まいまいニュース

芦屋市市議会議員 いとう まい のブログ

孤立化進む高齢者 犯罪も増

2010-05-15 00:14:47 | Weblog
5月14日、朝日新聞の夕刊の記事です。
政府は14日2010年の「高齢社会白書」を閣議決定した。
ひとり暮らしの高齢者の3割移譲は終日、周囲と会話をしないことが
日常的になっており、高齢者の社会的な孤立が進んでいる。
一方高齢者による犯罪が増えており、社会的孤立がその要因になっているという。

周囲との会話が電話やメールを含めて2~3日に1回以下という人が
一人暮らしでは35.2%(男性41.2%、女性32.4%)。
また、健康状態が悪い人や暮らし向きが苦しい人も、
周囲との接点が乏しい傾向にある。
高齢者による犯罪は年々増加。08年には5万件近くになり、
10年間で3倍になった。高齢者全体に占める犯罪者の割合も2.3倍に。
そのうち3割が再犯で社会的な孤立が犯罪を繰り返す要因だと指摘。

白書は孤立を防ぐため高齢者同士の連携を強めることを提言。
「手助けをしたい」と考えているという調査結果をもとにサポート役の
高齢者の養成を促している。
とありました。

これらの現象はテレビなどからそれとなく認識はしておりましたが
実際に数字となって示されると大変に胸が痛くなりました。
現在の高齢者の多くは仕事一筋に生きてこられ、
仕事をリタイアすると同時に生活環境が一変し、ご近所との付き合いが
少なかった方ほど、孤立する傾向にあると感じます。
特に男性はそれまで生活環境のあれこれを奥さまに一任されて
こられた結果の孤立が目立ち、「高齢者のひきこもり」も
社会の課題になっていると感じます。

以前にお知り合いの高齢者の方に
「若い時はなんとも思わなかったような事が悲しく感じたり
悲惨に思えたり・・・」というお話を聞いたことがあり
強く胸に残っています。
その立場、年齢、境遇にならなければ理解出来ないことが
多いことも事実であると思います。

子どもの居場所作りが注目されている昨今ですが、
高齢者の居場所づくりも大切だと再認識いたしました。
一杯のお茶で日常をあれこれと話し合う。
そんな何でもない人との触れ合いが心にゆとりを持った生活を送る事に
繋がると考えます。
このためには現役時代からのご近所とのコミュニケーションは
不可欠であると思います。
先に高齢者の居場所づくりと述べましたが、行政に出来ることには
当然かぎりもあり、個々の繋がりの大切を感じます。
多少家が片付いていなくとも、友人を招く勇気も必要であると思います。

同時に、よく「女性はどうでもよいことをペチャクチャしゃべる」と
言われていますが、調査をみると、この無駄なおしゃべりが自分の身を
守る大切なコミュニケーション能力に繋がっているのは?と
考えるとおしゃべりな女性としては少し鼻が高い気もします。

これらの問題は、単に高齢者間だけのものではなく
私たち若い世代も「仕事や子育てで忙しい」と言ってしまうのでなく、
親に1日1分間の報告、(例えば今日はきゃべつが安かったとか
あの先輩に怒られて機嫌が悪い等)などの気配りも必要であると感じました。

述べる私も一人暮らしであり、家にいるときはテレビに向かって
かなりの「独り言」を発しているようですが・・・