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【drama】「ブロードチャーチ3 ~殺意の町~ 最終章」

2018-05-04 01:54:50 | drama

【drama】「ブロードチャーチ3 ~殺意の町~ 最終章」

 

 

英国ITVで視聴率34.2%をたたき出したクライム・サスペンス作品「ブロードチャーチ ~殺意の町~」(感想はコチラ)、「ブロードチャーチ2 ~殺意の町~」(感想はコチラ)に続く最終章がWOWOWで2日間に渡り放送された。全8話を一気に見たので感想を書いておこうと思う。

 

カットされたりしている部分があるのか不明だけど、約50分×8回分なのでシーンごとに記載して感想を書くのは無理💦 最初の方はメモなども取ってなくて、後半は止めてしまったので中途半端な情報量かも? シリーズ1作目はダニー・ラティマー殺人事件を解決する話で、シリーズ2作目はその犯人であるジョー・ミラーの裁判を中心に描いていた。前作でジョー・ミラーは陪審員により無罪となったが、被害者家族や妻であり事件担当刑事であったエリー・ミラーらによりブロードチャーチから追放されたところで終わった。

 

重いテーマを題材にして、主人公たちはそれらに正義感をもって立ち向かうけれども、彼らの欠点も隠さずに描いているため、変にヒーローっぽくなっていないところがいい。正義が必ずしもなされず、後味の悪さも含めて、それが現実であるという部分も描き、さらにそこを登場人物たちに突き付けて行く感じも、ちょっとドラマとは思えない掘り下げ方。そのあたりがヒットの要因なのかなと思ったりする。

 

前述したとおり、前2作はダニー・ラティマー殺人事件が題材だった。引き続きテーマの1つにあるけれど、今回は全く別の事件が起きる。そこにラティマー一家が微妙に絡んで来たりするけれど、主人公たちがダニーの件に絡むことはない。でも、人が立ち直ることの難しさ、事件が人に与える影響などがしっかりと感じられる。その辺りが上手いと思う。

 

本国ではどんな感じだったのか不明だけど、全8回それぞれにタイトルがついている。#1:起る、#2:疑る、#3:偽る、#4:甦る、#5:広る、#6:縋る、#7:抉る、#8:嘲る。すべて2字で"~る"で終わるこだわりようだけど、6と7は読めなかったよ💦 本来は8回分のそれぞれのテーマにそって書きたいところだけど、前述したとおり膨大な量なのでそれは無理。なので適当にまとめて書きたいと思う。実際は後から知った事実についても順番関係なく書いてしまうし、ドラマとしては重要な要素であっても、本筋と関係ないエピソードについては割愛する場合がある。毎度どうでもいいかと思うけれど、一応断り書きとして書いておく。

 

さて、本題! ある夜、一人の女性からレイプ被害の通報が入る。被害者はトリッシュ・ウィンターマン(ジュリー・ヘスモンドホール)49歳。現在別居中である生物学教師の夫イアン・ウィンターマン(チャーリー・ヒグソン)との間に娘が1人いる。事件当夜、友人であるキャス・アトウッド(サラ・パリッシュ)の誕生パーティーに出かけた。キャスの夫ジム・アトウッド(マーク・ベイズリー)主催の屋敷を借り切ってのパーティで、男性客は50名。トリッシュは酒に酔い、庭に出たところで夫イアンと口論となった後、名前を呼ばれた気がして声の方に向かった所で頭を殴られ気絶、気付いた時には後ろ手に縛られて仰向けに寝かされており、男が自分をレイプしていた。犯行現場は湖のほとりで小さな滝のそば。口には詰め物がされていた。事件から通報までは数日経っていたが、当日着用していた衣服などは残っていたため、この衣服などから緑色の繊維が採取された。

 

事件を担当するのはアレック・ハーディ警部補(デイヴィッド・テナント)とエリー・ミラー刑事(オリビア・コールマン)のコンビ。ちなみに今回の舞台は前作から3年後。どうやらアレックは一度ブロードチャーチを離れたようだけれど、娘のデイジーを連れて戻っており、再びエリーの上司となっている。何故戻ったのかとの問いに、離婚した妻と上手く行かず引き取った娘を立ち直らせるために、自分が立ち直ったブロードチャーチを選んだとのことだった。

 

