事務所からこの種の映画を放送させない、あるいは逆に忖度して控えて来たということがあったかも、などと想像したりしております。
皆様にも、機会があったら是非視聴をおすすめしたい映画でした。
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