澁澤龍彦 眼の宇宙④(巌谷國士)11月27日放送・NHK教育
「知るを楽しむ 私のこだわり人物伝」
「知るを楽しむ・澁澤龍彦 眼の宇宙」の最終回は、今年没後20年を向かえて開催された展覧会「澁澤龍彦 幻想美術館」を監修したフランス文学者の巌谷國士が登場しました。今となってみれば澁澤を語るには彼しかいないというほど、その世界をわかりやすく的確にガイドしてくれる方。番組を見ていても納得することも多かったし、感動さえおぼえました。
ボクにとって澁澤は格別に好きというわけではありませんでした。20年以上も前になってしまうのですが、学生時代においても本は2~3冊読んだ程度、それも途中で挫折し投げ出した記憶があります。その後も澁澤の本を手に取っても続かなかったのです。
しかしどこかでずっと気になる作家であり続けたのでしょう。1994年に西武百貨店で開催された澁澤龍彦展を観に行っています。
※当時のチラシです。
それが、ゲストの巌谷が監修した澁澤龍彦展を観て一気に興味が沸いてきました。その展覧会はとてもわかりやすい構成となっていり、ボクがそれまで好んで観てきた作家達が展示されていたのです。そんなこともあり、ボクは急激に澁澤に近づいていったのですが、その仕掛け人が巌谷だったわけです。
ですから今回の放送の巌谷の話はとても興味深かったし、彼が指摘した、澁澤がサド侯爵の城に足を踏み入れる時、その日記には思わず普段は使わないカタカナで書かれた“オレ”という言葉を使っているという部分には、鳥肌が立ったのでありました。
また、奥さんであった澁澤龍子の言葉、すでにこん睡状態に陥り意識がない状態の澁澤の目から大粒の涙が落ちたという話にも、じわっとくるものがありました。のちに澁澤は玉虫となって龍子夫人の元にやってくるわけですが・・・。
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しかしどこかでずっと気になる作家であり続けたのでしょう。1994年に西武百貨店で開催された澁澤龍彦展を観に行っています。
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それが、ゲストの巌谷が監修した澁澤龍彦展を観て一気に興味が沸いてきました。その展覧会はとてもわかりやすい構成となっていり、ボクがそれまで好んで観てきた作家達が展示されていたのです。そんなこともあり、ボクは急激に澁澤に近づいていったのですが、その仕掛け人が巌谷だったわけです。
ですから今回の放送の巌谷の話はとても興味深かったし、彼が指摘した、澁澤がサド侯爵の城に足を踏み入れる時、その日記には思わず普段は使わないカタカナで書かれた“オレ”という言葉を使っているという部分には、鳥肌が立ったのでありました。
また、奥さんであった澁澤龍子の言葉、すでにこん睡状態に陥り意識がない状態の澁澤の目から大粒の涙が落ちたという話にも、じわっとくるものがありました。のちに澁澤は玉虫となって龍子夫人の元にやってくるわけですが・・・。
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