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僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

君に不屈の人生を見た

2010年04月09日 | その辺の木や花です
去年の夏頃だったかな
僕は花壇の縁に棚を置いた


君はさぞびっくりしたことだろう
寒さが薄らぎそろそろいくか、と思った時
そこにあるはずの広い宇宙がなかったのだから

ほの暗い空気に触れ
君は朝を待ったに違いない

でも朝は来なかった
1本の糸のような光の筋があるだけだった
何日かはそれを見ていたのだろう
数日が過ぎ、数週間が経った頃
君は気付いた

あの筋の向こうに行けばいいんだと

そして君はそうしたんだね
たいそう大変なことだったろうに

広い世界を知り
ほんの、本当にほんのちょっと頭を出し
君は香りを振りまいたね

だから僕は君を知った

それからというもの
毎朝いつも君見るのが日課になった
少しずつでも
ひとつずつでも咲こうと頑張っている君が
いつも滲んで見えた

もう充分に頑張ったよ
そう思った時
僕は君を連れて帰った