ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

九頭竜ダム

2016-11-08 19:22:00 | 福井県
2016年11月4日 九頭竜ダム
 
戦後、水量が豊富で急流が続く九頭竜川は水力発電の適地として北陸電力と電源開発両社がそれぞれ開発計画を発表し、調整が難航していました。
ところが1959年(昭和34年)の伊勢湾台風で状況は一変、建設省がダムの洪水調節機能による治水を計画し『九頭竜川総合開発事業』が策定されました。
当初は重力式コンクリートダムで計画されましたが地盤が弱く傾斜コア式ロックフィルダムとして1962年(昭和37年)に着工、1968年(昭和43年)に竣工したのが九頭竜ダムです。
ダム名もダム建設地の地名から『長野ダム』という名称でしたが、長野県との混同を防ぐために『九頭竜ダム』として建設されました。
九頭竜ダムは九頭竜川の洪水調節のほか、直下にある電源開発長野発電所で鷲ダムを下部ダム、九頭竜ダムを上部ダムとして最大出力22万キロワットの揚水式発電を行っています。
 
今回は郡上白鳥から国道158号線で油坂峠を越えて九頭竜ダムに至りました。
ダム右岸に駐車場があり紅葉シーズンということで多くの観光客が訪れていました。
右岸の洪水吐はラジアルゲート3門。
左手は九頭竜ダム管理支所、さらに奥に長野発電所の取水口。
 
ゲートをズームアップ。
 
洪水吐導流部にはスノーシェルターがついた管理通路が渡っています。
下流は電源開発長野発電所と鷲ダムのダム湖。
 
上流面と取水口。
 
歩行者は天端奥まで通行可能。
 
発電所取水口をズームアップ。
 
直下には電源開発の発電施設があります。
揚水発電を行う長野発電所は地下式で、地上にあるのは変電施設です。
 
ダム湖(九頭竜湖)
ダム湖上流に貯砂ダムがありますが、今回は通り過ぎてしまいました。
 
国道158号線から遠望
若干逆光です。
 
ダム直下にも立ち入ることが可能です。
 
0942 九頭竜ダム(0686)
福井県大野市長野
九頭竜川水系九頭竜川
FP
128メートル
355メートル
353000千㎥/223000千㎥
国交省近畿地方整備局・電源開発(株)
1968年
◎治水協定が締結されたダム


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