先に書いてしまうと、デイジーはスマホ内にあった画像をばら撒かれてしまい、男子生徒たちにいやがらせをされていた。アレックが家にいた時、ニヤニヤした男子たちが数人訪ねて来たことがあった。後に、アレックがこの男子生徒たちを一喝するシーンがある。娘のこの状況に同情したダニー・ラティマーの姉クロエ・ラティマー(シャーロット・ビューモント)が、娘を訪ね慰めるエピソードもある。事件そのものとは関係なく、娘の存在は特に必要とは思わないので割愛してもいいのだけど、ラティマー家とのかかわり合いや、後にこの画像の件が少しだけ事件に関わるので書いておく。

 

エリーについても少し補足しておく。現在は、口が悪くてソリの合わない実父と、息子2人の4人暮らし。長男トムはダニー・ラティマーの親友だった。親友を殺された挙句、犯人が父親だったってかなり重い現実だけれど、表面上は立ち直っている様子。友人のマイケル・ルーカスと共に、スマホでエロ動画を見て停学になったのは、現実逃避でもあるのかしら? そういう風には描かれていなかったように思うけれども。もう1人の息子は事件当時生まれたばかりの赤ん坊だったので、まだ3歳くらい? なので事件には全く関わらないので割愛。実父についても特別関係ないので割愛。なぜエリーの家族に触れたかといえば、トムがほんの少し事件に関わっているから。

 

さて、性犯罪歴のある人物たちを任意で捜査したり、パーティーの男性客50人の中から怪しい人物たちをリストアップして行く。以下、容疑者リスト。

 

クライブ・ルーカス:

タクシー運転手。医者を目指していたけれど、医学部在学中に現在の妻と出会い、彼女が他の男性の子供を妊娠していることを知り、自分が面倒を見ると結婚するも、現在は関係は冷え切っている。彼女の妻は彼への愛情というよりも、自分の信念(信仰?)により離婚を拒否している。血のつながらないマイケルに上手く愛情を注げない様子で、辛く当たっているシーンがよく出てくる。このことが事件に大きく作用する。どうやら、なじみの女性客と体の関係を持っているようで、トリッシュにもそういう関係をにおわすが断られている。事件当日は、パーティー会場から客を乗せ、何往復かしていおり、トリッシュもその1人だった。

 

アーロン・メイフォード:

以前、今回の手口によく似た性犯罪を起こし服役、最近出所してきた。現在も保護観察中。妻子がおり、本人や妻は合意の上であり、性犯罪ではないと主張。とにかく挑戦的な態度で、薄気味悪い。監視していた女性刑事が1人になったところで、隙を狙って助手席に乗り込み、脅しをかけたりする。ただ、怪しすぎる上に、いわゆるブロードチャーチの住民とあまり接点がなさそうなのがどうなのか?

 

レオ・ハンフリーズ:

父親の繊維工場を継いでいる青年。サッカー部に所属。トリッシュを縛った紐や口に詰められたと思われる繊維は、この工場で作られたものだと考えられる。やけに好戦的で、特にエリーに対してバカにした態度を取る。事件当日のアリバイを恋人が証言するが、アレックとエリーは即座に嘘であることを見抜く。

 

エド・バーネット

ファームハウス経営者。トリッシュとキャスの雇い主。パーティー当日ジムと口論していた。トリッシュを愛しており、ストーカー行為を繰り返していた。トリッシュ自身がそれに気づいていたのか不明だが、特に被害届が出ていた様子も、それを苦にしていたという説明もなかったと思う。実は、新人女性刑事ケイティ・ハーフォードの実父。

 

ジム・アトウッド

トリッシュの親友キャスの夫で、パーティーの主催者。キャスとの関係や、工場経営の悪化に悩む。事件当日朝、成り行きでトリッシュと関係を持つ。

 

イアン・ウィンターマン:

トリッシュの夫。現在は別居中で恋人サラと暮らす。高校の物理教師。パーティー当日サラを連れてきたことでトリッシュと口論になる。事件直前にトリッシュと話した人物。後に、パソコン内に監視用ソフトをDLし、トリッシュの生活をのぞき見していたことが発覚。妻に未練あり。

 

捜査を進めて行くうちに、トリッシュは複数の男性と関係を持っていたらしいことがイアンから暴露されたりするけど、当日朝に関係を持ったジムのことを頑なに隠していたのはキャスに配慮してのこと。容疑者リストに上がった男性たちに行われたDNA検査の結果、相手がジムだと発覚。隠しておけないとトリッシュからキャスに打ち明け、2人の仲が決裂し、その後トリッシュが親友に対して感じていたことを吐露、キャスを思い切り侮辱した態度を取ったりして見ている者をゲンナリさせたりするけど、2人の関係が壊れたことについては特に事件の進展とは関係ない。そしてジムとも浮気をしていたわけではなく、要するにそういう相手が欲しかっただけのこと。夫との関係からくるストレスによるものかもしれない。

