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飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

澁澤龍彦、幻想の世界NO.37・・・「澁澤龍彦 幻想文学館」(仙台文学館)

2007-11-30 | 澁澤龍彦
NHK教育の番組「知るを楽しむ 私のこだわり人物伝」で、今月澁澤龍彦を取り上げるのにあわせて、ボクのブログもこの月は澁澤メインで行こうと決めて、来る日も来る日もつらつらと書いてきたのであります。番組の方といえば登場したゲスト、四谷シモン金子國義細江英公巌谷國士ともに澁澤への熱き思いを語っていました。

そしてそれを見ながらいつも気になっていたのは、番組の最後に告知されていた仙台文学館で開催中の「澁澤龍彦 幻想文学館」の告知。東京から仙台は、交通費で往復2万円もかかるのでちょっといってくる、というものではありません。しかし、番組の回を重ねるに連れて、ゲストの熱きトークに引きずられるように、行ってみたい想いが日増しに募ってきました。そんな矢先に都合よく臨時収入があり、とりあえず行ってみよう!とばかり先週の連休を利用して仙台に向かうことにしました。

というわけで先週は、以前よりチケットを購入していた劇団☆A・P・B-Tokyoによる寺山演劇「さらば、映画よ<スタア篇>」の公演を観て、そのまま仙台へ向かいそこで1泊し翌日に仙台文学館へというスケジュールとなったので、この連休はボクが最近テーマとしている寺山修司そして澁澤龍彦の2連チャンとなったのでありました。


<仙台文学館へいたる道の木々が紅葉しており綺麗でした。>

さて、その仙台文学館の「澁澤龍彦 幻想文学館」の方はといえばNHK教育で放送されていたのにもかかわらず、来館者の数はまばらで正直淋しいかぎり。観る側としてはゆっくり観賞することができなのでよかったのですが、少し残念です。入館者の数で行けば今年の4月に観た鎌倉文学館での「澁澤龍彦 カマクラノ日々」の方が多かったです。個人的には、展示されていたものは鎌倉で観たものが多数ありましたが、その時よりもボク自身は澁澤の著作を読んだりしており彼への理解がわずかばかりながらも深まっていたこともあり、今回の方が面白く感じました。

澁澤の世界は知れば知るほど奥が深く、さりげなく読み飛ばしている固有名詞の一語一句の向こうには膨大な書物の山が控えているわけで、ボクの貧弱な頭では到底覚束ない知の集積がそこにあるのであります。半年振りに再見した澁澤の角ばった文字による生の原稿を見ていると、文の修正はあるものの文字の修正はなく、すらすらと書いているような印象を与え、この人の頭の中には辞書が入っている、なんて思わせるのであります。

先のボクの記事にも紹介しましたが、ユレイカ2007年8月号に寄稿している藤本貴之の論文で澁澤龍彦はインターネットのwebの世界にも匹敵する情報宇宙を形成しているといったことを書いていましたが、それは彼の原稿見ていても、規則正しく書かれた文字から想起されるのでありました。


<東京からは少し遠かったけれど行ってよかったです。>

NHKの番組を機に今月は澁澤龍彦メインの月となりましたが、ひとまずこの仙台文学館の記事を区切りとして明日からは別のことを書いていこうと思います。といいながらも澁澤の著作はまだまだ読んでおりませんので、ちょこちょこと登場することになりそいうです。

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2 コメント

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Unknown (hitomi)
2008-08-11 22:08:45
空いているのは鑑賞に楽ですがファンとしては寂しいですね。

この番組を見ておこがましいですが好きな美術の傾向が同じでした。金子さんは骨董の本に載っていましたし四谷さんの美術展に岐阜まで参上しました。
返信する
知るを楽しむを (飾釦)
2008-08-11 23:31:33
ご覧になったのですね。どのコメンテーターも個性的な方たちばかりです。金子&四谷は特に強烈です!
返信する

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