マリの水彩画とグルメ

MARINE blog 水彩画家・家庭料理研究家のMariがつづるルポと日記
(写真をクリックすると大きくなります)

義母VSセールスマン

2007-08-21 20:52:43 | 雑記
 最後に長野でのお話をひとつ。下の記事のように読書に没頭していると、お昼寝を無理に中断するような玄関のチャイム。目覚めた義母が玄関へ向かいましたが、怪しい者ではないか?と、読みかけの本を閉じ、気持ち的には棍棒持っていつでも出られる体制で影から義母の様子を伺いました。

 「こんにちわぁ〜♪」と絵に描いたようなセールスマン的挨拶。を意に介さず義母は「あ、こないだ来なさった人だね?」。
 「えっ?はっ?いや、あの、ウチの者が以前お邪魔しましたか?」「いやいやあんた来なさったでしょ」「え?そんなぁ…ことはないはずで…」と某セールスマン明らかにうろたえ気味で、「もしかして俺前にここに来たか?暑さでボケてるか?やっちまったか俺?」くらいの思考が頭を巡らせているような空気…。

 結局義母の勘違いとわかったのですが、しばらく「似てるねぇ…いやホントに…。こないだ来た人とホントそっくりでさぁ…てっきり同じ人かと思っちゃったよぉ(笑)」と義母の感想が続くので、セールスマンなかなか本題に入れない…(笑)。
 でも頑張ってセールスマン健康食品のなんだかのお茶を義母に勧めます。ここで「へぇ〜、ほーかい、へぇ〜、そらすごいね」と、そこそこ義母は話を聞きます。つかみはOK!とばかり手応えを感じたセールスマンは「で、いかがでしょう?このお茶」と最後の一手を出しますが、ここから始まる義母の健康自慢。血圧も血糖値もまるで心配ない。なんでもちゃんとした健康診断を年に1回受けているからここ何年も至極健康だと詳しく続く…。で、「だからそーんなお茶なんか要らない要らない…」と手で追い払います。

 ボールをキープし、ぐーっと敵を引き寄せておいて、相手が足を出した瞬間味方に鋭いパスを出すテクニシャンプレイです(笑)。
 これは義母の方が上手だわ(おそらくご本人にその自覚はありません:笑)と安心して、陰から義母の技を観戦(笑)。

 セールスマンめげずに今度は玄関を褒めだしました。ダンナさんが撮った妻女山のパノラマ写真や同じくダンナさんが高校生の時に戸隠を描いた油彩などかけてあるので、「素晴らしい!」と言いやすいかもしれませんが、彼が言うような「センスがいいお玄関」とはちょっと違う…。
 これも義母はしっかりひとつひとつ解説し、「このガマの穂なんか飾ってあるあたり、いいセンスですよ〜」の言葉にもまんざらではない様子。

 で、この食いつきならと懲りずに最後の一手と、今度は安っぽい風鈴をいきなり取りだし「そんな素敵なお玄関にこの風鈴はいかがでしょう?」とチャリーン♪と鳴らしました。
 が、これにも「あーなんだかそんなの娘が色々買ってきて、いーっぱいあって困ってるわ、要らねわなぁ」とまたまたばっさり切り捨て。さすがに彼も力つきたか、「ではまたよろしくどうぞ〜」と、気温36度の中、肩を落として帰ってゆきました(笑)。

 オレオレ詐欺相手でも大丈夫そうな、義母の対応。天晴れ!と拍手しましたが、しかし健康茶と風鈴?彼は何屋さんだったのでしょうね?(汗)。

 写真は長野の家族が育てている長芋の畑と、ハッカの香りがする珍しい長芋の花です。