 

トリッシュのケアについては、当初は女性であるエリーが行っていたけれど、後に性犯罪被害者に対するケアプログラムを行う機関からベス・ラティマー(ジョディ・ウィテカー)が派遣される。ダニーを殺害され、その犯人であるジョー・ミラーが長い裁判の末無罪となったことで、ダニーの父親であるマーク・ラティマー(アンドリュー・バカン)は立ち直れずにいた。何とか前を向こうと歩き出しているベスとクロエにとってその姿は辛く、マークとは別居していた。

 

ベスの仕事は被害者の話を聞き、警察の事情聴取などに立ち会うこと。彼女はこの仕事にやりがいを見出し、さらに才能を上司に認められている。後にこの上司から、トリッシュと同じ手口で被害にあった女性の存在を知り、警察に届けた後、被害女性に警察に被害届を出すように説得するも断られる。この女性を襲った犯人は、今回の犯人と同一人物だけれど、結局被害届を出さないので、この件で罪に問われることはないということなのかな。犯人に対しては罪に問えないのはムカツクけれど、性犯罪被害者の苦しみの一つを体現しているのがこの女性なのだと思う。そしてもう1人。

 

1年前にレイプ被害にあったという女性ローラ・ベンソンが訪ねて来る。新聞に発表になったトリッシュの被害状況が自分に酷似しているというのだった。これにより、彼女が被害にあった時期に収監されていたアーロン・メイフォードは容疑者から外されることになる。何故、直ぐに名乗り出なかったのかとの問いに、自分は酔っていて、化粧をして、ミニスカートをはいていた。警察に届けてもまともに相手にしてくれるハズがないと思ったとのこと。これも性犯罪被害者が声を上げられない理由の一つ。二重レイプ。これが一番大きな原因かもしれない。性犯罪に限らず、犯罪被害者の方は自分にも落ち度があったのではないかと苦しんだりするものなのじゃないかと思う。それを、自分のことをよく知りもしない大勢の人から指摘されたら耐えられるだろうか?

 

アレックがエリーの制止も聞かず、トリッシュの事情聴取を急いだ理由は、次の被害者を出さないため。ベスが被害女性に執拗に迫ったのも同じ理由。犯人が野放しになっている以上、次の被害者が出るおそれがあるわけで、もしそうなったら名乗り出なかったことで自分を責めることになる。今回、この女性が名乗り出たのも、自分が被害届を出さなかったから、次の被害者が出てしまったと思ったから。これもまた辛い。

 

容疑者として何人もの人物が任意で事情聴取されたり、アーロンやエド、クライブ、そしてジムなどが逮捕されたりするけれど、なかなか有力な手掛かりが出てこない。新人のくせに生意気で、事件の説明などにちゃちゃを入れたり、エリーの指示に従わなかったりと、見ている側をいら立たせる新人刑事ケイティ・ハーフォード(ジョージナ・キャンベル)。前述したとおり、実はエドの娘。エドが原因で離婚したのか、母親が亡くなったのか忘れてしまったけれど、とにかく家庭は崩壊、ケイティとの仲も最近やっと修復できた。ケイティは自分の父親が容疑者リストに入っていることを知り、父親を問いただし事件とは無関係であることを確認、そのまま上司であるアレックに報告せずにいた。もちろんこれは重大な規則違反。そのことを厳しく叱責されても、ちょっとしたミスであり挽回の余地があるという彼女に見ている側の怒りもMAX。これは最近の考えの甘い若者を体現しているのかな?

 

時代の流れの変化ということでいえば、前作で活躍した地元新聞の編集長マギー・ラドクリフ(キャロリン・ピックルズ)が年下の女性上司?から、ブロードチャーチの事務所を閉めるという事実を伝えられる。上司だから上から目線でも仕方ないのかもしれないけれど、現在働いている職場を閉めるという話を、自分だけお弁当を食べながら話す態度はどうかと思うし、言葉の端々に人を人とも思わない感じが垣間見れて不快。レイプ記事の隣に下着の広告だっけ?を載せる決断をしたのも彼女で、そうした方が売れると考えたのだそう。それを見た女性が不快な思いをするであろうことは考えないらしい。同じ女性なのになんなの? マギーのことを時代に取り残された人とあざけっているけれど、それと心がないのは別問題。結局、編集長の方から辞めてやると決裂。あっけにとられた表情はしていたものの、このタイプは全く心に響かないだおろうから、何の解決にもなっていない気もするけど、見ていて胸のすく感じはした。

 

