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映画「パッション」を見た・・・<恍惚の視線>デ・パルマ監督NO.11

2013-10-23 | ブライアン・デ・パルマ

■製作年:2012年

■監督:ブライアン・デ・パルマ

■出演:レイチェル・マクアダムス、ノオミ・ラパス、カロリーネ・ヘルフルト、ポール・アンダーソン、他

 

ブライアン・デ・パルマ監督の5年ぶりの新作という。そういえば「リダクテッド」を見たのはそんな前になるのだと。あれから5年が過ぎたってこと?私、ブライアン・デ・パルマ監督の作品はどこか気になるのです。それは若い頃に傑作「殺しのドレス」と「ミッドナイト・クロス」を見ているからでしょう。監督が紡ぎ出す映像に酔いしれた?で、前宣伝によるとデ・パルマ・マジック復活!とあるので、あの映像エクスタシーを大画面でもう一度と期待も膨らむわけです。

 

今回の作品はエロティック・サスペンス風でブライアン・デ・パルマが本領を発揮するにはピッタリ。さすがに若い頃につくった作品と比べるとそのパワーは落ちた感じは否めないものの、いわゆる、デ・パルマ・カットなるものが随所に散見され、これは復活かと。画面が2つに割れるあのスタイルは見られたものの、残念なのはカメラを360°回す映像がなかったこと。それと女優のキャスティングがよくなかったかもしれない。「ドラゴン・タトゥーの女」で一躍スターとなったノオミ・ラパスですが、もっとサイコでいっちゃってる役柄の方が合っているように思う。この映画では耐え、裏切られ、復讐する女。固い感じがした。一方のレイチェル・マクアダムスは迫力に欠けた。もっとボリュームがあり毒々しい方が面白かった。

 

批判的な方が走ってしまったのですが、後半になるとこれは現実のことなのか、それとも夢なのか、それが曖昧模糊となり境界がぼやけてくるような映像になってきます。ノオミ・ラパスは何度うなされて夢から醒めたことか。こんな映像を作れるのはブライアン・デ・パルマ監督しかいないだろ。そしてラストのブライアン・デ・パルマ調炸裂の映像は傑作「殺しのドレス」を想起させてくれる。音楽もいい。よかった分期待も膨らみもっと強烈にやって欲しかったと。復活の側面、さらなる期待が膨らみ、もっと映像にエクスタシーを。もっと下世話な展開を。と思うのでした。

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