2016.09.18 『ナイスガイズ!』@浅草公会堂
第9回したまちコメディ映画祭秘宝まつりにて鑑賞。『グリーンルーム』と同時上映で、こちらが目当てで見に行った。
ネタバレありです!結末にも触れています!
「私立探偵のマーチは、娘と2人暮らし。アルコール依存症。無能というわけではないけど、あまりやる気はない様子。そんなある日、自分のターゲットから依頼を受けたという示談屋の男が現れて・・・」という感じかなぁ。これはバディもののドタバタコメディってことでいいんだと思う。したまちコメディ映画祭で上映されてるしね(笑) あらすじにはライアン・ゴズリングの役を主人公のていで書いてしまっているけど、ラッセル・クロウの方なのかも? まぁ、2人がそれぞれの依頼を追ううち、それが1つになって、大きな陰謀に発展していくという感じの映画。笑わせどころは多々あったけれど、爆笑というよりはクスッと笑う感じ。
『アイアンマン3』(感想はコチラ)のシェーン・ブラック監督作品。この方元俳優さんなのね? 脚本もアンソニー・バガロージと共同で執筆したそうで、最初の脚本を書いたのが2001年で、映画化までに15年の歳月がかかったとのこと。どうやら2016年5月にアメリカやヨーロッパで公開されたのだそう。主演2人の人気もあってか好評を得て、Rotten Tomatoesでは92%の支持率を得ているとのこと。
諸事情により見てから1ヶ月以上経ってしまったし、2本続けて見たので記憶が曖昧 なので、いつものように各シーンごとに詳細を書いたりは出来ない。覚えている部分や、面白かったシーンについては書いておこうと思うけれど、それについても順番などが怪しかったりする。なので、あんまり参考にならないかも? まぁ、こんなブログ誰も読んでないから別にいいか(笑) 一応、断り書きとして入れておく。
冒頭、夜中いきなり豪邸の裏山(?)を1台のオープンカーが猛スピードで落ちてくる場面から始まる。車は横転。事故だ この家の少年がたまたま一部始終を目撃。車に乗っていたのは有名なポルノ女優のミスティ・マウンテンズ。このネーミングは「指輪物語」の霧ふり山とは関係ないよね? 何か意味があるのか? 車のシートで胸もあらわに横たわっているのは、大事故にも関わらず笑った。結局、彼女は死亡。
一方で、知事だったっけ? 要するに大物政治家(キム・ベイシンガー)の娘が行方不明となっていた。この娘アメリアと接触を持っていたのが、示談屋のヒーリー(ラッセル・クロウ)。彼はアメリアからある調査を依頼されていた。
また私立探偵のマーチ(ライアン・ゴズリング)は、亡くなったポルノ女優の祖母から、孫娘が家に現れたから調査して欲しいと依頼を受ける。分厚い眼鏡をかけて、言動もちょっと怪しい老婆の妄想だろうと困惑気味。適当にこなしてしまえる仕事でもあると思うのだけど、一応調査を開始する。いい加減な人物に見えてそうでもないのかもしれない。
後に分かることだけど、マーチは以前は真面目な人物だったようだけれど、家が全焼してしまい妻を亡くしてからは、酒浸りの生活になってしまった。でも、娘のホリー(アンゴーリー・ライス)を愛していることに変わりはない。この娘ちゃん実はとっても大活躍する。頭が良くて機転がきき、父親を叱ってしまう時もあるけど、生意気な子にはなっていない。ヒーリーが何度か見かけた空き地で本を読む姿。実はここ、以前自宅があった場所。その感じが健気で泣ける
ヒーリーは元刑事だったのかな? そういう説明あったっけ? 何故かそうだと勝手に思い込んでいるのだけど(笑) コミカルなゴズリングに対してハードボイルドなラッセル。ヒーリーはバーの2階に住んでいて、どうやらそこが気に入っているらしい。侵入者と乱闘になるけど、かなり強い。でも、どこかコミカルだったりもする。だってラッセル太ってるし。どうやら役作りのため27キロ増量したらしけど、何故この役のために太る必要があったのかは謎。
どういう経緯だったか忘れてしまったけど、どうやら2人が追っている内容には共通点があるということで、ヒーリーの方から捜査協力を申し出る。マーチもこれに同意する。というか、かなり強引なので同意せざるを得ない(笑) このやり取りも笑えた。ライアンのおトイレ姿は必見! ここから2人での調査が始まるわけだけど、これがボケのマーチ、ツッコミのヒーリーという感じでコミカルで楽しい。2人でパーティーに潜り込んだりするのだけど、ここでもマーチは酒好きと女好きぶりを発揮してしまい、バルコニーから転落してしまったりする。ここで行方不明になっていたアメリアを見かけるのだけど、逃げられてしまうのだっけ?
