ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

力丸ダム

2017-10-02 16:09:59 | 福岡県
2017年9月19日 力丸ダム
 
力丸ダムは左岸が福岡県宮若市下、右岸が同市宮田の遠賀川水系犬鳴川右支流八木山川にある福岡県県土整備部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
建設省(国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、八木山川の洪水調節、北九州市および直方市への上水道用水の供給、北九州市への工業用水の供給を目的とし1965年(昭和40年)に竣工しました。
 
宮若市下の県道471号線に力丸ダムを示す標識があります。
左岸から
洪水吐はクレストにラジアルゲートが2門、オリフィスやコンジットゲートはありません。
洪水吐がクレスト可動ゲートのみというのは南畑ダム油木ます渕ダムなど昭和30~40年代にかけての福岡県営ダムの共通点です。
 
1965年(昭和40年)竣工と福岡県営ダムの中では3番目に古いダムです。
堤体の苔が時代感を醸し出しています。
 
ダム概要の銅板プレート
これも古いダムならでは。
 
貯水位が極端に低下しています。
取水設備は戦前戦中のダムの特徴を残す半円形。
 
 
天端は歩行者のみ通行可能
古い福岡県営ダムではおなじみ天端両側のフェンス。
高欄が低いので事故と不法投棄防止目的だそうです。
 
取水設備操作室。
 
洪水吐導流部と減勢工
導流部の苔もいい感じ。
 
総貯水容量は1320万立米と福岡県営ダムの中ではかなり大きな貯水池です。
右手は管理事務所で力丸ダムと犬鳴ダムを統括管理しています。
 
右岸から上流面。
 
ダム下へも下流からアプローチできたようですが、道路状況が悪い上に徒歩も余儀なくされたので今回はあきらめました。
 
追記
力丸ダムには360万立米の洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらに229万9000立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
2413 力丸ダム(1123)
左岸 福岡県宮若市下
右岸 福岡県宮若市宮田
遠賀川水系八木山川
FWI
 
49.5メートル
160.5メートル
13200千㎥/12500千㎥
福岡県県土整備部
1965年
◎治水協定が締結されたダム


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