時代の流れということでは、前作でジョー・ミラー追放に尽力した牧師ポール・コーツ(アーサー・ダーヴィル)にも押し寄せていた。人々が教会に来なくなったのだった。ダニーを亡くし頻繁に教会を訪れていたラティマー家も今ではほとんど寄り付かない。まぁ、家庭自体が崩壊してしまっているのだから、教会どころではないのは仕方がないのかもしれない。まぁ、自分は無宗教なので、キリスト教徒の人々にとって神とか教会がどういう位置づけなのか、よく分かっていないのだけど。

 

牧師はマークからあることについて報告を受け、それをたしなめるけれど、マークは言うことを聞かなかったりする。それで大事に至ることはなかったけれど、そういう部分も含めて無力感を感じたのか、牧師はブロードチャーチを去る決意をする。今回で最終章ということなので、地元紙がなくなることと、牧師が去ることが次回に向けての布石ではないのであれば、時代の流れを表しているのだろうし、その他にも何か意味があるかもしれない。神父が去ることはブロードチャーチにとって神の不在を意味するのかも? キリスト教徒でないからよく分からない。

 

この件について、特にマギーの件については割愛しようかと思ったけれど、一応入れておく。牧師とマークの件について、これも今回の事件とは直接関係がないけれど、このシリーズの大きなテーマであるので、全体的な流れをまとめて記載しておく。

 

マークはジョー・ミラー(マシュー・グラヴェル)が無罪になったことをどうしても受け入れられなかった。陪審員が正しい判決を下せなかったのなら、自分の手で制裁を加えるべきだったと考えることもあった。一度、判決が下ってしまった事件に対して、再度ジョー・ミラーを罪に問えないことも彼を苦しめていた。何とかジョーを裁くことは出来ないかと弁護士を無断で弁護士を呼び、事件を忘れることはできないけれど前に進みたいと考えているベスやクロエに激しく拒絶されてしまう。そして、弁護士からも不可能に近いと言われてしまう。そこで、マークは探偵?を雇い名前を変え別の土地で生きるジョー・ミラーを探し出す。牧師との会話はこの件。

 

マークは1人でジョーに会いに行く。彼は今リバプールだったかな?の港で働いていた。前作であれだけ悪態と醜態をさらして憎たらしく去ったわりに、自分は今も孤独だ的なことを言っていたので、彼なりに反省して人との関係を断っているのかも? マークがこの時、本当は何を望んでいたのか本人にも分かっていないと思うけれど、録音機器は全てジョー・ミラーに取り上げられてしまう。ジョーはあくまで殺意はなく、事故だったと主張。陪審員が何故ジョー・ミラーを無罪としたのか謎なのだけど、要するに殺意が認められないといことなのかな? 過失致死ってこと? でも、それも無罪ってことにはならないのでは? よく分からない。

 

ジョー・ミラーに取り上げられた物の中にはカッターナイフがあった。自分を殺しに来たのかとの問いに、報復すらできない自分がふがいないと泣くマーク。イヤ、やっぱり普通の感覚なら、どんなに憎くても人は殺せないと思う。もし本当にジョー・ミラーが言う通り事故だったとしても、それで無罪になったからって、平気でいられるのはおかしい。ジョー・ミラーも苦しんでいるのか泣いてはいたけど、前作のイメージが悪すぎて全然セリフが入って来ず、あまり覚えていない。ただ、マークが一番苦しんでいることである、あの時事件現場の近くにいたのにダニーを救えなかったということ。それに対してジョー・ミラーは、ダニーの遺体を運んだ時、マークの姿を見た。マークが来た時にはすでにダニーは死んでいたと告げる。これが本当のことなのか、ジョー・ミラーが嘘をついたのかは分からない。本来ならばこのセリフが救いになるはずなのに、救いにはならないのが現実であり、そこを描くのがこのドラマの特徴でもある。

 

もう少しマークのことを書く。ブロードチャーチに戻ったマークは、家に電話をする。クロエが応対するが、父親の様子がおかしいことに気付く。気付いているけれどもあえて問いただしたりはしない。製作者側の意図は分からないけれど、自分としては娘はマークが自ら命を断とうとしていることに気付いていると思う。そして、そのうえで止めることができなかったのじゃないかと思う。彼女がどこまで意識して、どこまで意志をもってしたのか不明だけど、本能的に悟ってそして止めることができなかったのかなと思った。

 

