気 楽 荘

趣味の事やら、日々の事、
思いつくままお気楽に。

モリーズ・ゲーム

2018年05月20日 | 「 えいが 」

この映画、オリンピックで怪我をした元選手が
秘密のポーカーゲーム場を運営して荒稼ぎ、
捕まっても顧客にセレブや政界の人間がいて
罪を逃れる話かと思っていた。

全然違いました。
モーグルのアメリカ代表を決める大会で
ちょっとした不運で転倒、途中棄権となった
元選手が成功者を目指し、
偶然知見を得たポーカーゲームの魅力と
その運営事業者としての成功を勝ち取るために
彼女なりの努力をする。
だが、ゲームに集まる人間が真っ当な考えの者ばかりはなく、
ただ、相手を破滅させることを至上の喜びと
考えている者もいた。

そんなプレイヤーXによって彼女が築いた
最初の場所は一夜にして瓦解する。
彼女に残ったのはプレーヤーに貸した
チップの貸し(返してもらえなければ彼女がその損を被る)だけ。

潰れそうになりながらも彼女は
新たな場所で再出発することにする。
女性ディーラーやゲーム場に出入りするモデル、
ホステスを使って新たな客を勧誘し
今回のレートは前の5倍。
大きなお金が動くところに人は集まり、
そこには闇の住人達も顔を出すようになる。

彼女の目指す成功のビジョンから
違法なこと(ゲームの手数料を取ること)はしないと
頑なに守ってきたルールも
動く金額が増えるにつれ
貸し倒れの危険性も大きくなる。
女性ディーラーのアドバイスに仕方なく
ゲームごとに手数料を取ることになったことが
彼女が犯した唯一の違法行為。

彼女はそう考えていた。(薬物使用は別扱いで)
だが、彼女のところに顔を出す闇の住人を
追いかけていたFBIの考えは違っていた。

彼女がスゴイと思ったのは
自分の決めたルールに従い
真っ当な運営を心がけていたこと、
そして、顧客とのやり取りが残された
ハードディスクをFBIに渡さなかったこと。
(どこからか情報が漏れるとお客に二次被害を与えることになる)

で、裁判に臨み、彼女はFBIにハードディスクを
渡さない代わりに自分の罪を認めることになる。

--あらすじに彼女の家族とのエピソードや
弁護士とのやり取りのシーンを省いていますが
この部分も彼女を語る上で重要な鍵となります。

最初に予想していたモリーのイメージが
全然ちがっていて、先入観を持って
観るかどうか検討するのは問題だなぁと思いました。
この映画は当りです。