マリの水彩画とグルメ

MARINE blog 水彩画家・家庭料理研究家のMariがつづるルポと日記
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大人のお姫様ごっこ?(笑)

2007-08-06 22:50:41 | グルメ
 これの前日の日記に書いた永井美奈子さんは、仕事ができる素敵な女性でいながらなかなかお茶目な方で、ある日私に一通のメールをくださいました。「ドレスを2着買ったの。これを着て、私の友人がいるフレンチレストランのお料理をいただきに、泊まりがけで行きませんか?」
 
 日頃半袖Tシャツに短パン、T&Cのキャップにすっぴんで近所を歩き回っている私に「ちょっと変身させてみたかったの。大人のお姫様ごっこよ(笑)」というのですが、それにしても用意されたのが宇都宮にある素晴らしいフレンチレストラン「Otowa restaurant」で、背中がガバッとあいたカクテルドレスに美奈子さん自ら施してくださったフルメイク(笑)。
 いやーどうです?馬子にも衣装とでもいいましょうか、美奈子さんのお力でしょうか?なんとかこのように整えていただきましたよ(笑)。

 で、ホテルからタクシーで行った(って、このかっこで宇都宮の中歩いたらヘンだって:笑)「Otowa restaurant」の音羽和紀シェフが作られたお料理の数々!どれも本当に素晴らしかった!
 宇都宮の素材を活かしたお料理がシェフのコンセプトとおっしゃるだけあって、最初に出された宇都宮産のとうもろこしと牛乳とお塩だけで作ったクリームスープから最後のプティ・フルールに至るまで、どれも見事な美味しさでした。

 一貫して感じたのは素材と料理、そして食べ手に対する温かさと迷いのない味付け。特に塩加減については、職人技とかアーティスティックとかではなく、「武士の一分」を感じるようなキレのある潔いものでした。
 手間と心はかけても無駄な作業は一切ない。心打つ絵画にも通ずる印象でした。クリエイターのひとりとして、こういう思いをさせてくださった美奈子さんに改めて感謝です。

 美奈子さんのお友達がこちらのレストランにお勤めということで、なんと食後に音羽シェフのお話を伺うことができました。
 こんな武士のようなお料理を作られるフレンチのシェフなんて、さぞや厳しい方なのだろうなと、やや緊張の面もちでエスプレッソをいただきながらお待ちしていたのですが、その予想とは裏腹な、とても穏やかで気さくな方でした。
 力ある方はどの世界でも穏やかであられるのだなとしみじみ思い、例えこの先どんな立場になろうと、この方の佇まいを忘れてはいけないと思う方でした。
 それでも最後、お店を出る際に、若い料理人さん達の手によってピカピカに磨き上げられた厨房を拝見し、素晴らしいお料理の源を見た思いでした。

 お料理に感動した素晴らしい小旅行でしたが、お約束の宇都宮餃子も楽しみました。たまたま宇都宮美術館で開催されていたのは、「北欧モダン デザイン&クラフト・ムーミンをはぐくんだ自然と文化の生活展」。
 美奈子さんが頻繁にお仕事で使われるのは北欧の家具。なんと解説付きでこの展覧会を鑑賞することができ、お口と心に美味しい小旅行ともなりました。本当にありがとうございました。




 そして私だけ一足先に、呆れながらも(笑)夏休みを取らせてくれた家族に感謝です…。