コング！／1966年ウルトラＱ「五郎とゴロー」

ウルトラＱ「五郎とゴロー」

放送：１９６６年

怪獣ドラマの原点ウルトラＱである。僕も子供のころワクワク、ドキドキしながら観ていた。怪獣という造形のカテゴリーがあるならば、僕にとってはこの「ウルトラＱ」がイメの源だ。ペギラ、ゴメスージ、カネゴン、ガラモン・・・。どれも個性的でカッコイイ！

この「ウルトラＱ」のシリーズにキングコングに通じる物語があった。第２話「五郎とゴロー」⇒巨大猿と口が不自由な青年との交流を描いた話である。

巨大な猿ということについて、このドラマは、「青葉胡桃」という秘密の木の実が原因という架空の設定をする。この胡桃は、生体を活性化させるので、戦中時日本軍部が衰弱した兵士に食べさせたと言う。しかし、食べ過ぎると甲状腺に異常をきたす。口が不自由な青年・五郎が、野生の猿のゴローに、その胡桃とは知らずにかわいがって餌として与えたことによって巨大化してしまったという話。

一方、ウルトラＱのヒロインである新聞記者・由利子が、ジャングルで終戦しているとは知らずに未だ潜んでいる元日本兵の捜索取材に、これも架空の南国の島＝イーリアン島行った時（現実のジャングルに潜伏していた帰還兵・横井さん、小野田さんに連なるテーマだ）、その島に巨大な猿が守護神として原住民と共生していることを報告する。それはイーリアン島の巨大猿も、日本兵が持っていた「青葉胡桃」を食べた事によって巨大化したという。

南国の島に日本軍部によって持ち込まれた特殊な食料によって巨大化した猿、それがキングコングの物語に通低しているのであった。

※この「五郎とゴロー」に登場する巨大猿、実は映画「キングコング対ゴジラ」のコングの着ぐるみを流用し製作したようです。


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