４２ 世界を変えた男

メジャーリーグで、全選手が背番号４２をつけて
出場するのは知っているし、メジャー初の
黒人選手Ｊ・ロビンソンの偉業を称えての事だと
いうのも知っている。
だが、それがどんなに凄い事だったのかは
あまり考えたことはなかった。
だから、この映画を観ればそのあたりを
知ることができるかなと思い、観た。

自分が想像していた、初の黒人選手に対する
非道な扱いとかで、人知れず吼えるシーンとかは
余りなかった。（ないのではない）
もちろん、チームメイトの差別的な扱い、
相手チームや観客からの野次、
不当な判定、危険球、事故と称する
キケンな行為も描かれていた。
だが、結末を知っている今の観客にしたら
淡々と耐える姿は物足りなくみえたのでは・・・。
もちろん、耐えて、その力量をグランドで
示したからこそ、今の評価があるわけで、
映画でそれを過度に演出するわけには
いかないのは分かるんだが・・。

そういう意味では良い映画なんだが、
娯楽とも実話に基づくとも、どちらにしても
どっちつかずの出来になって
しまったような気がした。
扱いの難しいネタだったのかもしれない。

でも、彼がどれほど困難な時代にメジャーに
登場したのかはよく分かった。
自分には絶対出来ない、耐えられない
特にあの脅迫状の束を見たら逃げ出しただろう。