2人の他にもアメリアを追っている人物たちがいる。この内の1組がヒーリー宅に押し入ったのだった。彼らは何故アメリアを追っているのか? 調査過程の詳細は忘れてしまったけれど、アメリアはミスティ・マウンテンズを主演とした映画を撮っていたことが判明する。忍び込んだのは映画関係者のパーティーだった。どの段階で映画の内容が判明したのか忘れてしまったけれど、この映画がキーになる。
そんな中アメリアの母親と会う機会を得る。確かどこかの知事だった気がするのだけど違ったっけ? 結構な大物政治家だったハズ。娘が行方不明になっているのに気丈な感じではあるけれど、2人に彼女の捜索を改めて依頼する。この時、女好きマーチが秘書の黒人女性に色目を使っているのは後の伏線。この辺りのライアンの演技が楽しい。
えーと、ちょっと順番が分からなくなってきちゃった アメリアの映画の撮影者が、あるパーティー(だったかな?)で例の映像を流す計画をしていることが分かる。そして、2人はアメリアと接触することになる。これどうやってアメリアと会ったのか忘れちゃったけどコミカルに描かれていたと思う。マーチの家に匿うことになったんだよね? 娘のホリーのポッチャリ友達が家に来てしまい、この状況を電話で誰かにおもしろおかしく話しているため、ホリーに危険を知らせようとしているのに繋がらなかったのは笑った。そうそう! 大事なことを書き忘れてた 今作は1977年が舞台で、スマホなどがないため、家の電話がお話し中だと連絡が取れないのです。
えーと、それで確かマーチ宅でひと暴れした気がするのだけど、それは例の映画ゲリラ上映でのひと暴れの前だっけ? 後だったけ? もうホントに記憶が 全然レビューの意味がないけど、自分の鑑賞記録なのでいいか。マーチ宅は賃貸だと思うのだけど、かなり破壊されてしまって心配。娘ちゃんがいい働きをしていたように思う。
ゲリラ上映会に際して、ホテルの部屋に忍び込むくだりがあったよね? その辺りもコミカルで適度にドキドキ。凸凹コンビがいい感じ。そこに、例の秘書が現れて、もっともらしいことを言うのだけど、見ている側にはこれは罠だなと思う。でもマーチは彼女に心を奪われているから気づかない。というやり取りがあるけど、結局この策略は見破る。ということで、アメリアを追っている黒幕は母親であることが分かる。
映画の内容は環境問題だったっけ? 要するに、アメリアの母親が推奨するプロジェクトに問題があるってこと。それを告発する映画を撮影したため、ミスティ・マウンテンは自殺に見せかけて殺されてしまったし、アメリアも追われることとなった。確かプロジェクト自体が全くの悪いことでもなかった気がするのだけど、それによって生じる問題についても、多少の犠牲は仕方ないかなというものだったと思うのだけど違ったかな? その辺りが政治の難しさと、若者の突っ走る正義感が感じられて興味深かった気がするのだけど・・・ 忘れてしまった イヤ言い訳すると、これ凸凹コンビのおかしさを見る映画であって、ストーリーはあまり関係ないんだよね
マーチが受けた孫の姿を見かけたという祖母の件は、例の映画を取りにアメリがミスティ・マウンテンズの部屋に入っていたってことだったよね? 間違っていないと思うんだけど、細かい部分が分からなくなってしまった このおばあちゃんは分厚い眼鏡をかけていて、おもしろいキャラだった。