マークはボートを漕ぎ出す。そしてダニーの幻影を見る。これがマークの妄想なのか、実際にダニーの霊が現れたのかどちらともとれる感じになっているけど、自分の解釈としては前者。そして、マークは海に入り波に身を任せて漂い始める。このまま死んでしまうのかなと思ったけれど、救助されて一命をとりとめる。病院に駆けつけるベスと娘。回復したマークは、ベスの家で療養する。ベスとはそれぞれ別の道を歩むことにしたんだっけ? 最終話のあの表情を見ると、マークはブロードチャーチを出ていくのかなと思ったのだけど違うかな。

 

さて、かなり長文になってしまって、こまごま書いているうちに犯人につながる手掛かりがなんだったか忘れてしまった。血の付いたロープがエドのファームショップから見つかったりするけど、これは手掛かりになったんだっけ? あれ~? この時点では妻に通報されてクライブが逮捕されて尋問されていた。

 

うーんと。急に全然記憶が抜け落ちたのだけど、トリッシュのレイプ事件の直接の犯人はマイケル・ルーカス。WOWOWの番組サイトにはマイケルのキャスト紹介がないのだけど、意図的なのかな? ただ、マイケルにレイプさせた人物がいる。レオ・ハンフリーズ(クリス・メイソン)。レオがローラ・ベンソンや過去のレイプ事件の犯人。当然ながら後にアレックとエリーに尋問されるけれど、全く反省したそぶりも見せないので、これはサイコパスとかそいういことなのかな?

 

レオとマイケルは同じサッカーチームのメンバー。このチームにはクライブも参加しているけど、マイケルのブロックに合うと不機嫌になり、彼を突き飛ばしたりする。そういう姿を見たレオがマイケルに近づく。レオはマイケルに同情的な態度を取り、マイケルもレオに心を開いていく。でも、2人の関係は徐々にいびつな形になっていく。レオが巧みにマイケルを支配していく。マイケルが童貞であると知れば、自分の彼女に相手させたりする。マイケルは嫌がるけれど、あくまで彼のためだと思わせるような態度で断れない。こうなってしまうとマイケルはもうレオから逃れられない感じが見ている側にも伝わって来る。

 

事件当日もマイケルとレオは一緒にいた。レオからキャスのパーティーに誘われたマイケルは、やはり気乗りがしないながらも断れない。トリッシュとイアンの口論を陰から見ていた2人。イアンが去った後、レオはトリッシュの名前を呼ぶ。トリッシュが反応して近づいて来たところを、後ろからクリケットバットで殴打。そして、彼女を後ろ手に縛り、口にサッカーの靴下を詰めた。そして、マイケルに彼女をレイプするように言う。もちろんマイケルは断るけれど、結局断り切れずにトリッシュをレイプしてしまう。やり切れない。

 

レオは毎回マイケルのような代役を使って女性をレイプしていたのか、それとも自分でしていたのか謎だけど、おそらく後者だったと思う。結果、加害者になってしまったマイケルも、これは被害者とも言える。こういう人物に関わってしまうのは本当に怖い。

 

デイジーはブロードチャーチを出たいと言い、母親のところに帰るから送って欲しいと言う。アレックは承諾するけれど、車で送る途中、家にデイジーを訪ねて来た男子生徒たちを見かけ、彼らに説教をする。そして車に戻り、デイジーが乗る電車?飛行機?のチケットを破いてしまう。デイジーにとって何が幸せなのかは分からないけど、母親と上手くいかず家を出て来たデイジーが、自分の不注意で写真をばら撒かれ、そこから逃げ出してしまうのは、困難なことがあると逃げる人生になってしまうと考えたということなのでしょうね。

 

トリッシュは自分を襲った犯人が16歳の少年であったことに驚くが、事件が解決して心の整理が少しついたかもしれない。キャスとも仲直りする。キャスは工場経営が上手くいかないジムと、ブロードチャーチを出て再出発することにする。おそらくマークも。希望に満ちたラストというわけではないけれど、人生にはいろいろあるけど、それらを背負って歩いていくしかないということを感じさせる。

 

前述したとおり、とにかく重いテーマをかなり掘り下げて描くシリーズ。1作目で驚いたのは、事件担当刑事の夫が犯人だったというところで終わるのが普通なのに、その事実がエリーやラティマー家、警察関係者たちに及ぼした影響まで描いていたこと。それは、この最終章にも貫かれている。

 

面白かったと書くと語弊があるけど、笑ってしまう面白さではなく、犯人が分かってもモヤモヤしたものが残ったりと後味悪いけど、それがまたリアル。続編が見れないのは寂しいけれど、ここで終わるのもいいかなと思ったりする。

 

ブロードチャーチ3 ~殺意の町~ 最終章|ドラマ|WOWOWオンライン


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