僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

PS-project

2014年02月21日 | SF小説ハートマン




宇宙の果て、銀河組織GEALMAによって地球クローンが作られようとしていた。

水、酸素、窒素、快適な温度、不快なものをすべて排除しデザインされた動物、植物たち。
「天国を体験できる!夢のリゾート」


しかし表面上の明るいアドコピーの裏でもう一つの計画が密かに、しかし着々と進められていた。

PS計画だ。
追伸計画と符号で呼ばれているペットサピエンス計画。
それは、宇宙各地から集められた宇宙人をペットとして改造し、報酬を支払えば何でも自由にできるようにしてしまうおぞましい計画だ。

簡単に言えば、安全を保障された環境での奴隷遊びだ。
絶対服従、暴力、破壊、SEX、殺人。
心の裏にある欲望を理性や他人の目、法律、そんな縛りからすべてを解放してやったとき人は何がしたいと思うのだろうか。


「あなたの素直な欲望を全て満たしてあげましょう。周りの目を気にする必要はありません。あなたのしたことを誰もとがめません。ノイローゼなんてバイバイ!スカッとやっちゃおう。何でもあなたの思いのまま。あんたはスペシャルゴッド!やっちまえ!」


ここに送り込まれる奴隷達は
あらゆる人種の要望に応えるために宇宙各地から異星人達が集められ、研究棟と呼ばれる改造室でで中枢神経のバイオ手術受けていた。

奴隷狩りを一手に引き受け法外な報酬を得ているのがGS-DS、そしてその組織を恐怖で仕切っているのがBBと呼ばれるサイココスマーだった。




パスワードをいくつか入力すると、GEALMAのロゴマークをバックに過激なアドコピーがモニターに現れた。
「あんたはスペシャルゴッド!やっちまえ!」

厳重な警備の目をぬってハートマンが潜入する。
左腕に埋め込んだバイオ・リストコンピュータがゲートロックのパスワードを見つけ確実に解除していく。


難なく最深部へ潜入することに成功した。アラームは鳴らない。
その部屋では研究員が数名、モニターを見つめながらマニピュレーターを操作をしていた。

ハートマンはそのモニターを見て思わず息をのんだ。

モニターが特殊なポットに全裸で横たわるミリンダの姿を映し出していたからだ。













コメント
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