去年の夏頃だったかな
僕は花壇の縁に棚を置いた
君はさぞびっくりしたことだろう
寒さが薄らぎそろそろいくか、と思った時
そこにあるはずの広い宇宙がなかったのだから
ほの暗い空気に触れ
君は朝を待ったに違いない
でも朝は来なかった
1本の糸のような光の筋があるだけだった
何日かはそれを見ていたのだろう
数日が過ぎ、数週間が経った頃
君は気付いた
あの筋の向こうに行けばいいんだと
そして君はそうしたんだね
たいそう大変なことだったろうに
広い世界を知り
ほんの、本当にほんのちょっと頭を出し
君は香りを振りまいたね
だから僕は君を知った
それからというもの
毎朝いつも君見るのが日課になった
少しずつでも
ひとつずつでも咲こうと頑張っている君が
いつも滲んで見えた
もう充分に頑張ったよ
そう思った時
僕は君を連れて帰った

僕は花壇の縁に棚を置いた
君はさぞびっくりしたことだろう
寒さが薄らぎそろそろいくか、と思った時
そこにあるはずの広い宇宙がなかったのだから
ほの暗い空気に触れ
君は朝を待ったに違いない
でも朝は来なかった
1本の糸のような光の筋があるだけだった
何日かはそれを見ていたのだろう
数日が過ぎ、数週間が経った頃
君は気付いた
あの筋の向こうに行けばいいんだと
そして君はそうしたんだね
たいそう大変なことだったろうに
広い世界を知り
ほんの、本当にほんのちょっと頭を出し
君は香りを振りまいたね
だから僕は君を知った
それからというもの
毎朝いつも君見るのが日課になった
少しずつでも
ひとつずつでも咲こうと頑張っている君が
いつも滲んで見えた
もう充分に頑張ったよ
そう思った時
僕は君を連れて帰った
