2021.10.9世田谷パブリックシアターにて 1階正面後方席
(今日明日行かれる方はどうか読まないでください)

Twitterで流れてくる言葉は私にとって影響力が大きい。
ラファエル・ボワテルという人が凄いらしい。
その人が目黒さんや愛実さんを演出するらしい。
ケントさんも居るらしい。
自分の好みかは分からないけれど、見なければならない気がしてきたのです。
チケットを取ったのも遅かったので後ろの席でしたが、世田谷パブリックシアターに入れたのも嬉しいことでした。
始まってすぐに、ケントさんが登場。
綱渡りに四苦八苦。
ケントさんがなんでもこなす人だと知っているゆえ、失敗の繰り返しにイライラしてくる。
結構ここでくじけてしまったのかも。
次の愛実さんは可憐で美しかった。いつまでも見ていたいリング。
優雅に柔らかくて美しい。
床に降りた時に肘から先を機械のようにパキパキと動かす。
それが愛実さんのいつもと違う演技だった。
目黒さんもボールを最後の一つになるまで、執拗に投げ続ける。
皆川さんも動きが忙しかった。でも、止まる瞬間の伸びた身体はとてもキレイで惹かれるものが多分にあった。
ラストの方の杉本さんが引っ張られる縄は圧巻ではあったけれど、私の位置からはそれぞれの表情や細かな動きは見えなかった。
背面に映る5人の影だけは見えたけれど。
皆が褒め称えれば褒めるほど、自分が欠落した人間に思えてくる。
どうして?どこに?何に感動?
白い粉が舞うのは美しく、幻想的ではあったけれども、不屈の精神よりもイライラとした焦燥感を感じてしまった。
普段しないであろう5人の不自然な動きは、踊りのように捉えられたら良かったのだけれど、イラッとしているとそうもいかず、フランスってこうなのかなーとつい思ってしまう。
ゴタール映画のわからなさを思い出してしまった。
サーカス前の様子。
でもスペシャリストの演者。
無名の人達だったら、先入観が無くてよかったのだろうか。
でも、皆が褒めているのはひとりひとりの動きでもある。
演技と実力ってなんなんだ。
やはり演出による演技が試される舞台だったのでは?
うーん。うーん。