で、ホテルでのゲリラ上映を阻止すべく、乱闘騒ぎがあるのだけど、マーチと組織の人間がもみ合って、ホテルの高層階の窓から転落! マーチはギリギリプールに落ちるけど、敵は地面に叩きつけられちゃう。それをコミカルに見せちゃう感じが好き 結局、上映はされたんだよね? キム・ベイシンガーは逮捕されたんだっけ? 失脚することは確かだと思う。自分の娘を殺そうとするなんと言われて、だからあなたたちに守ってもらおうと思ったと言うのが印象的。いい母親じゃないし、いい人物とも言い切れないけれど、非情にならなきゃならない時もあるかなと思ったりもする。もちろん人を殺してはいけないので、ダメだと思うけれど。
そうそう! せっかく助けたアメリアだけど、なんとアッサリ車に轢かれて死んでしまう。まさかの展開だけど、そういう風には描いていなくて、これは笑うところ。って説明書きしちゃったら笑えなくなっちゃうか(o´ェ`o)ゞ でも、この感じは好きだった。
さて、調査も終了。事件も(一応)解決したことで、凸凹コンビは解散となるはずだったのだけど、なんとヒーリーから意外な提案。バーのカウンターみたいなところで、語られるコンビ結成はなかなかシャレてて好きだった。そしてこれは続編ありなのかな? あったら楽しいけど、コンビ結成をにおわせたまま終わりでもいいかも。それはそれでシャレてる
キャストは皆よかった。久々に見た気がするキム・ベイシンガーは相変わらずゴージャスで、大物政治家を知的に演じていたけど、特別キム・ベイシンガーじゃなくてもいいような役ではあった。アッサリ演出と、完全なる悪というわでもないので、やや存在感が薄かったのは仕方がないか? 娘のホリー役のアンゴーリー・ライスちゃんがカワイイ。頭が良くて事件にも首を突っ込んでちょっと生意気なところもあるけど、それは大好きなお父さんと一緒に居たいから。昔のお父さんに戻って欲しいと思っていることがしっかり感じられた。
マーチのライアン・ゴズリングが良かった! 出演作で自分が見たのは『きみに読む物語』『ブルーバレンタイン』『ドライヴ』(感想はコチラ)『L.A.ギャングストーリー』『オンリー・ゴッド』で、割と寡黙でシリアスな役が多かった。特に『ドライヴ』のドライバー役の印象が強いからだと思う。なので、このコミカルなボケ役は意外だった。でも、それがとっても良かった。おとぼけだけど、でも実は辛い過去を持っている感じをやり過ぎず演じていた。今作のために27キロ増量したというヒーリーのラッセル・クロウも良かった。重複するけど何故27キロ増量する必要があったのかは謎。適度なやさぐれ感というか、ハードボイルドな感じをしっかり演じていた。
前述したけど、全体的に爆笑するというよりはクスッと笑う感じ。たぶん、そんな感じを狙っているのだと思う。爆笑狙いで作ってたらごめん🙇 バディモノではあるけれど、そんなにガッツリ友情ではなくて、適度な距離感なのもいい。ただ、ライアン・ゴズリングとラッセル・クロウの濃厚なバディ感を求める人には物足りないかも? 個人的には今作にはこの感じがよかったと思う。主演2人はやっぱり上手い。
1977年が舞台なので、当時のファッションや髪形、インテリアなどが楽しめる。特にライアン・ゴズリングのちょっとチンピラっぽい衣装が印象的。開襟のフラワーシャツとか着ちゃう感じ。またスタイルがいいのでダサカッコイイ。娘ちゃんのハイウエストなベルボトムとかもかわいい。
ちょっと懐かしい探偵モノ好きな方、バディモノ好きな方オススメ。ライアン・ゴズリング、ラッセル・クロウ好きな方是非!