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僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

Give me more sweet…⑤

2018年07月14日 | ケータイ小説「パトスと…」

 

 

 

 

「留美子さんは何にする?」
「さっき美味しいワインをいただいたから、なにか違うもの」

「それじゃぁこちらにマンハッタンを、僕はドライマティーニで」と
カクテルをリクエストした。


かしこまりました、とボーイが礼をして去ると
辰雄は留美子をじっと見つめた。

さっき辰雄さんはラウンジに移動して、私の欲しいものを聞く、と言っていた。


 

いつだって彼は私に「何が欲しい?」と聞く。

それは、洋服だったりアクセサリーだったり、香水だったりバッグだったり
するのだが、みんなデザイナーズブランドの高級ブティックでのことだ。

これが素敵、と答えるとすぐにそれは私へのプレゼントになる。

そんな生活を続けて5年が過ぎた。


カクテルを飲み干した頃、私はそっと彼の手を取る。
彼は私と他愛の無い会話をした後「留美子」と敬称無しで呼ぶ。
私は彼の手をぎゅっと握る。店を出る合図だ。

 


こんなことをもう5年も続けてきたのだ。

つづく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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