僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

つぶらな瞳

2014年03月25日 | いろいろな顔たち




こう見えても昔は結構かわいいって言われたんだ


大人のおばさんたちはいつも僕の頭をなでて

おめめが可愛い坊やねって

キャラメルを分けてくれたり

十円玉を握らせてくれたり

お母さんには内緒だよって言いながら

そっとメルアドのメモをポケットに押し込んだりしてくれた



もちろん僕はスマホなんて持ってなかったから

連絡はできなかったけど

次に会った時に

メールくれなきゃダメじゃないのなんて

叱られることはなかった


そう~ぼくはスマホ持ってなかったんだね~、ごめんね~♪

今度お店の場所教えてあげるから

いつでもいらっしゃいな

なんてにこにこ笑って言ってたんだ


朝、今日は居残り勉強があるから、そのまま塾に行くからねって言っておいて

学校帰りにお店に行ってみたんだ


入口はキラキラ明るい電気がいっぱいついていたけど

中は少し暗くて

黒い服を着た男の人が、なんか八日九日十日?って話しかけてきた

ちょっと怖かったけど、おばさんの名前を言ったら

変な顔してお店の奥に行っちゃったんだ


いい匂いのするドレスみたいな洋服を着た知らないおばさんが何人か、みんな

ボク、お客さんなの?かわいいわね~って言いながら横を通り過ぎた




ほほうっ、そんでそれからどうしたんだ








後のことはちょっと話したくないなぁ…




つづく



















コメント
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