英国ロイヤルフリーホスピタルで
25年間マッサージセラピストとして患者さん達をケアされている
キース・ハント先生のセミナーを受講してをきました。
まず最初に驚いたのは、
貧困者が無料で治療を受けられるよう設立された病院であること。
そんな病院があることに英国の懐の深さを感じます。
一時大問題になったエボラ出血熱に感染した看護師の治療もし
完全復活させたと言うのですからすごいです!
その病院で病気の種類を問わず医療チームと連携を取りながら
必要とされる患者さんにアロママッサージを行う
セラピーチームを率いているのがキース先生。
今でこそチームで日々大勢の患者さんのケアをされているそうですが
たった一人で始めた当初はとても大変だったそうです。
医療現場でセラピストとして働き続けられたのは
この仕事が大好きであり
医療スタッフと確かな信頼関係を築いてこられたから。
病院の中での立場をわきまえながら
セラピストとしての役割をしっかり果たす。
その活動の効果は当然のように現れ
周りから認められ
しっかりとした連携システムが築かれているそうです。
「セララピストは医療チームと協力するのであって
医療の代わりをするのではない」ということ。
アロママッサージは病院での治療や看護をより良く進めるための
補完的なものであると言うこと。
必ず医師の指示に従いながら施術をし
セラピストが勝手な判断で行わないと言う姿勢。
そして特に大切なのは
“病気”を見るのではなく
患者さんと言う一人の“人”を見ると言うこと。
いくら善いことでも患者さんが「NO」と言えば行わない。
無理強いはしない。
患者さんが何を大切にされ、何を求めているのか。
言葉だけでなく、
表情やわずかなしぐさにも感じ取れるよう“アイコンタクト”
そしてスマイル(笑顔)の大切さを
繰り返しおしゃっていました。
ワークや実技を含めた二日間。
様々な内容が含まれていたので
正直、もう少し詳しくと思う箇所もありましたが
限られた時間ではやむを得なかったこと。
何より普段施術する側なので実際患者さんの立場になって
実技の演習が出来たのが良かったです。
これまで自分が行ってきたことの再確認も出来
学ぶことも多くとても勉強になりました。
キース先生の明るくユーモラスな人柄と
共に学んだみなさんのおかげで
とても楽しく貴重な二日間となりました。
本当にありがとうございました。
そもそも私がこのようなアロマテラピーを行いたいと思うようになったのは
ある特別ながん患者さんとの出会いがあったから。
それまでは重い病気の方への施術は行ったことが無く
自信の無いまま、
それでもいいからと希望されて行ったのが始まりでした。
末期の患者さんにアロマがこんなにも喜ばれ役に立てることを
その方に教えて頂きました。
まだまだボランティア枠でごく限られた場でしか
医療現場で係ることは出来ない日本の現状を思うと
ロイヤルフリーホスピタルのセラピー現場は
理想的過ぎるように感じてしまいますが
マッサージケアを受けることで患者さんやそのご家族
あるいは医療スタッフの皆さんも楽になることがもっと広く伝わり
私達もいつの日か
共にチームの一員として関われるような日が来ることを心から願っています。
その日のためにも
今回学んだことを生かしながら
目の前の患者さんたちに寄り添って行こうと思います。
超長文、最後まで読んで下さってありがとうございました。