memory of caprice

浮世離れしたTOKYO女子の浮世の覚書。
気まぐれ更新。

時代を駆け抜けた女たち~本~

2014-06-06 06:15:27 | BOOK
本屋の店員さんがテーマを決めておすすめ本を紹介するコーナーが朝日の夕刊にあるのですが、
2014年5月31日のおすすめ本がちょっと魅力的で。

セレクトしたのは恵文社一乗寺店 堀部篤史さん。
華やかでスタイリッシュな女性たち、時代を駆け抜けた女性たちの素顔を追って・・・ということで。

まずは 山崎まどか著「イノセント・ガールズ 20人の最低で最高な人生」2011年 アスペクト 税込1566円
人並の幸福に飽き足らず、とことん好きなことをやりぬいた20人の女性たちの数奇な人生を紹介した一冊。
戦後から1970年代にかけてのアメリカの「規格外の女たち」の生き方を著者は洋書や洋雑誌から丹念に集めたとか。

高橋靖子著「表参道のヤッコさん」 2006年 河出文庫 821円
フリ―スタイリストの先がけだった著者が試行錯誤し、デビッド・ボウイのフォトセッションもサポートするなど世界的に活躍するまでを描いた回想録。
デザイナーやミュージシャンなど綺羅星のごとく集まった才能の中で鍛錬する様子が刺激的。
「ものを作る世界では、それぞれのスタッフの組合せには蜜月がある。(略)ゆるくはかなく結ばれて、ヒトとその才能がくっついたり離れたりしつつ仕事をするほうがわたしには合っている」。
こんな言葉に著者の流儀が観てとれる。
表参道のセントラルアパートを舞台に60~70年代の文化人たちと刺激的な街が生き生きと描かれ、時代の証言としても貴重。

鴨居羊子著 「わたしは驢馬に乗って下着を売りにゆきたい」1973年 ちくま文庫 972円
新聞社と言う男社会でもまれていた著者が、下着デザイナーとなった回想記。
きっかけは雑貨店でみつけたひとひらの花弁にも似たピンクのガ―タ―ベルト。
身に付けた感動を「わたしの中身はピンク色に輝き、おなかは絶えず1人笑いをした」と表現する。
裁断も縫製も知らなかったが、
「法則をしっているためにそれにしばられるより、知らぬことを利用して思いきり自由な法則を作りだそう」と
未知の世界に飛び込む。
戦後質素な下着しかなかった時代にカラフルでセクシーな下着を次々と売り出し、下着ブームの火付け役に。
『藝術ではなく商売』を標榜し作品ではなく商品をつくることに固執した。
個展やショーで日本女性の下着に対する意識を刷新するなどバイタリティーも伝わってくるとか。

島崎今日子著 「安井かずみがいた時代」 2013年 集英社 1836円
これは記者のおすすめとしてのご紹介。
著者が作家林真理子やシンガーソングライター吉田拓郎といったゆかりの人物を訪ね、エピソードを交えて素顔に迫っている。
林が安井から教えられた大事なことが紹介されている。それは
「自分の手で稼いで贅沢すること」と「望めば、なんでも手に入るということ」だった。

この手の本は、一度目を通しておきたいという衝動にかられる匂いがする。
理想としては、図書館で、本命の小説とは別に3~4冊借り出して、ウォーミングアップ的に読むこと。

そう言えば、最近、そんな時間を贅沢に使った読書をしていない気が・・・^^;




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